入会に1000円かかるんですが、6回見ると1回無料で見れるんですね。
しかも「2010年までカード提示で1000円で見れます」と言われた気がしますw
毎日メンズデーってワケです。ホントに!?
「スラムドッグ$ミリオネア」の「$」は、なんて読むの?とか思いながら映画館に行きましたが、
普通に「$」は無視していいみたいです。「つのだ☆ひろ」の「☆」と同じ扱いで結構です。
「クイズ・ミリオネア」は英国発祥のTV番組だったんですね~。んで、いろんな国で放送されている。
日本では、みのもんたが司会を務めて「ファイナルアンサー?」が流行りました。
今でもたまに使いますよね・・・「ファイナルアンサー?」w
「ライフライン」の3つのマークや、問題文を囲う枠?や、司会者席や解答者席などのセットが日本のミリオネアとほとんど同じでした。
おそらく、元々の英国のデザインをどの国もそのまま踏襲しているのでしょう。
なんと、お馴染みのあの音楽までまったく同じ!
英国版、日本版、インド版の何が違うかといえば、出演者の人種くらいです。
それは、「生放送」だということです。
そしておそらくは、ほぼ毎日、放送している。
主人公が最後の問題に挑もうとしたとき、時間が来て、番組は終わってしまうのです。
司会者は「この続きは明日の放送で!」と言います。
そして翌日、(この間がこの映画にとってもっとも重要な時間です)番組の開始と同時に主人公が最後の問題に挑戦するのです。
編集した物を見せられている日本のミリオネアとはまったく違ってますよね。
以下、ステキなストーリーをネタバレですw
物語は、たしか、主人公ジャマールが警察で尋問(拷問)を受けるところから始まります。後々、判明することですが、前述した最後の問題を目前にした時間帯です。
前日、破竹の勢いで正解を重ねた彼を、番組司会者はイカサマをしたと思い込み、秘密のうちに詐欺罪で警察に逮捕させていたのです。
司会者のプレームにとって、スラム出身の無学の若者が、医者や弁護士でも3問正解するのがやっとのミリオネアで最後の問題まで勝ち進むなんてありえないことだったのです。
「過去に全問正解を成し遂げたのは私だけだ」という自負もあったのでしょう。
しかし、TVを見ていた視聴者(特に貧しい者たち)にとっては、ジャマールは「希望」でした。
警部が、前日の番組の録画を再生すると、一つ一つの問題の答えをいつ、どこで、どうやって知ったかをジャマールは語り始めます。
それは、ジャマールの過去を振り返る旅でもありました。
幼少期・少年期に体験したさまざまな出来事、その思い出の中に答えはあったのです。
宗教対立によって母親を目の前で殺され、兄のサリーム、孤児のラティカと3人でたくましく生きようとするも、子供を利用して金を稼ごうとする大人たちに騙され、盲目にされそうになったところをサリームの機転で脱走、タージマハルで詐欺まがいの観光ガイドをして金を稼ぎ、悪い大人たちによって娼婦にされたラティカを救い出すが、身勝手な兄サリームはジャマールからラティカを奪ってヤクザの道へ突き進み、挙句、ラティカはヤクザのボスの女となりジャマールの手の届かないところへ行ってしまう、という。
「思い出」というよりは「トラウマ」と言った方が近いでしょう。
絶対に忘れることのできない多くの1シーン、その端々に問題の答えがたまたま転がっていたのです。
パワフル!!
ジャマールと兄サリームはものすごい生きるパワーに満ちた兄弟です。ラティカを置き去りにしてしまったときも、すぐに気を取り直し列車の中で盗みを働き、
それがバレて列車から振り落とされても、落ちた先のタージマハルで違法にガイドをする。
無学ゆえに悩まないのか、貧しいゆえに素直なのか。
インドおそるべし!!
これにはもう脱帽です!!
思わず、足でリズムを取らずにはいられない音楽!!
映画館の音響も手伝って「おおぉ~~~っっ!!!」って感じですw
サントラは絶対買います!!EUR盤で!!w
あそこで流れていた音楽は最高でした。
Yuckeの涙シーンはあの場面でした。
PG-12指定なのです・・・
終盤の展開が本当に幸福で包まれているのは、逆にそこまでの「過去」がどうしようもなくツライものだからかも知れません。でも、ハラハラしながらもジャマールたちの「強さ」に感心します。
宗教、貧困、人権、暴力、世界にはびこるさまざまな問題をストレートに映し出しながらも、
具体的な答えや偽善は一切排除し、ひたすら彼らの間違いながらもしたたかに生きてく様子を描いています。
そして、最後にはお決まりとも言えるほどにとことんハッピーエンド!
それまでの問題は全部答えが分からなくてチンプンカンプンだったんですが、
最後の問題だけ分かっちまいやした・・・。
もし、あの問題も分からなかったら、ドキドキやハラハラはどれほどのものだったろう、
と考えるとちょっと惜しい気もw
でも、やはり「賞」に輝くということは多くの人に共感される「いい映画」でなくてはいけません。
だから、Yuckeは世界の多くの人と、この感動を共有したわけで。
そのことを抜きにしたってこの映画はステキすぎます。
PG-12指定ですので、おそらく地上波では一生流れません。
映画館に足を運んで見てください。
見る価値は十分にあります。
『世界中のスラムドッグたちがこの映画を楽しむほどのお金を獲得できるような世界』を、
作って行かなければなりません。