まずこれSF映画というよりも職業ドラマだと思う。
困難な状況にぶち当たり、全部署が総力を上げて解決に向けて働く姿はすごく気持ちの良いものがあった。
責任者も現場も互いに意見を充分に交換して最良の解決策を模索していく。
主人公は火星ひとりぼっち。でも地球では最高の科学者・技術者たちが最高のチームワークを発揮していた。
ラグビー日本代表がキミの後ろでスクラムを組んでくれているようなものだ。(どんな喩え)
こんなに心強いことはないし、これでダメなら誰がやってもダメだ。
ああ、NASAで働きたかった(影響受けやすい)
で、そんな充足感溢れるお仕事物語を、ユーモアたっぷりにお届けするのがこの映画。
序盤、ワイヤーがピーンとなってオゥッ!ってなる所で思わず吹いてしまったけど、いいんです!笑っていいんです!むしろ笑う所でした!ひとりぼっちで寂しい夜もあるけど元気でやってますbyワトニー。
たまに絶望的な状況に陥っても、それでもなんとかなってしまうのが何故か笑えるという。
地球側もけっこうユーモラスなんですよね。
無茶な工期を押し付けられる技術者リーダーの顔とか、上司を蔑ろにしがちな天才肌の青年とか。
論理と感情がバランス良く描かれていて、科学者と呼ばれる人たちも私たちと同じ人間なんだということが分かる。
NASAに親近感が湧いて、その上でちゃんと彼らを尊敬できますよこの映画は。
人類はここまで科学を発展させた/させるんだっていうそのことが誇らしい。
宇宙に対して胸を張りたい。
そんなわけで、とっても明るく楽しくハートウォーミングなSF映画。
雰囲気的には「スペース・カウボーイ」と同系統かなーなんて思った。そんなに深刻にならないという点で。
オデッセイ
(2015年/アメリカ)
【監督】
リドリー・スコット
【キャスト】
マット・デイモン
ジェシカ・チャステイン
クリステン・ウィグ
ジェフ・ダニエルズ
マイケル・ペーニャ
ショーン・ビーン
ケイト・マーラ
ドナルド・グローヴァー
キウェテル・イジョフォー
ベネディクト・ウォン
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