感動器官

笑い、涙、鳥肌、私たちの感動を現出させる器官。

2014年10月

2014年10月に見た映画とか

10月に見た映画の一覧。

・「録画にて」はTV放映を録画しての鑑賞。

・「地上波にて」はTV放映をリアルタイムでの鑑賞。

・「@~~(映画館名)」は劇場での鑑賞。

・「○巻」とあるものはアニメシリーズなどのDVDでの鑑賞。

・何も付記されてないものはDVDでの鑑賞。



10/4 ブラザーズ・グリム 録画にて

10/5 自虐の詩 録画にて

10/5 ペリカン文書 録画にて

10/8 TOKYO TRIBE @チネ・ラヴィータ

10/9 交響詩篇エウレカセブン 9巻

10/11 狩人と犬、最後の旅 録画にて

10/12 クローン 録画にて

10/13 グレートデイズ! 夢に挑んだ父と子 @MOVIX利府

10/13 アバウト・タイム 愛おしい時間について @MOVIX利府

10/18 宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海 @MOVIX仙台

10/18 交響詩篇エウレカセブン 10巻

10/19 ひみつのアッコちゃん 録画にて

10/23 交響詩篇エウレカセブン 11巻

10/25 龍が如く 劇場版 録画にて

10/26 RED/レッド 録画にて

10/30 交響詩篇エウレカセブン 12巻


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10月に見た映画は12本と少なめ。
そのうち4本が映画館での鑑賞でした。

劇場鑑賞は「TOKYO TRIBE」「グレートデイズ!」「アバウト・タイム」「宇宙戦艦ヤマト2199」でした。
夏の間の映画熱は冷めた感じですかね…。何を観ようかな…と思いながら過ごした一ヶ月でした。

おうち映画は録画の消化ばかり…。
レンタル屋行っても映画借りずにアニメ借りてました。
そのエウレカセブンがいよいよ佳境に入ってきて、12巻が凄く面白かったですね。
最終13巻への期待が否応にも膨らんでいます。

【アニメ映画】宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海



宇宙戦艦ヤマト2199 追憶の航海
(2014年、日本)

【監督】
加戸誉夫
【監修】
出渕裕
【ナレーション】
小野大輔
桑島法子
【アニメーションスタッフ】
結城信輝
前田明寿

感想(2014年10月18日、MOVIX仙台にて鑑賞)

西暦2199年、外宇宙から襲来した謎の星間国家<ガミラス>の攻撃により地球は壊滅的なまでに汚染され、人類滅亡までのカウントダウンは残りわずか1年まで迫っていた。
人類に残された最後の希望……。それは人類初の恒星間航行が可能な宇宙戦艦、BBY-01<ヤマト>で、遠く離れたイスカンダルへと辿り着き、汚染された地球を浄化再生できる<コスモリバースシステム>を受領すること。

しかし、ヤマトの行く手にはガミラスの執拗な攻撃が待っていた。
ヤマトの戦術長・古代進は、艦長・沖田十三の指揮の下、仲間たちと共にイスカンダルを目指す。
これは、人類の命運を懸けた16万8千光年の大航海の記憶…。



名作アニメ「宇宙戦艦ヤマト」のリメイクとして2013年4月から半年間TV放送された「宇宙戦艦ヤマト2199」。
オリジナルであるTVシリーズ第1作の誕生から40周年になるという今年、ヤマト2199の新作映画「星巡る方舟」が12月に劇場公開されます。

それに合わせて作られたのがこのヤマト2199特別総集編「追憶の航海」です。
先日、オリジナルもヤマト2199も見たことがない友だちを誘って映画館で観てきました。

2クール分・全26話が130分にまとめてあるということで、かなり端折られているんだろうな~と不安になりながら観に行きましたが、やはり予想は的中。
ポイントとなるバトルシーンを押さえて、イスカンダルへの旅路を描いてはいますが、採用された重要なエピソード自体も短縮されたりしてるので、上っ面だけをなでたようなあっさりした印象がありました。(TVシリーズを見た者からすると)

