感動器官

笑い、涙、鳥肌、私たちの感動を現出させる器官。

2014年12月

2014年12月に見た映画とか&2014年に映画館で観た映画

12月に見た映画の一覧。

・「録画にて」はTV放映を録画しての鑑賞。

・「地上波にて」はTV放映をリアルタイムでの鑑賞。

・「@~~(映画館名)」は劇場での鑑賞。

・「○巻」とあるものはアニメシリーズなどのDVDでの鑑賞。

・何も付記されてないものはDVDでの鑑賞。





12/4 ラ・ワン

12/6 噂のモーガン夫妻 録画にて

12/7 真夏の方程式 録画にて

12/7 宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟 @MOVIX

12/8 劇場版 交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい

12/10 チェイス! @フォーラム仙台

12/13 ホビット 決戦のゆくえ @チネ・ラヴィータ

12/14 キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け 録画にて

12/17 フューリー @フォーラム仙台

12/20 愛犬とごちそう @MOVIX利府

12/20 ベイマックス @MOVIX利府

12/20 ゴーン・ガール @MOVIX利府

12/20 紙の月 @MOVIX利府

12/27 名探偵コナン 江戸川コナン失踪事件 ~史上最悪の2日間~ 録画にて

12/28 スナッチ 録画にて

12/28 天使のくれた時間 録画にて

12/31 レオン 録画にて






12月に見た映画は16本。そのうち映画館で観たのは7本でした。(同時上映の短編は含まず)
「ヤマト2199星巡る方舟」「チェイス!」「ホビット3」「フューリー」「ベイマックス」(同時上映「愛犬とごちそう」)「ゴーン・ガール」「紙の月」

「チェイス!」を特にオススメしたいです。
他の映画も面白いのばかりでしたが、「期待を超えた」のは今月チェイス!だけです。

おうち映画では、やはりインド映画の「ラ・ワン」が良かったですね。
これからもインド映画どんどん見ていきたいです。
でも食傷してしまわないように間を空けながら、ね(笑)






2014年に見た映画は199本でした(←何故かとても悔やまれる数字w)
(同時上映の短編やTVスペシャル作品は含まず、オムニバス映画は1本として計算)
そのうち映画館での鑑賞は65本でした。



2014年、映画館での鑑賞内容は以下のとおり。



1月ゼロ・グラビティ
マッキー
サカサマのパテマ
Wake Up, Girls! 七人のアイドル
エンダーのゲーム
ブランカニエベス
2月ラッシュ/プライドと友情
オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ
キック・アス ジャスティス・フォーエバー
3月ホビット 竜に奪われた王国
銀の匙 Silver Spoon
ロボコップ
LIFE!
4月LEGO(R)ムービー
アナと雪の女王(同時上映「ミッキーのミニー救出大作戦」)
マチェーテ・キルズ
ローン・サバイバー
5月アメイジング・スパイダーマン2
6月たまこラブストーリー(同時上映「南の島のデラちゃん」)
MONSTERZ
ニード・フォー・スピード
ノア 約束の舟
ゴジラ 60周年記念デジタルリマスター版
聖闘士星矢 LEGEND of SANCTUARY
超高速!参勤交代
7月トランセンデンス
オール・ユー・ニード・イズ・キル
渇き。
思い出のマーニー
GODZILLA ゴジラ
グランド・ブダペスト・ホテル
8月るろうに剣心 京都大火編
幕末高校生
トランスフォーマー ロストエイジ
STAND BY ME ドラえもん
カニバル
LUCY ルーシー
ルパン三世
9月複製された男
エスケイプ・フロム・トゥモロー
るろうに剣心 伝説の最期編
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
猿の惑星:新世紀
10月TOKYO TRIBE
グレートデイズ! 夢に挑んだ父と子
アバウト・タイム 愛おしい時間について
宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海
11月ヘラクレス
イコライザー
ワンダー・フル!!
25 NIJYU-GO
ドラキュラZERO
誰よりも狙われた男
楽園追放 -Expelled from Paradise-
FRANK フランク
ザ・ゲスト
インターステラー
劇場版 進撃の巨人 前編 紅蓮の弓矢
12月宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟
チェイス!
ホビット 決戦のゆくえ
フューリー
ベイマックス(同時上映「愛犬とごちそう」)
ゴーン・ガール
紙の月



2014年は、「映画をハシゴする」という荒技を覚えてしまった年でした。
休日に映画館に出かけて行って、気になる映画を2、3作品まとめて観てしまうという……。
交通費が1度で済む分、お腹減るのでポップコーン消費が激しくなってしまいましたね……。

