感動器官

笑い、涙、鳥肌、私たちの感動を現出させる器官。

2013年04月

【アニメ映画】新世紀エヴァンゲリオン劇場版 THE END OF EVANGELION Air/まごころを、君に

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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 
THE END OF EVANGELION Air/まごころを、君に

【ジャンル】
劇場用アニメ/ロボットアニメ
【監督】
庵野秀明
【出演】
緒方恵美 (碇シンジ)
三石琴乃 (葛城ミサト)
林原めぐみ (綾波レイ)
宮村優子 (惣流・アスカ・ラングレー)
石田彰 (渚カヲル)
立木文彦 (碇ゲンドウ)

あらすじ

最後の使徒は倒された。ゲンドウと完全に決裂したゼーレは人間の手による人類の補完を目指し、戦略自衛隊による攻撃をNERV本部に仕掛けてくる。血の海に倒れていくNERV職員たち。死を前にして自我を取り戻すアスカ。ゼーレの送り込んだ9体の量産型エヴァンゲリオンと活動限界の迫る弐号機の死闘。そして、シンジの乗る初号機を依り代にサードインパクトが引き起こされる……。

感想 (2012年12月12日、DVDにて鑑賞)

エヴァレビューもこれで4回目。
今回は、1997年夏に劇場公開されたTVシリーズのもう一つの結末である「THE END OF EVANGELION Air/まごころを、君に」です。
この「the End Of Evangelion」の頭文字をとって「EOE」と略されたり、新劇場版が作られてからは「旧劇場版」略して「旧劇」と呼ばれていますね。

この旧劇は、TVシリーズの続編という形ではなく「もうひとつの結末」を描いており、TV版最終2話(第弐拾五話、第弐拾六話)を生まれ変わらせた第25話「Air」第26話「まごころを、君に」の二部構成になってます。
言うなればTV版の第弐拾四話の後に分岐があって、そのまま弐拾五話を見るとTV版の結末、25話に進むと旧劇の結末が楽しめるわけですね。
唐突に精神世界に入り込んでしまってわけがわからないまま物語が終わってしまうTV版最終2話よりも、現実を描いていろいろ補足してくれた旧劇の方が個人的には分かりやすかったです。

ただ、分かりやすかったと言っても、やっぱりエヴァはわけわからないんですけどね(笑)
2回見て、なんとなく半分以上は理解できた感じです。
でも以下の文章はあくまでも僕の個人的な解釈です。


今作の見所は、なんといっても過激で破廉恥で悪趣味な描写の数々?
TV版も過激な描写で苦情とかあったみたいですけど、今作は劇場用アニメということで過激なのが標準仕様みたいな状態。
シンジの自慰に始まり、アスカの発狂、綾波はずっとスッポンポンだし、エヴァもぐちゃぐちゃにやられたり、もうグログロです。

悪趣味な映像と別に、ストーリーも相当狂ってるというか(笑)イッちゃってますよねー、これ。

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第25話「Air」では、使徒をすべて退けたNERVにゼーレが襲い掛かってくるという展開。NERV本部が戦略自衛隊の攻撃を受け、NERV職員らが虐殺されまくっちゃいます。
意識の戻らないアスカは弐号機に収容され、カヲルを殺してしまったことで心を閉ざしたシンジには、ミサトの激が飛びます。

やはりアスカの復活と死闘が物凄く面白いんですけど、でもどこか病的な明るさを感じてしまいますね。
「ママが見てる」と言って奮闘するアスカだけど、何か忘れてるような、どこか抜け落ちてるような、そんな危うい明るさ。

でもって、量産型エヴァ(これも面白いデザインです)にボコられ「殺してやる」連呼するアスカ。
振り幅がすごいですね。思うに、アスカの理性はとっくに崩壊してて、幼稚でシンプルな生の感情むきだしなんですよね。
「G線上のアリア」が流れる中で、まるで戦いが原始的な本能に安らぎを与えるかのように……。
そら恐ろしさを感じるアスカのラストバトルは必見です。
(というか、バトルが描かれるのはこの弐号機のバトルが最後です。初号機はただ浮かんでただけw)