逆に、脇役のエピソードを大幅に削ったために、TVシリーズ本編ではあまり目立たなくて、本当に主人公か?などと言われていた古代進がちゃんと主人公してたのは良かったです。
でも守お兄ちゃんまで削ったらアカーン!
(でもこれは新作がイスカンダルからの帰路で起こった物語らしいからそれを意識しての編集なのかな…)

あと後半ではガミラスにも充分に出番がありました。
好敵手としてのドメルの存在や、デスラーの暴走気味な部分もしっかり紹介されていました。
ガミラスかっけーってことは充分伝わるはずです。

ヤマトを見たことなかった友達はそれなりに満足した様子でした。
ヤマト2199をガッツリ見てた私は「所詮2時間超に収まる話じゃないんだよな…」と半ば諦めに近い納得(笑)
当初、総集編を前後編にしようという案もあったようですが、却下されてしまったようですね。
ヤマトファンは、2部作でも喜んで行きますよ…。総集編でも喜んでお金落としに行きますよ…。もっとファンを信じてください…。

ヤマトじゃないですが、アニメ「進撃の巨人」は前後編で劇場版総集編をやるようで。
アレもたしか2クールでしたよね。見たことはないんですが、今回のヤマト2199総集編よりはより魅力を伝えられていると信じて観に行きます。
こう考えると、1クール分を前後編でやったまどマギってほんと優秀でしたね。

ちなみに今回の「追憶の航海」では、新規カットもあるとのことでしたが、まったく気づけなかった私はまだまだヤマト初心者ですね…。
12月公開の「星巡る方舟」、楽しみに待っています。




【映画】アバウト・タイム 愛おしい時間について



アバウト・タイム 愛おしい時間について
(2013年、イギリス)

【監督】
リチャード・カーティス
【出演】
ドーナル・グリーソン
レイチェル・マクアダムス
ビル・ナイ
トム・ホランダー
マーゴット・ロビー
リンゼイ・ダンカン
リディア・ウィルソン
リチャード・コーデリー
ジョシュア・マクガイア
ウィル・メリック
ヴァネッサ・カービー
トム・ヒューズ

感想(2014年10月13日、MOVIX利府にて鑑賞)

イギリス南西部コーンウォール。
海辺の屋敷で両親と妹、伯父と暮らす青年ティムは、自分に自信が持てず彼女ができずにいた。
そして迎えた21歳の誕生日、ティムは父から一家の男たちにはタイムトラベル能力があることを知らされる。
それは自分の経験した過去に戻ることができるというものだった。

弁護士を目指してロンドンに移り住んだティムは、チャーミングな女の子メアリーと出会い、恋に落ちる。
しかし、タイムトラベルによって過去を変えたことで、メアリーとの出会いが改変されてしまい……。



ラブコメの巨匠と呼ばれるリチャード・カーティス監督の最新作です。
彼の作品は「ラブ・アクチュアリー」と「パイレーツ・ロック」は見たことがあります。
ツイッターでの評判が良かったので、タイムトラベルものということもあり、観てきました。

あらすじからSF要素のある恋愛映画だと思ってたんですが、実際観てみるとSFっぽさはないですね。
そもそも時間移動ネタってSFの専売特許ではなくて、ファンタジー作品でもタイムトラベルの話はたくさんありますもんね。

この作品も、ファンタジー的なアプローチでタイムトラベルを扱ってます。(なんと、暗がりで力を込めるだけで過去に戻れる)
あくまでもタイムトラベルは、この映画を語る手段に過ぎないということでしょうね。
まあ、観る前から予想できることなので気にはなりません。

では、もうひとつの要素、恋愛ものについては…というと。
これも意外に純ラブコメとは言い難い内容だったんですよ。
直前に観た「グレートデイズ!」と同じく、父子の物語に見えました。

もちろんラブロマンスの要素はふんだんにあって、レイチェル・マクアダムス演じたチャーミングなヒロインと主人公との蜜月はとても微笑ましく見れました。
全体的にユーモア交えながら軽いフットワークで進んで行く物語で、鑑賞していてとても楽しかったです。