特に下半期はハシゴのせいでやたらと鑑賞数が伸びてしまいました。
上半期は25本、下半期は40本。11月が最も多くて11本も観てしまいました。
いつそんなに観たのか自分でも分からない数字ですね(笑)

ちなみに、昨年2013年は劇場鑑賞数は29回でしたので、2倍以上になってるんですよこれ……。
しかもそれについて昨年書いた記事では、「自分としてはこの辺が限界の数字ではないかと(笑)もっと観たいという気持ちもあるんですが、2014年は少し減らしたいな……」などと書いてやがりました(汗)
おい、1年前の自分!叶えられない約束はするな!(笑)

なので、たぶん今ここで「2015年はもう少し抑えたいと思う」とか書いてもなんの効果もなさそうなのでやめます。
ツイッターやってると映画の情報がわんさか入ってきて、興味が尽きないですからね……。
2015年も気になった作品は積極的に観に行きたいと思います。

【映画】チェイス!



チェイス!(2013年、インド)

【監督】
ヴィジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ
【出演】
アーミル・カーン
カトリーナ・カイフ
アビシェーク・バッチャン
ウダイ・チョープラー

感想(2014年12月10日、フォーラム仙台にて鑑賞)

アメリカ・シカゴでサーカス団の跡取り息子として育った少年サーヒル。
サーカスでは新作公演が迫っていたが、経営に苦しむ父親は銀行からの融資を断られたことで破滅してしまう。
絶望の中で、サーヒルは銀行への復讐を誓うのだった。

時は流れ、成長したサーヒルはサーカス団を立ち上げていたが、裏では父親を破滅に追いやったあの銀行を狙って金庫破りを続けていた。
現場に残されたメッセージから犯人がインド系であることを知った警察は、インドから敏腕刑事ジャイとその相棒アリを呼び寄せる。
激しいチェイスの末、サーヒルの存在に迫るジャイだったが、サーヒルは巧妙なトリックによって逮捕を免れる…。



インド映画は数本しか見てないけど、ハズレに当たったことがまだありません。
もちろんこの「チェイス!」も大当たりの映画でした。
お近くで上映してたらとりあえず観に行って損はしません。

まず、宣伝では陸上・水上・空中でチェイスするみたいなことを言ってますが、正直それはこの映画の「掴み」でしかありません。
この映画の真の魅力は骨太なヒューマンドラマ。
よくあるアクション映画だと思ったら大間違いですよ!

いったいどんな人間ドラマが語られるのか…、それを書いてしまうと楽しさが半減してしまう作品でもあります。
意外な展開が前半の山場でありまして、そこからあらすじとはまったく違う物語を見せてくるんですよね。
あれ?私はいま何を観てるんだっけ?チェイス!だよね?これチェイス!だよね?えっなんでチェイス!がこんな展開になってるの?チェイス!すごくない!?

なので、宣伝があくまでアクション映画としてのアピールになってしまうのも仕方ないんですよね。
原題はエンジン音のことらしく、日本語なら「ブゥーン!」って感じでしょう。
それなら「チェイス!」という邦題も至極真っ当なネーミングです。
とにかく、某フィンチャー映画並みにネタバレ箝口令を敷きたくなる内容なんですよ(笑)

主演は「きっと、うまくいく」のアーミル・カーン。
演技派の俳優だと思いますが、今作では鍛え上げた肉体も披露しています。
顔はMr.ビーンをめちゃくちゃかっこよくした感じ(笑)すごいですよ、眉の釣り上がり方が…。

ライバルとなる刑事役には、アビシェーク・バッチャン。
バッチャンといっても男性です(笑)
どこかで聞き覚えのあるファミリーネームだなと思ったら、「スラムドッグ・ミリオネア」で子供たちが憧れていた大スター、アミターブ・バッチャンの息子なんですね。

ヒロイン役にはカトリーナ・カイフというインドと英国のハーフの女性が。
ダンスがめちゃくちゃうまかったです。でもインドのヒロインは何故みんな妖艶なのでしょうか?(笑)
ただ、他の作品と比べるとロマンス要素はちょっと少なめなので、彼女の印象はそんなになかったですかね…。
とにかく、アーミル・カーンの演技力に魅入ってしまいました。



思うに、長尺なインド映画は、長い分さまざまなエピソードがじっくりと描かれるため、「掴み」の部分はそれぞれ違っても最終的にはどれも「素晴らしいエンタメ作品」になってるんですよね(笑)
今作のようなアクションでも、SFでも、終わってみると一様に満足できるという…。
これって、インド映画特有のいわば「足し算の美学」とも言える手法ゆえじゃないかと思うんです。