ED曲(挿入歌?)とエンドロール(タイトルロール?)を挟んでの第26話「まごころを、君に」では、一足遅く初号機で駆けつけたシンジが、ゼーレの描くシナリオによりサードインパクトの引き金になる展開。
ゲンドウはゼーレとは別のシナリオを描いていたようですが、綾波はリリスと融合してサードインパクトを実行(ゼーレのシナリオ?)します。

大気圏外に現れる巨大な綾波の姿をしたモノ。
綾波の幻影があらゆる人間の前に、その者が望む姿となって現れ、人類をリリスの体液であるLCLへと変えていきます。(要するにみんな死んでいきます)
この巨大綾波のシーンはインパクトありますよね。
そして、世界中から悲鳴と共に魂が集まってくる様子も鳥肌モノです。
こういう悪趣味な描写がいろんなところであるんです(笑)それがこの作品の魅力にもなってます。

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結局、人類補完計画はゼーレとゲンドウで微妙な違いがあったみたいで、それがこの物語をややこしくしてる原因のひとつですね。
ゼーレの計画は、人類をLCLに変え、ひとつの単体生物として種を残すこと。
ゲンドウの計画についてはよく分からないんですけど、人類どうのではなく一個人として、例えば失った妻を取り戻したいという利己的な動機から動いていたように見えました。(←まだよくわかってないw)
さらに、ゲンドウの妻でありシンジの母である碇ユイは、結果として人類の魂の受け皿となった初号機と共に、太陽系が滅んだ後も宇宙にヒトの証を残し続ける道を受け入れます。(←これがゼーレの思惑?)

で、一方、サードインパクトを引き起こしLCLとなって綾波やアスカ、ミサトらと融合を果たしたシンジ。
お互いの心の中を覗き覗かれ、TV版最終2話の自己啓発セミナーのリメイクみたいな形になっていきます。
自分が嫌いで、他人も嫌いで、でも人にかまってほしいシンジ。人に無言でいられるのが耐えられないシンジ。
ダダをこねる自分を、どうしようもない自分を、許してほしいと思っていながらそれを拒むシンジ。
……いや、これもよくわからないんですけどね(笑)

人類規模の種の存続の物語と、思春期の少年の内面的な話が混在してるんですよね、エヴァって。そういう所も振り幅がすごい。
で、主人公の内的世界の果てに、映画を見る観客という実写シーンをもってきて、「お前ら、なんでアニメみたいな夢の世界に浸ってるんだ?現実に生きられないのか?」と問いかける。
主人公の問題がいつの間にか観客自身の問題にすりかわってるんです。なるほどこれもある意味「自己啓発セミナー」(笑)
つくづく異様なアニメですよね。


ただ、これなんとなく思ったんですけど、庵野秀明監督の女性に対する渇望と恐怖が反映されているんじゃないかと。
女性に否定されることへの怯え。素敵な微笑みを見せてはいても、心の中では蔑まれているのではないか、という疑い。
女の子とひとつになりたい、気持ちよくなりたい……、でも受け入れてもらえないんじゃないかと、求めると同時に生まれるためらい。
いや、もしかしてこれ庵野監督じゃなくて、僕の心理が反映されてるのか?うわぁ、なにこれ「気持ち悪い」(笑)

あっ、それでアスカのラストのセリフ「気持ち悪い」が、そういう男の脆く崩れやすい心から生まれたんじゃないかと。
「気持ち悪い」って言われたくないですからね。きっと庵野監督も、エヴァにハマったオタクたちも。
多分一番男が女の子に言われたくないセリフを最後に持ってくる。アスカって悪魔的な子ですよね(笑)