ただ、終盤のエピソードもあってか、主人公と父の…つまり男にとっての人生の話に感じたんですよね。
主人公が秘密を共有していたのは父親だけ…。
恋人や母親には隠し事があり、そういう意味では本当の心のぶつかり合いには発展しないんですよ。

恋愛映画って、男と女が衝突してお互いを知っていく…みたいな部分があると思うので、トラブりそうになるとヒロインが知らない間に過去に行って歴史を変えてきちゃう主人公はちょっとズルいんですよね。
明らかにヒロインに対して有利じゃないですか。
ヒロインの気持ちを確かめずに歴史を変えるので、それってむしろ酷い行為なんじゃと思う私もいるわけですよ。

そんなわけで、ヒロインが一歩下がった位置にいるように感じたし、主人公とヒロインが対等の関係だったとは思えません。
この場合、ヒロインにタイムトラベルがバレて、「なんでそんなことをするの!?」とヒステリー起こされた所からが恋愛映画なんですが、そんな展開はありませんでした(笑)



んで、この映画は恋愛云々じゃないんだな~と。
もちろん、人生の一部として恋人との幸福な時間を描いてはいるけれど、それだけが人生ではなくて…ていうスタンスの恋愛映画なんじゃないかと。(結局恋愛映画か)

仕事をして、恋をして、子供をもうけて、親を失って…。
それらすべてが人生で、それはどんな風に過去を改変してもいずれは起こることなんだ、と。

そしてある制約によって、変えることのできない時間が生まれた時、それはもう私たちの時間の生き方と同じ条件なわけですよね。
どんな意識をもって毎日を過ごしていくのか、どんな時間の使い方をするのか。
「アバウト・タイム」は、その名のとおり「時」について描かれた作品でした。
(なんかまとまらないな…)




【アニメ】PSYCHO-PASS 2 第3話

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PSYCHO-PASS サイコパス 2
第3話「悪魔の証明」

感想

今回もいろいろ驚愕でしたが、個人的に一番はアバン。
第1話で鹿矛囲に拉致された酒々井監視官のその後が衝撃的でしたね。

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記録上はドミネーターを所持したまま単独で捜査中のはずの酒々井。
しかし、実態は鹿矛囲に拉致されドミネーターを腕に固定されたまま監禁されていました。(ドミネーターの銃口は自分を向いている)

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しかも、勝手に右眼を抉られてしまってるという最悪な目覚めですね、これは…。

酒々井の右眼に酒々井自身の犯罪係数が映るというよく分からない状況ですが、この場合シビュラシステムはちゃんと機能するんでしょうか。
酒々井が酒々井をロックオンしてる状況ってかなりシステム的に異常だと思うんだけど、それはドミネーターを通してシビュラに伝わらないのかな…。

とにかく、怯える酒々井に「クリアにする」ということを実践してみせる鹿矛囲。
事実、恐怖の頂点を味わった後、酒々井のサイコパスは平穏を取り戻します。
これは、どういうことなのか?

鹿矛囲が何か特別な行為をしたようには見えなかったけど、何故酒々井監視官の犯罪係数は下がったのか?
特別といえば、酒々井の置かれた状態が特別過ぎるんですけどね…。



一方、朱ちゃんは自宅に書かれた「WC?」の文字を公開して、一係で捜査。
しかし、朱以外の人間が出入りした記録はなく、朱自身がそれを書くはずもない。

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霜月にズバリ「正気を失った」などと言われて切り返した朱ちゃんの声がさすがに怒りがこもっていて怖かった。
そのあと雑賀教授に会いに行きましたけど、これは潔癖な霜月への仕返しということでいいですか(笑)

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雑賀教授は、透明人間の仮説を「悪魔の証明」に例えて朱の疑問に応える。
まあ、要するに、「ある事象が存在しないことを証明することは激ムズ」ってことで、答えにはなってないんですけどね。
ただ疑いようのない事実だけを見よ、と。