映画では、普通「引き算」の方をやると思うんですが、引き算ってやりすぎると演出が記号化しちゃうと思うんです。
このセリフを言わせてフラグを立てたら素早く次のシーン…という感じに、話を進める上での最低限必要な言葉や演出だけで映画を構成してしまうと、話を語るだけの作品になってしまわないかと…。
個人的にノーラン映画はこの極端な例だと思っていて、「完璧な脚本」にムダが無さすぎて、逆に人間味を感じられなかったりするんですよ。

一方インド映画は、もう充分話はしたのに、まだくだらないやりとりを続けてたりする(笑)
話の本筋に直接関係ない会話もたっぷりじっくりやってしまう。
たぶんこれはサービス精神からだと思いますが、それゆえに主人公の人となりが分かりすぎるほどに分かって、自然と感情移入するし、作品自体に愛着も湧くんじゃないかと。

とにかく、この足し算の美学をやって許されるのは現在のところインド映画とピーター・ジャクソンだけですから、この二者の作品はこれからも追い続けていかないとな…と思いました。
(ピーター・ジャクソンのホビット3には多少文句がありますが、それはまた別のお話…)




【アニメ映画】劇場版 交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい




劇場版 交響詩篇エウレカセブン
ポケットが虹でいっぱい(2009年、日本)

【総監督】
京田知己
【アニメーション制作】
ボンズ
【声の出演】
三瓶由布子
名塚佳織
藤原啓治
根谷美智子
山崎樹範
小清水亜美
玉川紗己子
大木民夫
麦人
赤司まり子
小島幸子
小村哲生
榊原良子

感想(2014年12月8日、DVDにて鑑賞)

突如出現した謎の生命体イマージュと、人類とが戦っている世界。
西暦2054年、人民解放軍の戦闘母艦・月光号に所属する14歳の少年兵レントンは、幼い頃から一緒に育ったKLF・ニルヴァーシュの操縦者として戦いの中にいた。
彼の夢は8年前に連れ去られた幼なじみの少女エウレカを助け出し、故郷ワルサワへと帰ること。

サウスダコタにて軍の「最重要機密」を回収する作戦の最中、再会を果たすレントンとエウレカ。
だが、彼らの前には過酷な現実が立ちはだかる。
月光号を指揮するホランドの真の目的、イマージュと人類の最終決戦。
さまざまな思いが交錯する中、レントンとエウレカはある「神話」の真実に迫る…。



TVアニメ「交響詩篇エウレカセブン」の劇場版「ポケットが虹でいっぱい」。
なんと、TVシリーズとは別のパラレルワールドを舞台にしているという、斬新な劇場版です。

まあでも、本来の「劇場版」という意味には「再構成」という意味も含まれているでしょうから、TV版のキャラや設定を使った「リミックス」という風に捉えればこういう劇場版もアリなんですよね。
エウレカセブンの「ボーイ・ミーツ・ガール」という骨子は変わってないわけですから。

ただ、「TVシリーズ見てないけど、どうせ劇場版が総集編だから時間もないしそっちで済まそ」って人にはオススメできないですね。総集編じゃないですし(笑)
それから、やはりパラレルワールドを舞台にしてるといっても、元の世界(TV版)を知っていた方が面白いはずです。

でも、TV版の知識が鑑賞の助けになるかというとそうでもなく(笑)
人間関係や設定がことごとく改変されてますからね…。
正直見れば見るほど混乱していきました。

物語は、並行世界(TV版)へ行って平穏を手にしたいホランドたちと、そのための鍵として利用されることになったレントンとエウレカ、イマージュと戦う人民解放軍の思惑が複雑に交錯します。
エウレカは今回も「イマージュの見る夢」という人外の存在として描かれますね。

やはり尺が2時間と限られているので、レントンとエウレカの痴話喧嘩は抑え気味でした。
最初から幼なじみという新設定のせいもありますが、意外とあっさりラブラブモードに入っていくので、TV版であれだけやきもきさせられた身としてはちょっと拍子抜け(笑)

TV版では、エウレカを1人の等身大の女の子として描くことに成功していましたが、劇場版ではなんだか男にとって都合のいい女の子に見えてしまいましたね…。
ラストの謎の変貌なんて、あれで喜ぶの男子だけだと思うんですよ。
女性から見て今作のエウレカはどうだったんでしょうね?