それはともかく、個人的に今作のラストはとても好きです。
完結といってもまだ謎を残しておく、エンドロールは25話と26話の間にあるのでただ暗転して「終劇」の文字。
あの潔さってなかなかないと思います。

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で、そんなこんなで名実ともに完結(?)した「新世紀エヴァンゲリオン」。
この旧劇はとても悪趣味な内容が続きますが、ある意味それがケレン味となって、エヴァの人気を不動のものにできた要因じゃないかと。
愛と正義のロボットアニメではなく、愛も正義もありながらそれだけでは乗り越えられない現実と等身大の感情を描いたことで、けして美談にはならなかったけど、見る者の心に大きな痕跡を残す作品になりました。
とても難解なストーリーだったけど、何度も見る度に好きになっていきそうな気がします。

さて、エヴァレビューはお待ちかねの新劇場版シリーズへと突入していきます。
その前に、次回はあのシリーズだあああ!




【映画】四月物語

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四月物語 (1998年、日本)

【ジャンル】
ドラマ/ラブストーリー
【監督】
岩井俊二
【出演】
松たか子 (卯月)
田辺誠一 (山崎)
藤井かほり (照子)
留美 (さえ子)

あらすじ

桜が満開の四月、東京・武蔵野にある大学に通うため、北海道から上京してきた卯月は、慣れない土地で独り暮らしを始める。おとなしい性格の彼女は、変わった性格の友人さえ子やアパートの隣に住む照子など、個性の強い人々とのふれあいの中で、徐々に心を開いていく……。

感想 (2012年4月14日、TV録画にて鑑賞)

今日は今の時期にぴったりな映画を……。
岩井俊二監督、松たか子主演、上映時間は67分という掌編「四月物語」です。
松たか子にとってはこれが映画初主演作だそうですね。うん、たしかに松さん初々しかった♪


物語は特にこれといって何もなし。
こう言ってしまうとすごくつまらない映画に聞こえてしまうけど、本当に大した事件も起こらないストーリーです。
大きな感情の起伏も描かれません。

でも、地方から上京してきた垢抜けない少女の戸惑いながらの日常が、そして新生活というどこかウキウキと不安が入り混じった感じが、なんとなく良い雰囲気を醸し出してる映画です。
このへんの良さは本当に岩井俊二映画の魅力だと思いますね。

引越し業者を手伝おうとして手伝う隙がなくてモジモジする松さんとか可愛いのでぜひ見てみてください(笑)


岩井俊二作品らしく、豪華キャストがちょい役で出てたりします。

のっけから松本幸四郎一家総出で吹きました(笑)
これから東京へ向かうという松たか子がバスに乗り込むシーンで、本当のお父さん・お母さん・お兄さん・お姉さんに見送られるという微笑ましい光景。
でも松本家の出番はこのワンカットだけ(笑)
(娘・妹の晴れ舞台のために……くっ、泣ける。・゚・(ノД`)・゚・。)

他にも、映画館のシーンで上映されていた架空の白黒映画に、江口洋介とか出てます。
でも、これはまったく気付きませんでした。
ちなみにその架空の古典映画のタイトルが「生きていた信長」……(笑)


で、これ一応、恋愛映画っていうジャンルになると思います。
徐々に明らかになっていくんですが、松たか子演じる卯月には片想い中の好きな人がいるんです。
それは市内の本屋で働く人物で、田辺誠一が演じてます。

その彼への片想いが実るかどうかはここでは伏せておきます( ̄ー ̄)ニヤリ
とにかく、この映画は「春」「新生活」「始まりへの期待」を捉えた掌編です。
その掌編・短編の持ち味を活かした清々しい終わり方だったと思います。

このラストを見た時、「四月物語」というタイトルが強い意味を帯びてくるんですよね……。
一夏の恋でも、切ない秋の恋でもない、春の、しかも4月でなければ描けなかった物語。
けっこうオススメです。できれば4月中に見るべきかな?(´∀`*)