で、まあ私的に気になったのは、雑賀教授が潜在犯隔離施設に収容されているという事実。
狡噛の逃走を手助けした自責の念から自ら収容を希望?…そんなタマかよ(笑)
雑賀先生は狡噛と同じく、既存の枠に囚われない人だと思います。犯罪係数上がったからって呑気に収容されてるタイプじゃないんじゃ…。

まあ、とにかくこれで雑賀先生、潜在犯からの分析官採用の道筋が通るわけですね…、と勝手に予想。
唐之杜も潜在犯上がりの分析官ですからね。
…とすると、雑賀先生、唐之杜の部下になるのかな…まさかな(笑)



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禾生局長が2期では初登場。
霜月下がった途端タメ口の朱ちゃんに笑いました。
この2人(という言い方はおかしいけど)の関係は1期ラストから変わっていないようで…。

今回の事件についてはシビュラも寝耳に水だったみたいですね。
割と朱ちゃんには情報をオープンにしてこき使っていこうという感じ。
今回は朱ちゃんとシビュラの共同戦線になるのかも…。

あと余計なお世話で東金さんの過去を暴露。
過去最高の犯罪係数を叩き出した逸材(?)なんだとか。
シビュラにとっては人間を管理するうえで非常に有用なサンプルというわけですね。

しかし、その東金さんは今週もいい男っぷりを披露。
朱の部屋の落書きについて、どちらかが間違っていてどちらが間違っているかわからないなら仲間である監視官を信じます…とかマジイケメン。

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さらに宜野座に向かって「常守監視官はこのくらいじゃ濁らないですよ」とかアンタ、あのコのなんなのさ…!
でもこの人、過去最高の犯罪係数叩き出した人ですから、この持ち上げっぷりは後で落とすための…。



あとギノの部屋に青柳が訪れたシーンが良かったですね。
なにが良いって、ギノの義手。実の親父さんとそっくりじゃないですか…。

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そういえばギノは1期終盤で左手失ったんだよなあ…と、失った理由も思い出されて、なんかね…感慨深かったです。
2期の1話2話と見たのに、ギノが義手であることは気づかず…というか、あえてその事を伏せて描いてましたよね、たぶん?
で、第3話で、実はギノ、義手になってます…という演出。くあああっ、ニクいわ~。

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青柳は、自身の悩みを吐露。
潜在犯をドミネーターで撃つ時に、快感を感じている自分がいる、と…。(うん確かに青柳さんムダにカッコつけて撃ってますよね)

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たぶん、ギノが変わったから、青柳も心情をさらけ出すことができたんだと思います。
ギノの変化もね、2期の見所ですよね。

で、青柳さんピンチで次回へ…。
(前回も犯人に切りつけられてなかったか青柳。二係の執行官は図体ばかりデカくて…)




【映画】グレートデイズ! 夢に挑んだ父と子



グレートデイズ! 夢に挑んだ父と子
(2013年、フランス)

【監督】
ニルス・タヴェルニエ
【出演】
ジャック・ガンブラン
アレクサンドラ・ラミー
ファビアン・エロー
ソフィー・ドゥ・フュアスト
パブロ・ポーリー
グザヴィエ・マチュー

感想(2014年10月13日、MOVIX利府にて鑑賞)

車椅子の生活を送る17歳のジュリアンは、失業して久しぶりに帰ってくる父ポールとの再会を楽しみにしていた。
だが、長年息子の世話を妻に任せ続けてきたポールは、息子とどう接すればいいのか分からない。

そんな父に、ジュリアンはとんでもない提案をする。
トライアスロンの最高峰、アイアンマンレースへ親子で出場するというのだ。
若い頃にトライアスロンに出場し、その過酷さを知っているポールは、息子の提案を「ムリだ」と一蹴するが……。



基本的に感動作であることを押してくる映画ってあまり観ないんですよね。
疑り深い性格なもので…(笑)

でもこの映画は何かのきっかけで予告編を見たら、シガーロスの曲が流れてきて…。
「ホッピポーラ」でしたっけ?実写版「宇宙兄弟」でも使用された楽曲。(好きだけどタイトル知らないw)
ずるいなー、シガーロスはズルいよー、と思いながら映画館へ観に行きました。