ただ、劇場版ゆえの難しさをいちいちあげつらうよりも、エウレカの可愛さにただ浸っていたい、そんな作品ですね。
TV版からおこしたカットも多数あって、そんな所も混乱させられるわけですが、とにかくエウレカがシリーズ史上最もカワイイ。
声も少しちがいますね。制作時期の違いよりは、演技によるものと思いたいです。

声といえば、作品の語り部を務めたコーダ役の赤司まり子と、老アネモネ(!)を演じた榊原良子のお二人が良かったですね。
単に私が熟女声優好きなだけかもしれませんが…。
とにかくコーダは今作で株を上げました。

そんな風にTV版でパッとしなかったキャラが、別の役割を与えられて日の目を浴びたパラレル劇場版でもありました。
正直、この劇場版をどういう風に受け止めたらいいのかまだ分かりませんが…。
TV版とは別世界を描くというかなり大胆なアプローチの劇場版でした。

ちなみにエンドロールで流れるのはiLLこと中村弘二の曲でした。
そもそも「エウレカセブンAO」で中村弘二が劇伴を手がけて、それを聴いてAOが見たい!となり、それでエウレカセブンを見始めたんですがこの話しましたっけ?笑
年明けからはいよいよAOの鑑賞に入っていきます。




【アニメ映画】宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟



宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟(2014年、日本)

【総監督・脚本】
出渕裕
【アニメーション制作】
XEBEC
【声の出演】
小野大輔
桑島法子
久川綾
中村繪里子
菅生隆之
近木裕哉
國分和人
藤田咲
石塚運昇
江原正士
森功至
東地宏樹
諏訪部順一
園崎未恵
立花慎之介
ふくまつ進紗
大友龍三郎
甲斐田裕子
岩男潤子

感想(2014年12月7日、MOVIX仙台にて鑑賞)

西暦2199年、苦難の航海を経てイスカンダルに辿り着きコスモリバースシステムを受領したヤマトは、地球への帰路につくが、大マゼラン銀河の外縁部で蛮勇を誇る戦闘民族「ガトランティス」の機動部隊と遭遇してしまう。
ヤマトの引き渡しを要求してきたガトランティス指揮官「雷鳴のゴラン・ダガーム」に対し、戦闘を避け地球へ急ぎたいヤマトはワープで追撃を振り切ろうとする。
しかし、ヤマトがワープした先は薄鈍色の異空間だった……。

何者かの意志によって操縦不能に陥ったヤマトは、未知の惑星へと誘われていく。
事態打開のために、古代、新見、相原、沢村、桐生の5名は情報収集のため謎の惑星の地表へと降り立つ。
しかし、そこで彼らが出会ったものは、そこにあるはずのない戦艦と、ヤマトへの復讐を誓うガミラスのフォムト・バーガー少佐らだった……。



TVアニメ「宇宙戦艦ヤマト2199」の完全新作劇場版「星巡る方舟」。
総集編劇場版「追憶の航海」を一緒に観に行った友達と今回も一緒に観てきました。
2199を見た者としては、大満足とまではいかなくとも納得はできる内容でした。

まあ今回は「完全新作」と謳ってはいるものの、「続編」ではないんですよね。
イスカンダルからの帰路で起こったエピソードという位置づけで、時系列的にはTVシリーズ第24話と第25話の間にちょうど収まる話です。

なので、あくまでもヤマト2199の「サイドストーリー」なんですよ。
「劇場版」って聞くとどうしても「TVシリーズを超える映画版」というイメージを持っちゃいますけど、それだとけっこう肩透かしかもしれません。
でも、TVシリーズの3,4話を先行上映で観てる……という体で見ればとても面白いエピソードだったんじゃないでしょうか。

個人的には、森雪や沖田艦長の出番が少ないとか、中盤のホテルのエピソードが中だるみだとか、ガトランティスが思ったほどではないとかあるんですけど、まあそういった文句はすべて「サイドストーリーだから……」で片付けられるんですよね。

むしろ逆に、森雪の代わりに桐生美影がちゃんとヒロインしてたことや、戦い方が沖田艦長に少し似てきた古代や、地球人やガミラス人の私服姿、ガトランティスという新たな強敵との戦端、それらが描かれていたことを評価したいです。

アンカーを使った近接戦闘とかアツかったですよ。
ヤマト2199としての戦艦バトルの面白味はちゃんとやってくれてましたね。
ただ、最初の予想ではもっともっと戦闘シーンがあると思い込んでいただけなんですよ。沖田艦長の「喰い破れ……っ!」とか聞けると勘違いしていたんですよ。ないものねだりだったんですよ。

今作はサイドストーリーであると書きましたが、TVシリーズを補完するだけの内容かといえば、それも微妙に違うんですよね。
非常に次回作に期待を持たせる内容でした。
土方や斉藤の顔見せ程度の登場とか、ガトランティスの女丞相の登場なども、次回作につなげるための布石なんでしょうね。いや、そうにちがいない。
そして「ヤマト22XX」こそ、劇場版にふさわしい「完全新作の続編で感動大作」となるはず……!