【アニメ映画】名探偵コナン 天空の難破船

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名探偵コナン 天空の難破船 (2010年、日本)

感想 (2012年4月8日、録画にて鑑賞)

人気漫画「名探偵コナン」の14作目の劇場版アニメーションです。
「難破船」と書いて「ロストシップ」と読ませます。


今作の舞台は世界最大の飛行船。
「赤いシャムネコ」と名乗るバイオテロリストを相手に、コナンと怪盗キッドの共闘が見られます。
殺人バクテリアによる市民への攻撃を防ぐために闘うコナン。
そして、あわよくば飛行船で運ばれるお宝を持ち去ろうと企むキッド…。


あんまりよく覚えていないですが、一つよく覚えている展開があって…。
飛行船から一度落ちたコナンが、再び飛行船に乗り込むんですよね(笑)
アニメだからできる芸当ですよね。これはちょっと面白かったです。


コナン映画自体、あんまり見たことないので、全体的に面白いのかどうかは分かりませんが、テロリスト集団との攻防、そして友人の元太が殺人バクテリアに冒されるという時間制限付きのミッションなど、サスペンスとして盛り上がる要素はけっこうあったと思います。

あとは、コナン映画であるが故のお約束パターンをどれだけ許容できるか…ですね。
題材そのものは名探偵コナンでなくても面白い内容だったと思います。

【映画】ボディガード

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ボディガード (1992年、アメリカ)

感想 (2012年4月8日、TV録画にて鑑賞)

これ、有名な映画ですよね。
ケビン・コスナー主演、相手役には昨年2月に亡くなっしまったホイットニー・ヒューストン。
(ああそうか、彼女の訃報があったから深夜TVで流れたのかな)


ケビン・コスナー演じる一流のボディガード・フランクが、ホイットニー演じる歌手で女優のレイチェルの護衛をするうちに、徐々に二人の絆が深まっていくというロマンティック・サスペンスです。
レイチェルの命を狙う謎の存在から彼女を護るフランクがかっこいいし、そこにロマンスが絡むことで、とても良い雰囲気の映画になってます。

そしてクライマックスで流れる名曲「I Will Always Love You」は、この映画見たことない人でも絶対に一度は聴いたことある超有名なヒット曲。
「えんだあああああいあああああ」ってやつです。


90年代の映画ってなかなか面白いですよね。
なんだか、パワフルというか、オーラを感じるというか。
最近の大作映画とはまた違った良さがありますよね。
オススメの一本です。

【映画】リーグ・オブ・レジェンド / 時空を超えた戦い

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リーグ・オブ・レジェンド/時空を超えた戦い (2003年、アメリカ)

感想 (2012年4月7日、TV録画にて鑑賞)

タイトルがパッと浮かばないけど、見た瞬間、「あっ!」ってなる映画。
「リーグ・オブ・レジェンド」ってどんな映画だろうと思って録画して、再生した瞬間「前に見た!」ってなる映画です(笑)


大雑把に言えば、いろんなヒーローが時空を超えて集まり、強大な悪と戦うアクション・アドベンチャー。「アベンジャーズ」みたいなヒーロー大集結ムービーですね。
ただ、アベンジャーズと大きく違うのは、登場するヒーローたちが古典文学の登場人物だということ。
そして、知名度の点でアイアンマンやハルク、キャプテン・アメリカらに負けているということ。

まず、ショーン・コネリー演じる主人公の冒険家クォーターメインからして、「誰?」ってなりますよね。とりあえず銃の名手であることは分かるけど…。
調べてみたら、あのインディ・ジョーンズのモデルになったという説がある架空の人。要するに、インディ・ジョーンズのシリーズより古い古典小説の登場人物なんですね。