まあ、父と息子が困難な夢に挑戦するという物語で、無難に良い映画ですし、案の定、シガーロスが流れてきた所でグッときました。

でも一方で、これフィクションなんだよな?と思いながら冷静に観てしまったんですよね。
感動できる作品だったのに、何故かフィクションかノンフィクションか、そんなところにこだわってしまって映画に浸れなかったんです。

車椅子の障害者の息子と、父親がトライアスロンに挑戦するという物語の骨子は、実在のアメリカ人親子<チーム・ホイト>の逸話をもとにしています。
しかしこれはあくまでその実話にインスパイアされただけで、チーム・ホイトの物語ではありません。

劇中では、実在のチーム・ホイトを引き合いに出して父親を説得するシーンもあるくらいで、つまりこの映画自体は間違っても「感動の実話」ではないわけです。
劇中の親子は、チーム・ホイトにインスパイアされて生み出された架空の存在、擬似チーム・ホイトと言ってもいいかもしれません。

つまり何が言いたいかというと、誰もが感動する映画化にうってつけの実話があるのに、それと同じ話をフィクションで作ったのはなんのためか?それで良かったのか?…ということです。

劇中で、チーム・ホイトへの言及が出て来た時に、それで映画から現実に引き戻されるか、あるいはこれはチーム・ホイトの物語でもあるんだ…と逆に入り込めるか、それは人それぞれのような気がします。
少なくとも私は物語の展開に感動しつつも、最後まで「でもこれフィクションなんだよな…」と思いながら観ました。

別に、感動作がすべて実話じゃなきゃいけない理由はないし、作り話でも感動はできます。
でも、もう既に実話で存在する話を似たような感じで作り話にする意味が分からないですね。
むしろウソでもいいから実話だと言ってほしかった…。

私は「奇跡の実話」みたいなキャッチコピーの映画は基本的に敬遠するんですが、実話じゃないことでこんなにモヤモヤすることもあるんだと分かりました。

映画自体はさわやかですのでオススメです。




【映画】クローン



クローン(2001年、アメリカ)

【監督】
ゲイリー・フレダー
【出演】
ゲイリー・シニーズ
マデリーン・ストウ
ヴィンセント・ドノフリオ
トニー・シャルーブ
メキー・ファイファー

感想(2012年9月10日、DVDにて鑑賞)
(2014年10月12日、TV録画にて鑑賞)

西暦2079年、地球は異星人との戦争状態にあり、敵の攻撃を防ぐため、都市の上空にはドーム型の防御壁が展開されている。
軍の極秘プロジェクトの責任者であるスペンサー・オーラムは、ある朝、オフィスに向かう途中で保安局に逮捕されてしまう。

保安局によると、防御壁を突破した異星人によってオーラムはすでに殺され、今いるオーラムは敵が送り込んだクローンで、体内には爆弾が仕掛けられているというのだ。
なんとか保安局から逃げ出したオーラムは、自分が本物であることを証明するため、ある場所を目指すのだが……。



P・K・ディック原作のSFサスペンス。
近未来、主人公がある日突然政府機関に捕まって「お前は異星人が送り込んできたクローン人間だ!腹の中に爆弾が入ってるんだ!」と言われ、「いやいやいや!そんなわけねーし!」と必死に逃げる物語。

CGが拙いとかB級とか言われたりもするようですが、2001年の映画でこのCGの出来なら悪く無いと思うし、そもそもSFというジャンル自体がメインストリームから少し外れたB級のカルチャーですからね。
むしろ逆に、ディック小説の映画化という点では成功例だと思います。

ディック作品の特徴のひとつ、自分自身の存在に対する疑問がこの映画でもテーマになっていて。
つまり、当局から「お前は腹の中に爆弾を抱えたクローン兵器だ」と言われ、葛藤しながら生存のために逃げる主人公というのが、この映画のディック的な部分です。