【映画】真夏の方程式



真夏の方程式(2013年、日本)

【監督】
西谷弘
【出演】
福山雅治
吉高由里子
北村一輝

豊嶋花
青木珠菜
前田吟
風吹ジュン
白竜
塩見三省
山集
西田尚美
田中哲司
永島敏行
根岸季衣
神保悟志
綾田俊樹

感想(2014年12月7日、TV録画にて鑑賞)

警察の協力者として数々の難事件を解明してきた物理学者・湯川学。
ある夏の日、海底鉱物資源の開発計画の説明会にアドバイザーとして招かれた湯川は、玻璃ヶ浦という海辺の町へとやってくる。
そこで彼は、滞在する旅館を営む川畑夫妻、その甥で小学5年の恭平、夫妻の娘で開発計画に反対する成実らと知り合うが、翌朝、同じ旅館に宿泊していた塚原という男が、堤防の下で変死体となって発見される。

塚原が元警視庁捜査一課の刑事だったことから警視庁から送り込まれてきた岸谷は、湯川に塚原の死が事故ではないことを伝える。
図らずも殺人事件に遭遇した湯川は、川畑一家と塚原の思わぬ因縁を知ることになる……。



子供がクローズアップされる映画にはハズレはない……ような気がします。
この「真夏の方程式」は、主人公の子供嫌いという設定を覆して主人公と子供の交流を描いていますが、やはりハズレはないようですね。
ただし、その子供の使われ方がけっこうエグかったですが……。

旅館を営む夫婦と娘、それぞれが家族に秘密をもって生きていたという展開で、その感情の微妙なすれ違いが切なさを生んでいる作品でした。
事件の犯人についてはガリレオこと湯川には早々に分かってしまって、後半は家族の歪んだ歴史を紐解く構成でしたね。

ミステリーには違いないんですが、例えば鍋のシーンでの伏線は犯人を見つけるためではなくてある人物を守るためだったことが後々分かってきたりとか、謎の解明が必ずしも事件解決と結びついていないんですけど、それが作品に人間性をもたらしていたりします。
あのシーンの意味が分かった時には、ガリレオのことをちょっとイイ男だと思いましたもん。

また、当初は母親と娘がある秘密を共有している描写でしたが、実は父親も二人に対して言ってないことがあることが分かってきます。
しかもそれだけではなくて、最後にはどうやら娘も母親に言ってないことがあるようなんですよね。

事件は一応の解決を見せますが、まだ秘密は抱えている、大きな秘密も、小さな秘密も。
家族だからといってお互いのすべてを理解しているわけではないし、そうであるはずというのは幻想に過ぎないのかもしれない、そんなことを思いました。

実はこのガリレオシリーズ、TVドラマの方はまったく見たことがありません。
でも映画の前作にあたる「容疑者Xの献身」は見たことがあります。
前作はたしか冬の話で、今作は真夏……。
季節がまったく反対の二つの作品ですが、独特の緊張感というか息の詰まる感じというのは同じでしたね。
真夏なのに、どこか寒さを感じる作品でした。




【映画】噂のモーガン夫妻



噂のモーガン夫妻(2009年、アメリカ)

【監督】
マーク・ローレンス
【出演】
ヒュー・グラント
サラ・ジェシカ・パーカー
サム・エリオット
メアリー・スティーンバージェン
エリザベス・モス
マイケル・ケリー
ウィルフォード・ブリムリー

感想(2014年12月6日、TV録画にて鑑賞)

不動産のトップセールスレディとして有名なメリルと敏腕弁護士のポールは、誰もが羨むセレブ夫妻。
しかしポールの浮気が発覚し、夫婦の関係は崩壊寸前だった。
なんとかディナーの約束を取り付けたポールだったが、その晩、二人は殺人事件の現場に遭遇してしまう。

犯人の顔を見たことで命を狙われるようになってしまった二人は、証人保護プログラムにより遠く離れた地で身分を偽り生活することになってしまう。
嫌がる二人が連れて行かれたのは、ワイオミング州の田舎町レイ。
ニューヨーク育ちのセレブ二人は、何もかもが都会と違う環境で戸惑いながらも変化していく……。