その他にもいろんな奇人変人…もとい英雄が登場するんですが、なんとなくそのチョイスが微妙な感じ。
ネモ船長とノーチラス号、ジキル博士とハイド氏、透明人間に、女吸血鬼ミナ・ハーカー、不死身の貴族ドリアン・グレイ、そして成長して米国の諜報員となったトム・ソーヤー…!
聞いたことある名前はあれど、「あんた誰?」「ホントにあんた原作どおり?」みたいな人たちもいて、自分の無知を知らされるとともに、関連作をほぼ同じ時期に展開した「アベンジャーズ」はよくできたプロジェクトだったんだなあと、変なとこで感心していますが(笑)


しかし、登場人物のことをまったく知らなくても大丈夫です。オッケーです。
何故ならメンバー全員が個性的で、みんなきっちり見せ場を持ってるからです。

ネモ船長はかっこいい潜水艦と華麗な剣技に目を奪われるし、ジキル博士はVFX技術で気弱な博士と粗暴な大男のギャップを見事に埋めているし、透明人間はまず最初に疑われる役だし白塗りだし、紅一点ミナは妖しい魅力だし、ドリアンは不死身すぎるし…。
クォーターメインとトム・ソーヤーの師弟みたいな関係も良かったです。


まあ、ある意味こういう作品は「お祭り」ですからね。
いろんなキャラクターが存分に魅力を発揮していれば、ストーリーが普通でも、それなりに見れるんですよね。

けして人気も高くなく、B級と揶揄されてしまいそうな作品ですが、そこまで悪い映画じゃないです。
だからこそ、たまにTVで流れるし、その度に「なんの映画だろ?」と思いながら録画して「あっ、前に見た!」ってなるわけですし(笑)


ちなみに、ショーン・コネリーが2006年に引退宣言をしてしまったので、これが彼の演技が見られる最後の映画みたいですよ。

【アニメ】宇宙戦艦ヤマト2199 第2話

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宇宙戦艦ヤマト2199
第2話「我が赴くは星の海原」

感想

ヤマト2199第2話。
いよいよ宇宙戦艦ヤマトが発進。
ガミラスの攻撃によって失われた将兵の代わりに、古代や島らが管理職に就くことになります。

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沖田艦長から伝えられる「ヤマト計画」。
そしてイスカンダル人・スターシャからのメッセージで語られる、地球を元の姿に戻す方法。

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前回のイスカンダルの使者(死者)はスターシャの妹だったんすね。
(でも、カプセル送るだけなのに人が乗り込む必要あるのか?わざわざ乗り込んだのに何故死んでしまったんだろ?美女なのに…)
そして、いきなり森雪の秘密も匂わしていたけど…?

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地球を去る乗組員たちの別れのシーンもあったりして…。
機関長は息子夫婦や孫との別れ、島は歳の離れた弟との別れ、それから銀髪褐色肌の美人さんは、戦闘機乗りの加藤と関係が…?(褐色さんの兄が加藤と戦友?)

あと、佐渡先生の飼い猫が昭和アニメのデザインで失笑でした。
ミーくん……21世紀のSFアニメでこのデザインありなのか?(笑)科学考証どうなってるの?

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見所はやはりヤマトの発進シーン。
「抜錨!」って言うのがかっこよかったですね。

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さらに発進早々、ガミラスの攻撃にさらされるヤマトの主砲発射。
実写版だといきなり波動砲撃ってた気がする…。やはりアニメの方が全体の尺が長い分、しっかりしてるのかな?