まあ本当は、もう少し「自分はオリジナルなのか?」という葛藤を分かりやすく描いてほしかった気も。
アイデンティティの揺らぎよりも生存本能の方が勝ってた感は否めません。
自分がオリジナルであるという前提に立った証明のための行動ばかりだったんですよね。
まあ、自分がクローンであることを認めたらそこで終わりですから、とにかく生きようと模索するのは不思議なことではないんですが……。

上映時間のほとんどは主人公と当局の追いかけっこに費やされてますね。
クライマックスでどんでん返しがあり、ラスト10分にすべてが凝縮されてるとも言える映画です。
初見だと、「えっ結局どういうこと?」ってなると思うんですが、その謎をほどよく残した感じが余韻となって良かったと思います。

オリジナルとは、クローンとは……。
もしクローンにオリジナルの記憶が移植されたら、それはオリジナルと何が違うのだろうか?
自分がクローンであることを知らずに生きるなら、それもひとつの幸福なのではないだろうか?
そんなことを思わせる映画でした。




【映画】狩人と犬、最後の旅



狩人と犬、最後の旅
(2004年、フランス/カナダ/ドイツ/スイス/イタリア)

【監督】
ニコラス・ヴァニエ
【出演】
ノーマン・ウィンター
メイ・ルー
アレックス・ヴァン・ビビエ
ケン・ボルトン
デニー・デニソン

感想(2014年10月11日、TV録画にて鑑賞)

ノーマン・ウィンターは半世紀もの間、ロッキー山脈で罠猟を続けてきた<最後の狩人>である。
しかし、森林の伐採によって動物の数は年々減少し、ノーマンは今年限りで猟をやめる決心をした。

そんな折、犬ぞりのリーダーであり、ノーマンがいつも連れ歩いていたシベリアン・ハスキーのナヌークが命を落としてしまう。
心配した友人からレース用に育てられたというメス犬を譲り受けたノーマンだったが、アパッシュと名づけたその犬にナヌークの代わりが務まるとは思えないまま、最後の冬が足早に訪れる……。



実在の狩人ノーマン・ウィンターを本人が演じるという、半分ドキュメンタリー、半分フィクションの映画。
雄大で厳しい自然や、力強くそりを引く犬たちの姿が堪能できます。

これを撮った監督も冒険家と呼ばれるほどの人らしく、そんなわけで映像に妥協のない感じが伝わってきます。
さすがにクマとの遭遇シーンが目を疑いましたが、でも、2000年代の欧州映画のCGレベルではないですよ、あのクマは。
あれは本物の野生のクマだったんじゃないかと思っていますが。

物語そのものはとっても単調というか、ひたすら冬の間の狩人の仕事を映すだけなので、もう物語でもないかもしれないという感じ。
退屈といえば退屈です。スローライフとも違って、憧れるようなライフスタイルでもないしなあ(笑)

ただ、主人公とアパッシュの絆とかを見ると普通に面白いんですよ。
こういうタイプの犬の映画もたまには良いものですね。




「ハジマル / 島田真夢」Wake Up, Girls!キャラソンシリーズ。センターまゆしぃらしい王道のポップさ。

Wake Up, Girls! Character song series
ハジマル
島田真夢(CV.吉岡茉祐)

続きを読む

【映画】TOKYO TRIBE


TOKYO TRIBE(2014年、日本)

【監督】
園子温
【出演】
YOUNG DAIS
鈴木亮平
佐藤隆太
大東駿介
清野菜名
石田卓也
市川由衣
叶美香
中川翔子
染谷将太
でんでん
窪塚洋介
竹内力
ベルナール・アッカ
丞威
高山善廣
松浦新
石井勇気
坂口茉琴
佐々木心音
中野英雄

感想 (2014年10月8日、チネ・ラヴィータにて鑑賞)

さまざまなトライブ(族)がそれぞれの街を暴力で牛耳る近未来のトーキョー。
ブクロを支配するブッパと<ブクロWU-RONZ>のヘッドであるメラは、トライブ同士の均衡を破って勢力を拡大し始める。
そしてメラが執拗に狙っていたのは、<ムサシノSARU>のメンバー、海だった。

