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ジュラシック・ワールド
(2015年/アメリカ)
【監督】
コリン・トレボロウ
【キャスト】
クリス・プラット
ブライス・ダラス・ハワード
タイ・シンプキンス
ニック・ロビンソン
イルファン・カーン
ヴィンセント・ドノフリオ
ジェイク・ジョンソン
ローレン・ラプカス
ケイティ・マクグラス
オマール・シー
B・D・ウォン
ジュディ・グリア
アンディ・バックリー

*感想

8月の公開時に鑑賞し大興奮したアトラクション映画「ジュラシック・ワールド」。
10月になってもその人気は続いていて、先日4DXで観る機会が訪れたので観てきた…いや、乗ってきた。
今回はその感想と思ったことを書いておこうと思う。



まず、良い映画は何回観ても良いということだ。
前回むせ返るように泣き笑いした終盤のあのシーンは、やはり2回目でもグッとくるものがあった。
さらに初回では特に意識もしなかった序盤の恐竜の見学なども、2回目は伏線として意識されてくる。

弟が発作のように両親の不仲で泣き出すのもすんなり感情移入できたし、堅物だったクレアが自発的になっていくのも良かった。
2回観てもやはり秘書の女性は割に合わないやられっぷりだった。

それに加えて今回は4DX3D吹替での鑑賞である。
別の映画を4DXで観た時の経験を踏まえて今回初めて最前列中央に陣取った。
席に座ってから気づいたが、近すぎるということはないものの、やはりスクリーンが近くて迫ってくる感じがあり、正直身の危険を感じた。
「ヤバイ…この席はインドミナス・レックスに喰われる…!」

映画が始まると同時に座席が振動を伝えてくる。
それはヒビが入っていく恐竜の卵の鼓動とリンクし、不穏な音楽とともに言いようのない恐怖を呼び起こす。
血の滴り落ちる場面では、雨の効果によってそれを再現していた。映像とリンクして不快なことこの上ない。恐怖表現をしっかりやっていたのが印象的だ。

モササウルスのダイブなどは4DXならではの見所だろう。
いや、「見所」というのは適切な言葉ではないかもしれない。もはや「見る」という行為とは違うのだ。
全身に浴びせかけられる大量のミスト。それは一瞬視界を奪われるほどの量だ。
これまでパシリム、アベンジャーズ2と毎回ミストを浴びせられてきたが、今回はいつもより一回の水量が多いような気がした。

ミストをかけられてニヤニヤしてしまうのはいつも通り(笑)
しかも今回は同じ作品を一度観ていることもあって、「クライマックスでもこれが来るのか…」と余計にニヤニヤしてしまう。
面白い映画は2回観に行けるし、だからこそ最初は2D、次は4DX…のような楽しみ方もできる。

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ただ、4DXにも弱点がひとつだけある。
それは洋画が上映される場合に吹替になってしまうということだ。
スモークが焚かれたりする演出もあるので、字幕で4DXというのは現実的じゃないのだろう。

もちろん吹替自体が悪いということはない。むしろ吹替はセリフが脳にダイレクトに響く分、強みになることの方が多いと思う。
しかし、いわゆる芸能人吹替についてはその限りではない。
声優経験の乏しい、あるいは全く無い俳優やタレントが半ば話題作りのために洋画の吹替に「挑戦」した場合、その挑戦は散々な結果をもたらすことが多いと私は思っている。

本作の場合、吹替版の予告編を映画館で観ることがあった。
その時に直感的に「うわあ酷い…」と思って、これは字幕の一択だと覚悟した。
その後、4DX対応された字幕版予告編も観たのだが、終わった瞬間完全に4DXで観る気にさせられた後、実際4DXでは吹替版になると知って激しく落胆した。
結局8月の公開直後は2D字幕版を選択し、10月になって観念したように4DX3D吹替版を観ることになった。

それだけ私は芸能人吹替に寛容でないのだ。
実際の所、玉木宏と木村佳乃の吹替声優としての演技は、二人ともアフレコ経験があるにも関わらずお世辞にも上手とは言えなかった。

例えば、木村佳乃が声を当てたクレアは、声のトーンや滑舌のせいでキャラクターにも影響が出ており、なんとなくバカっぽい人になってしまっている。
子役の声を当てた若手女優・松岡茉優の方が上手いので、ハキハキ喋る子供と比較して余計にクレアおばさんが滑稽に見える。
ある意味でクレアに別の魅力を持たせており、面白いといえば面白いのだが、でもこれがそもそもベテランの吹き替え声優だったらどうだったのか、もっと面白かったんじゃないかという思いは拭えない。

玉木宏についても、ファンの方は彼の低い声が好きなのかもしれないが、そもそもこの映画には玉木宏は出演しておらず、そこへわざわざ「玉木宏の声を楽しむ」という要素をねじ込む必要はないだろう。
クリス・プラットが演じたオーウェンというキャラクターに相応しい吹き替え声優を選ぶべきで、声が良いなら誰でも良いというわけではない。

私は4DXは最高級の映画体験だと信じたい。
だが、そんな4DXで観る洋画がいつも今回のような芸能人吹替では観たいとは思えない。
芸能人吹替は4DXにとって弱点になる。それはつまり、4DXだろうが3Dだろうが2Dだろうが、きちんとした演技のできる人を主演・準主演に据えろということだ。
経験の乏しい人、ぶっちゃけ下手くそな人は、出番の少ない脇役で充分だ。それが世の中の常識だと思うのだが…。