ガミラスの将官もちょこっと出てきたけど、ガミラス語はなんだかドイツ語っぽい響きですね。

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あと、今回もオープニングなしエンディングのみの構成でしたが、前回はエンディングで主題歌、今回はED曲が流れましたね。
中島みゆき作詞作曲に、中島美嘉の歌唱というすごいコラボ。
巷ではけっこうウケが悪いみたいですが、OPもEDも何度も聴くうちに結局好きになっていくんだろーぉ?
……たぶん(^◇^;)

【アニメ映画】新世紀エヴァンゲリオン DEATH(TRUE)²

新世紀エヴァンゲリオン DEATH(TRUE)²

【ジャンル】
劇場用アニメ/ロボットアニメ
【監督】
庵野秀明

感想

エヴァのレビューはまだまだ続きます。
今回は、1997年に公開された旧劇場版(以下、旧劇)の前半部分にあたる「DEATH(TRUE)²」について。
この旧劇って、調べると様々なヴァージョンがあるみたいで混乱するんですが、軽くまとめてみたいと思います。


まず、1997年春に劇場で公開されたのが「シト新生 DEATH&REBIRTH」
最終2話を除くTV本編の名場面集・総集編ともいえる内容の「DEATH」編と、TV版最終2話とは別の結末を描く「REBIRTH」編の二部構成です。
しかし、公開当時はREBIRTH編はまだ不完全な出来で、1997年夏に公開された「EOE」の予告編的なものだったらしいです。

さらにこのREBIRTHで流れたエンディング曲「魂のルフラン」ですが、REBIRTHの形で市販されてる映像ソフトが現在ないため、動画サイトを除けばサントラでしか聴けなくなってます。
名曲なのに映像フォーマットで楽しめないのはちょっと残念(´・ω・`)


次に、1997年夏に劇場公開された「THE END OF EVANGELION Air/まごころを、君に」
同年春に公開された不完全なREBIRTH編の完成版で、TV版の最終2話とは別の結末である25話「Air」と26話「まごころを、君に」から成ります。
頭文字をとって「EOE」とか、「旧劇」とか呼ばれてるのはこの作品になります。(あ、でも「旧劇」と呼ぶ時はDEATH編も含むのか?)
このヴァージョンはレンタルだと旧シリーズのDVD10巻目にあたります。


ついでに、1998年には「REVIVAL OF EVANGELION」と銘打って、DEATH編を再修正した「DEATH(TRUE)²」とEOEを同時上映する「DEATH(TRUE)² / Air / まごころを、君に」が公開されました。
総集編とEOEが同時に楽しめる構成ですが、このヴァージョンのDVDはレンタルされてません。

このあたりの流れは、当時エヴァを追いかけていた人でないと理解しづらいかもしれません。
僕は新劇場版からのエヴァファンなので、当時は完全スルーしてました(;´Д`)


で、レンタルできる旧シリーズのDVD9巻目が、この「DEATH(TRUE)²」になります。
レンタル屋でずらっと並んでいる作品のうち、旧シリーズDVD1巻から8巻までがTV版、9巻がTV版(最終2話を除く)総集編、10巻がEOEと呼ばれるもう一つの結末を描いた旧劇場版、ということになります。

で、その「DEATH(TRUE)²」の内容なんですが、総集編というより名場面集と言った方がいいかも。
修正されたカットがあるほか、一応わずかですが完全新作カットも加えられています。
体育館にシンジ、綾波、アスカ、カヲルがヴァイオリンやチェロを持って集まり、四重奏を奏でるというもの。本編ではありえないシーン。エンディングでは沈む夕日を背景に「パッヘルベルのカノン」が流れます。

人物が一人席につくたびにその人物に関係のあるテーマで、TV本編が語られるという感じです。
なので時系列もバラバラ。かっこよく編集されてはいますが、エヴァを知らない人がいきなり見てもわけがわからないでしょう。
一度通しで見た者にとっては、時間の離れた二つのシーンを連続して見せられることで気づくこととかもあるにはありますが、やはりあくまでも総集編・名場面集の域は出ず、エヴァシリーズをコンプリートしたいと思ってるわけじゃないなら、TV版を見た後にわざわざDVD9巻を借りることをオススメはしません。

あ、でも、その名場面集の中でさらにリメイクされてるシーンもあったりしますから、見て損はないと思います。
例えば、綾波の笑顔とか、ね。

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次回はEOEのレビューいきます。




【映画】「第9地区」SFに持ち込まれた3つのリアリティ。

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第9地区 (2009年、アメリカ)