360度全視界見渡す限り自然しかないド田舎にやってきた、別居中の都会人夫婦の再生を描くコメディ映画。
開始数分で最終的な結末が分かる作品ですね。

もっと言えば、見なくてもあらすじだけでラストのハッピーエンドに予想がつくんですが、まあ見ればそれなりに楽しめるのがコメディの良いとこ。
ヒュー・グラントとサラ・ジェシカ・パーカーの痴話げんか、もとい軽快なトークが見所(笑)
馬に乗るのも、ライフル撃つのも初めての二人が、田舎の生活に刺激を受けていきます。

まあ、本当に真っ当な映画ですので、特に書くことないんですよね(笑)
もし偶然録画できてたら見るのもアリだと思います。
あとはヒュー・グラントやサラ・ジェシカ・パーカーが気になる人はどうぞ、って感じですね。

あっ、もしも「ライラの冒険」のサム・エリオットが好きだって人なら今回のカウボーイハットもオススメです。




「ステラ・ドライブ / 七瀬佳乃」Wake Up, Girls!キャラソンシリーズ最後はリーダー。銀河歌姫よっぴー降臨?

Wake Up, Girls! Character song series
ステラ・ドライブ
七瀬佳乃(CV.青山吉能)

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PSYCHO-PASS 2 第11話(最終話)


PSYCHO-PASS サイコパス 2
第11話「WHAT COLOR?」

感想

ちょっと忙しなかったけど、各キャラクターの思惑がきちんと消化され、今後の展望も気になってくる良い最終回だったと思います。


鹿矛囲と東金の対峙は、なんと朱ちゃんが東金を組み伏せるという超展開で回避(笑)
朱ちゃん強すぎですよ…((((;゚Д゚)))))))
それとも東金が弱すぎるのか…。

2話くらいで、ジムで汗を流す東金が狡噛を彷彿させるほどだったんですけど、あれはなんだったのか…?(笑)
まあ、東金の人物像を最後に掘り下げるために、彼が身動き取れなくなる展開を挟む必要があったのでしょうね。

で、その東金の過去。まあ、前々回あたりでも断片的に描かれましたが今回はより深く。
人工的な免罪体質者として生まれ育てられた東金朔夜。
動物を無惨に殺しても犯罪係数はピクリとも上がらない少年が、唯一依存していたのは母親・東金美沙子。


シビュラに迎え入れられたという母親を独占しようとして凶行に及び、結果として傷を負った母親の脳がシビュラの一部となるのが皮肉というかなんというか。
おそらく、本来免罪体質者であるはずの東金の数値が上昇するきっかけとなったのはこの出来事なんでしょうね。

その後、執行官として母親(シビュラ)と再会。
この時には犯罪係数は潜在犯認定されるだけの数値が測定されていたことが分かります。


彼がどれほど母親に依存していたか(平たく言えばマザコンの度合い)が分かるのが、手錠をかけられた腕を失ってでも母親を守ろうとしたこと。
最後は小者な感じが少ししましたが、母親(禾生)の死との直面、鹿矛囲との相討ち、そして史上最高の犯罪係数899を弾き出して死亡…という、悪役としてやりきった感はある最後でした。
(もしかして、700~800台の犯罪係数を300以下に抑えておけるという意味での免罪体質だったのかな…)



東金を置いて先へと進んだ朱と鹿矛囲は、ノナタワー地下に隠されたシビュラシステム本体へとたどり着きます。
地下鉄と繋がってたんですね。よくそんな抜け道を朱ちゃんが知ってたよな…。


途中、禾生が立ち塞がりますが、犯罪係数がリーサル判定を出したため鹿矛囲によって執行。
これはシビュラの、トカゲの尻尾切りということなんでしょうね。
鹿矛囲の肌の下の組織が一瞬見えたのは、多体移植であることを表現したかったのかな。


ついにシビュラにドミネーターを向けた鹿矛囲。
ここで前回、朱がシビュラに提案したことの解答が出ます。

集合体としての鹿矛囲を裁くには、シビュラが集団的サイコパスの計測を認めなければならない。
しかし、それはシビュラ自体も裁きの対象に引きずり下ろされることを意味している…。
シビュラの全能性は失われ、完璧さによって保証されていたシステムの正当性が疑われてしまう…。


