エネミー・オブ・アメリカ (1998年、アメリカ)
【監督】トニー・スコット
【出演】
ウィル・スミス (ロバート・クレイトン・ディーン)
ジーン・ハックマン (ブリル)
ジョン・ヴォイト (トーマス・ブライアン・レイノルズ)
リサ・ボネー
レジーナ・キング
スチュアート・ウィルソン
ガブリエル・バーン
トム・サイズモア
バリー・ペッパー
イアン・ハート
ジェイク・ビジー
スコット・カーン
ジャック・ブラック
あらすじ
ディーンは腕のいい弁護士。妻子とともに幸福な人生を歩んでいたが、ある日謎のビデオテープを受け取ったために国家安全保障局(NSA)から追われることに…。テープの中身には、NSAに出向中の行政官レイノルズが対立する下院議員を謀殺している様子が映っていたのだ。巨大な管理システムを持つNSAにプライバシーを暴かれ、失職にまで追いつめられたディーンは、元NSAで情報屋のブリルに助けを求めるが…。感想 (2013年5月15日、地上波にて鑑賞)
なんの罪もない一市民が、ある日突然国家機関から狙われ、監視システムや情報操作によって追い詰められていく、というサスペンス。明日はあなたの身に起こるかもしれない…、もう既に私たちのプライバシーは政府に監視されているのかもしれない…、そんなことを言いたそうな感じですね(笑)
展開に勢いがありますし、決着も痛快で、まあ普通に面白かったと思います。
なので、今回はツッコミ所を挙げておきますね(笑)
まず、監視カメラはそんなに優秀じゃない。
ディーンが妻への贈り物を買いにとあるランジェリーショップへと入るのですが、なんとそのショップ店員が下着姿で接客!…ではなくてですね、その様子をNSAが店内の監視カメラでチェックするんですが、1台のカメラに写った映像を立体化し、カメラから死角にあるディーンの手荷物をチェックするんですよ…(笑)
で、「よしアイツがブツを持ってる、捕まえろ!」となるわけですが、まずそんな芸当は店内に何台もカメラ仕掛けて死角を無くさなきゃできないし、そもそも「仮想映像出せるか?」とか言ってる時点でそれ仮想なんじゃん想像なんじゃん立証できねえじゃん、というね(笑)
「最新の監視システム風」なのを描こうとして逆に嘘っぱちでやってることが露呈してしまいましたね。
あと、ウィル・スミスはせっかく弁護士というインテリな役で登場したのに、基本的にいつものウィル・スミスがいつものように走り回ってるようにしか見えないのが残念。
口達者な面がクライマックスで役立ちましたが、それ以外は普通のウィル・スミスで、特に弁護士という肩書きもいらなかったような気がしますね。
それとも、弁護士という社会的地位の高い職業の男が政府の陰謀によって簡単に立場を失ってしまうのが面白いのか。
でも、奥さんに尻に敷かれまくりだったり、弁護士っぽさまったく感じなかったんですよね。
さらにラストで唐突に下ネタ繰り出すのやめてほしい…もう台無し(笑)
ちなみに監督の故トニー・スコットは「トップガン」の監督で、近年は「デジャヴ」「サブウェイ123 激突」「アンストッパブル」などを撮ってます。
勢いのある作風ですね。いろいろツッコミ所あっても全部吹っ飛ばすような勢いがあります。