【ジャンル】
SFアクション
【監督】
ニール・ブロムカンプ
【出演】
シャールト・コプリー (ヴィカス)
デヴィッド・ジェームズ (クーバス大佐)
ジェイソン・コープ (クリストファー・ジョンソン)
ヴァネッサ・ハイウッド (タニア)

あらすじ

1982年、南アフリカのヨハネスブルグ上空に現れた巨大な宇宙船。病気で弱ったエイリアンたちは、人間が宇宙船の真下に作った第9地区で難民生活を始めるが、知能の低さと凶暴性から周辺住民とのトラブルが絶えなかった。2010年、第9地区の管理をする超国家企業MNUは、エビと揶揄されるエイリアンたちを新たな隔離地区へ移住させることを決定する。MNU職員のヴィカスは、エビたちの同意を得るため傭兵部隊と共に第9地区を訪れるが……。

感想 (2012年4月1日、TV録画にて鑑賞)

これは最初映画館で観て、ラストに涙したSF映画です。
二度目の鑑賞は最初ほどのインパクトはなかったけど、でも一度目のハラハラとは違うワクワクを味わうことが出来ました。

もともとはゲーム「HALO」の映画化としてピーター・ジャクソン(「ロード・オブ・ザ・リング」など)が企画したものが、予算の都合で中止となり、監督に起用されていたニール・ブロムカンプの短編作品を元に、集められたスタッフで映像化したものが、この「第9地区」だそうです。
ちなみにブロムカンプ監督は、生まれがずばりヨハネスブルグ。18歳でカナダに移住するまで映画の舞台となった地域で育ったんですね。


物語の背景として、実際のアフリカの歴史、アパルトヘイト時代の移民政策や難民問題などが下敷きになっています。
人間たちが辿ってきた民族間の紛争を、宇宙から飛来したエイリアンに置き換えてるわけですね。

そんな社会批評的な面も評価されていますが、監督自身はこの映画に政治的な意図はないとコメントしているそうです。
あくまでも娯楽映画。グロテスクな描写や、カッコイイ兵器の数々、それらを楽しむ映画ですね。
まあ、もともと作ろうとしてたのが「HALO」なわけですからね。(異星人とドンパチするFPSゲームです)
その下敷きとして実際の社会情勢を踏まえた設定があるので、ただのSFアクション映画で終わらず、見る者を納得させるだけのリアリティを内包しているんでしょうね。

そのリアリティを拡大させているのが、ドキュメンタリー・タッチの見せ方です。
主人公ヴィカスの辿った運命をひとつの事件とし、関係者や専門家がその事件について語る……というカットがちょくちょく入ってきます。序盤ではTVニュースの映像などでヨハネスブルグの真下に第9地区が出来るに至った経緯が分かる仕組み。
その後も、ヴィカス視点でのシーンの合間に、記録映像やコメントが入ってきて、事件の社会的全貌が見えてきます。


ただ、やっぱりこの映画の魅力はアクションSFとしてのかっこよさが大きいと思います。
元の企画が企画だけに、銃器やSF兵器などにはかなりのこだわりがあるみたいです。
実際、終盤でヴィカスが乗り込むパワードスーツ「エクソスーツ」のかっこよさったらないですね。
このエクソスーツ、すぐ破壊されてしまってあんまり出番はないんですけど、そこが余計に印象に残ります(笑)

低予算の映画なのに、ここまでの映像が作れるんですよねー。
いや、ほんとにHALOの実写化も見たいですよ、これなら。
(最近の大作SFって何にお金使ってるんだろ?)