この全能者のパラドクスを朱ちゃんなりの解釈で解決するのが、今回シビュラが選んだ方法。
集団的サイコパスを認めシビュラ自体も裁きの対象となった上で、犯罪係数を上昇させる要因となる脳ユニットを排除し、システム全体の正当性を失わずに存在し続ける…。

全能者は常に全能である必要はない…。
まあ個人的にはシビュラさっさと潰して欲しい気持ちもあるんですが、それは秩序(≒平和)を重んじる朱ちゃんの望むところではないし、このロジックのぶつけ合いがPSYCHO-PASSの面白いところなのかもしれません。
今回、犯罪係数が高めな脳が処分されたことで、シビュラも少しは清い心を持つように…なるわけねえな(笑)




鹿矛囲という人間については、ちょっと最後まで人間性が掴めませんでした。
ていうか、最終回になって初めて多重人格ぶりが描写されるって…(笑)


自身の命への執着がそれほどないのは、複数の脳から作られた人格ゆえかな…となんとなく思いました。
鹿矛囲を形成している185人は鹿矛囲以外は一度死んでいるわけだし。
いつか本当にシビュラを裁く者のために、自分の命と引き換えに集団的サイコパスを認めさせるという目的だったことは分かりました。

ただ、秘匿されていたシビュラ本体について鹿矛囲が知っていたのは何故だろうとか(シビュラが集合体であることを知らなければ、鹿矛囲という集合体の犯行はカウンターにならない)、明らかに色相が濁ってそうな禾生に「お前は何色だ?」とかってちょっとよく分からない面もある人で…(笑)
「散れ、漆黒」とか中二病がちょっと入ってましたね。

鹿矛囲は、1期の槙島を彷彿とさせるカリスマ性を持ってるようでいて、けっこう掴み所がなかったですね。
東金の方が、最後はゲスな悪役としてはっきり活躍していて、分かりやすかったかもしれません。




あと、忘れちゃいけないのが霜月ですよね。
正直、この人が一番意外な人物だったかもしれません。

シビュラの秘密を知って、それを受け入れた人っていないんですよね。
朱ちゃんはもちろん、カガリも、チェ・グソンも。
色相の清濁に関わらず、シビュラを知れば誰もが「これはヤバい…!」と思う。(東金の場合はマザコンが勝ったということで…)

でも霜月は、それを受け入れてしまった。
これはヤバいと感じながらも、自分のサイコパスを濁らせないようにそれを正しいことだと思い込もうとする、忘れようとさえする。

たぶん、朱ちゃんのように嫌悪感を抱いてそれを変えようと模索するのが最も正しい反応で、霜月が示した反応は大衆心理の暗い側面を表しているんじゃないかと。
いわゆる、事なかれ主義というやつですね。臭いものには蓋をしろ。

現実の話でも、国民は政治にいろいろな不満を持っているはず。
例えば消費税上がって嬉しい人はいないし、集団的自衛権だって喜ばしい話ではない。
でも、反対の意志を示して行動する人はとても少ないんですよね。

この前の選挙で自民党が結局一人勝ちしたことからも、人は変化よりも安定を求めるということが言えると思うんです。
安定のためなら、少しの不満は我慢して受け入れてしまう。
それが間違った選択だったとしても、それで得られる安定の方がウエイトが大きいんですよね。


だから、今回の彼女の叫びはある意味とても怖い内容なんですよね。
現実を盲目に(盲目なふりをして)生きる私たちの愚かさ醜さが、霜月に集約されてるんですよ。
だから、ネットで人気ないのか霜月は。同族嫌悪なんだ。

とりあえずこの残酷なアニメを1クール生き残った彼女ですが、今後サイコパスは濁っていくのかそのままなのか…。
朱とシビュラの対立の進行によってモロに影響を受けそうな人物でもあり…。
劇場版に少なくとも登場はするようなので、影ながら応援していきたいと思います。



あと、強襲型ドミネーターで青柳を執行してしまった須郷が、酒々井を止めることには成功したり、東金に朱に依存していると指摘された雑賀教授が、依存カッコ悪い、と言って元の場所に戻ったり、細かい伏線の回収もあって、地味に良かった最終回だと思います。
まだまだ語りたいこともあるので、劇場版を観る前に2期のまとめ的なものを書くかもしれません。

【映画】ラ・ワン



ラ・ワン(2011年、インド)

【監督】
アヌバウ・シンハー
【出演】
シャー・ルク・カーン
カリーナ・カプール
アルジュン・ラームパール
アルマーン・ヴェルマー
プリヤンカー・チョープラー
ラジニカーント

感想(2014年12月4日、DVDにて鑑賞)