海は、メラの仕掛けた罠にハマった仲間を救出するため、ブクロに乗り込む。
しかしそこには、謎の女スンミも囚われていた…。
やがてメラがムサシノSARUに仕掛けた抗争は、トーキョー中のトライブを巻き込む戦いへと変わっていく…。



すごく滅茶苦茶だけど、終わってみると楽しかったような気がする映画(笑)
振り切ってる作品って良し悪しとか超えてしまうんですよね。

ひとつ、振り切ってる!と思わせた要素が、ラップによるストーリー進行。
セリフの半分くらいがラップ…、というか、ミュージカル映画の歌唱部分をヒップホップに置き換えたような感じです。
現役のラッパーや、ベテラン俳優たちがみーんなビートにノッてラップで会話していて、それがこの作品の芸術的側面…最大の魅力だと思います。

逆にこの演出がなかったとしたら…どうなっていたでしょう。
エロと暴力と荒唐無稽なストーリーしか残らなかったのでは…。

もちろんそのエロもやり切ってるんですけどね。
佐々木心音のおっぱいに始まり、全編を通して見えまくりの清野菜名のパンチラ、市川由衣の乳寄せアピールに、巨乳を揉まれる叶美香、鈴木亮平のTバックに、竹内力の自慰…(あれ、最後の方、男じゃね?)
とにかくエロもやり切ってます!

しかし、それだけでは下品な美とギャグの羅列に過ぎず、爽快感を生み出したりはしないと思うんですよ。
ストーリーにしたってハッキリ言ってアホすぎるわけで、それが許される世界観を作り出したのが、やはりサウンド面だったんじゃないかと。

もうこの世界はこうなんだ、と思うしかないわけですよ。
だって対策会議がラップなんですから(笑)

そしてこういう世界なんだと受け入れてしまうと、もう後は普通に感動したりもするわけですよ。
みんなで団結するシーンとかね、グッときましたね、不覚にも。
もしかすると最近のハリウッド映画のヘタな大統領演説より何倍も良いですよ。

でも、あまり感動したとは言いづらい内容の映画ですけどね。
みんな見てみるといいと思います(笑)

【映画】ペリカン文書



ペリカン文書(1993年、アメリカ)

【監督】
アラン・J・パクラ
【出演】
ジュリア・ロバーツ
デンゼル・ワシントン
サム・シェパード
ジョン・ハード
ジョン・リスゴー
トニー・ゴールドウィン
ジェームズ・B・シッキング
ウィリアム・アザートン
ロバート・カルプ
スタンリー・トゥッチ
ヒューム・クローニン

感想 (2014年10月5日、TV録画にて鑑賞)

ある時、ワシントンD.C.で2人の最高裁判事が何者かの手によって殺害される。
その事件をロースクールの教授を通して知った検察官志望の学生ダービーは、犯人が2人の最高裁判事を殺す動機は何なのかリサーチをし、ある仮説にたどり着く。

ダービーの書いたレポートは荒唐無稽なものだったが、教授が関心を持ったことから政府関係者の手に渡ることになる。
しかし数日後、教授が何者かによって殺され、命の危険を感じたダービーは、ヘラルド紙の敏腕記者として知られるグランサムに接触を試みるが…。



ジュリア・ロバーツ、デンゼル・ワシントンによるサスペンス。
面白半分で書いた(といっても数日こもって調べ上げた)レポートが、実は政府内部の悪行をズバリ言い当てていて、そのせいでレポートを書いた女子学生が命を狙われるという映画です。

けっこう世間の評価は高いようなんですが、個人的にはいまいち。
というか、私の読解力が足りないせいなんですが、よく理解せぬままお話が進んでいってしまいました。
もっとシンプルに、大統領の浮気を書いたら大統領から消されそうになった…くらいの話でも良かったように思いますが…。(それじゃコメディ…)

なんで仮説の文書で殺されそうになってるのか、そこの所がどうも納得できなかったんですよね。
今まで誰も気づかなかった悪事を、大学生が数日調べ物しただけで暴いてしまうのも、どうなのかな…と思いますし。
ちょっと頭がこんがらがったまま終わってしまって満足できませんでした。




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