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もう一つの魅力としては、やっぱり地球外知性との接触?
「E.T.」から続く人とエイリアンの友情ですよね。

ただ、この映画お世辞にも教育に良いとは言えないですけどね。
主人公はエイリアンのことをメチャクチャ差別してるし。
人間たちは彼らのことを「エビ」と呼んで蔑んでいます。

まあ、知能の低い下級層のエイリアンばかりが生き残って、人間に迷惑かけるエビたちにも責任があるわけですが。
で、たしかに見た目もエビっぽいし(笑)E.T.のような愛嬌は欠片もないです。

しかし、そんな中でクリストファー・ジョンソン(←人間が付けた呼び名)だけは上級に属する種族のようで、人並みの知性をもって理性的に振る舞うエイリアンとヴィカスの交流が描かれます。
(クリストファー・ジョンソンの子どもは愛嬌あるかな?見る人それぞれだと思うけどw)

で、不思議なことにヴィカスとクリストファー・ジョンソンの交流を見ていると、ヴィカスがとても嫌な人間に見えてきます。
この主人公、けっして正義感に溢れる人物ではないし、冷静に事態を分析する知性もないし、もっと致命的なことには、アクションSFの主人公なのに強くないんです(笑)
序盤は調子乗ってるヴィカスの下卑た笑いに嫌悪感覚える人もいるでしょう。
エビを虫ケラ同然と思ってる行動の数々。クリストファー・ジョンソンと交流を深める中盤以降も、口が悪いですし(笑)

しかし、これは多分、第3のリアリティですよね。
主人公をヒーローとして描かずに、一個の、どこにでもいるような無力で無責任な人間として描いています。
そこに人間らしさがありますよね。けして完璧な人間ではないという。むしろ欠点だらけの主人公。

そして、そんな彼が愛する妻の下へなんとか戻ろうと、必死に追手から逃げるわけです。
ヴィカスの人間性で唯一称賛できるのは、この「妻への愛」だけです。
自分の身体が異質なものへと変容していく中にあっても、ただ妻に会いたいと願っているんですよね。

その気持ちが一気に観客へと押し寄せるのが最後のカット。
それまで散々グダグダやっていた主人公が、ふいに見せた人間らしさ。
僕は不覚にもこのカットで涙が出てしまいました。


スピード感のある編集と、突き抜けた、思い切りの良い展開。
背景に描かれた社会風刺と、愚かな男がふいに見せる人間性。
多分、これからも何度も愛でていくことになりそうな映画です。



「ルパン三世VS名探偵コナン」人気キャラクターのクロスオーバー作品。だがVSではない…。

ルパン三世VS名探偵コナン

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【映画】ラストゲーム 最後の早慶戦

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ラストゲーム 最後の早慶戦(2008年、日本)

感想 (2012年3月26日、TV録画にて鑑賞)

第二次世界大戦中、敵国のスポーツと言われた野球と徴兵の間で揺れる若者たちの姿、それを見守りなんとか早慶戦を実現したいと願った大人たちの姿を描くヒューマンドラマです。

戦争のせいで中止になった六大学野球。
慶應義塾の小泉塾長は「学徒出陣の前にもう一度学生たちに野球の試合をさせてあげたい」と、早稲田大学野球部顧問・飛田に最後の早慶戦を申し入れます。
しかし、早稲田大学の田中学長は猛反対する……という実話を基にした物語。


一年以上前に見たのであまり記憶にありませんが、スポーツ映画というよりは、落ち着いたヒューマンドラマという感じでしたね。
その証拠に、野球をしていたシーンがほとんど思い出せないし、学生たちの姿よりも塾長や顧問を演じた石坂浩二、柄本明、藤田まことなどのベテラン俳優の抑えた演技の方が印象に残ってます。

ストーリーも野球作品によくあるトーナメントを勝ち上がっていくものではなく、ただ一度の早慶戦のために描かれる物語です。
ラストの方でようやく野球の試合が見れる感じで、これは多分スポーツ映画ではないですよね(笑)

まあ、あんまり好みの映画ではなかったです。

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