ゲームが大好きで最強の悪役に憧れる少年プラティク。
プラティクの父でゲームデザイナーのシェカルは、息子のアイディアをもとに、最強の悪<ラ・ワン>が登場するゲーム<Ra-One>を完成させる。
しかし、ヴァーチャルに過ぎないラ・ワンに自我が芽生えたことに気づく者はいなかった……。

ゲームの完成披露パーティーが開かれる中、プラティクは完成したばかりのゲームをプレイする。
<ルシファー>という名前でログインしたプラティクは、ラ・ワンを圧倒するプレイを見せるが、途中でゲームを中断してしまう。
それに怒ったラ・ワンはルシファーの抹殺を誓い、シェカルの会社が完成させていたデータを現実に物質化できる画期的な新技術を利用して、現実世界に誕生するのだった……。



インド映画です。とても面白かったですね。
ゲームのキャラクターが現実に出てくるって時点でけっこうツボなんですが、そんなにSFしていなくて、とても万人向けの作品だったと思います。

というか、そのデジタルデータを現実で物質化するという技術も、冒頭で解説するんですが全然解説になってなかったりして……(笑)
電波とは別の「光線」が実は空間に満ちていて、それを使ってデータを現実化する……っていう回りくどい上になんだかよく分からない説明。「光線」って、それ電波じゃダメなんですか?(笑)

まあとにかくその技術を悪用して、ゲームの悪役<ラ・ワン>が現実世界に出てきて悪さするわけなんですが、それに対抗してゲームの中から出てくる正義の味方<Gワン>が少年プラティクや母親ソニアと共同生活を送る様子もたっぷり描かれます。
まあ、長尺なインド映画ですから、どんなエピソードもたっぷり描かれるんですけどね。

で、そのGワンが、スーパーマンでかつヴァーチャル戦士であり、何故か動くたびにロボットみたいなモーター音がするという、ナンデモアリすぎて結局何なのか分からないヒーローなんですよ(笑)
等身大の人形にデータを移動させて誕生するんですが、モーター音の理由が最後まで分かりません(笑)
そんなわけで、SF作品として見るとツッコミどころ満載で、これはむしろファンタジーと思って見るべきですね。

もちろんインド映画なのでダンスシーンも必見。
Criminalというタイトルの曲でケツ振りダンスしてたのが良かったですね。
なんでも、劇中曲を手がけたのはレディー・ガガのプロデューサーなんだとか……。

ヒロインは劇中でも言及されてましたが「妖艶」な感じ。
あまり好みの顔ではなかったけど、子供がいる設定ならあんな感じですかね。
その子役はなんだか安達祐実に似てる気がしました。

主演はインドのスター、シャー・ルク・カーン。
プロフィール見たらアラフィフなんですね~!
若作りなのはハリウッドのVFXのおかげでしょうか?

そして個人的に嬉しかったのが、インドの大スター、ラジニカーントのカメオ出演。
なんと映画「ロボット」のアンドロイド、チッティ役でほんの少しだけ登場します。
「ロボット」と「ラ・ワン」、どちらもハリウッドのVFXを使い、ロボット(?)を主役にした物語を描いている点で、姉妹作と言ってもよいのかもしれません。




【小説】楽園追放 -Expelled from Paradaise-


楽園追放 -Expelled from Paradaise-

八杉将司
虚淵玄(脚本)
ハヤカワ文庫JA 早川書房(2014)

感想

少し前に感想を書いたアニメ映画「楽園追放 -Expelled from Paradaise-」の、ノベライズ作品。
ノベライズなので原作小説じゃないです。ライトノベルでもないです。

ただ、内容はけっこうライトな印象。
もともとそんな厚い本じゃないんですが、文字もそんなに所狭しと書かれてないので、サクサク読めました。
やっぱりこのコンテンツは全体的に中学生以上を対象にしてる気がしますね。

SF小説家である著者・八杉将司のツイッターによると、初めてのノベライズで恐々だったらしいです。
実はもっと内容を大きく改変する案もあったけど自分で没にしたんだとか。
たしかに、映画の内容をそのままなぞったような内容でした。

逆に原作である映画との違いは、アンジェラのライバルであるクリスティンが掘り下げられていたことでしょうか。
クリスティンの視点から、楽園に反旗を翻したアンジェラが描かれたり、クリスティンの愛機は漆黒に塗られたアーハンだったり…。
映画では、ベテラン声優陣を起用しながらもポッと出でしかなかったエージェントたちが、そのうち1人だけでもしっかりと描かれたのは良かったですね。
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