2015年7月、宮城県富谷町にある映画館「109シネマズ富谷」に東北初の4DXシアターが誕生した。
実はその7月4日のオープンに先駆けて、7月2日に「ベイマックス」、7月3日に「パシフィック・リム」がオープニング記念上映された。
私はチョー幸いなことに7月3日の「パシフィック・リム 4DX」を観ることができた。
4DXとは、3D上映のその先を行く体感型の上映方式。
座席が作品中のシーンとリンクして前後左右に動き、場面に合わせて、風、ミスト、スモーク、フラッシュなどの各種エフェクトが文字通り「体感」できる。
東北にはこれまでこの施設がなく、私はツイッターなどで4DXの評判を聞く度にとても羨ましく思っていた。
その4DXがついに東北にもやってきた。
しかも富谷の109シネマズといえば私の実家から車で30分の近さである。
こんなに嬉しいニュースを聞いたのは久しぶりだった。
それに加えて、上映する作品は「パシフィック・リム」!!
2年前に映画館で観て以来好きな映画である。
あのパシリムが4DXで、しかも1日限りの上映ときたら映画好きとしては逃す手はない。
上映されたのは金曜日で休みも取れなかったのだが、物凄い集中力で仕事を終わらせた私は脱兎の如く帰宅し、パシリム4DX夜の部へと向かった。
結論から言うと「フォーーーー!!!!(4DX最高)」である。
前後左右に動く座席はけっこうな傾き加減で、踏ん張らないと振り落とされそうなほどであった。
しかも座席の動きは激しく動き回るアクションシーンのみではない。
カメラがせり上がって上空からのバードビューになるようなカットでは、座席もゆっくりと傾いてスクリーンを見下ろすような形になったり、細かい演出も効いている。
次にインパクトがあったのが「水」のエフェクト。
座席前方から観客にミストが吹きかけられるという面白い仕掛けだ。
パシリムではロボットと怪獣のバトルの半分以上が海上での戦いである。
弾ける波しぶき、巨大ロボットが着水するシーンなどでけっこう大胆にミストをかけられ、思わずニヤニヤしてしまう。
けして多過ぎず少な過ぎず、映画が終わって席を立つ頃にはちゃんと服が乾いているし、水かけられた側がニヤニヤしてしまうような、そんな可愛い演出だ。
その他、頭の後ろや両足に吹き付けるエア、背中を叩いてくるシート、劇場内を吹き抜ける風、雷のように光るフラッシュ、スクリーンの前から立ち上るスモーク…。
映画を体感させようというさまざまな工夫が施されており、とても面白い映画鑑賞体験ができた。
さらに、上映された作品がパシリムだったというのも非常に良かった。
席が動く映画館なんていうのは、言ってみればけっこうバカバカしい話である。
映画をより楽しもうとして、席を動かしたらどうかと発想し、実際に動く席を作ってしまうんだから(笑)
そんな良い意味でのバカバカしさは、パシリムももともと持っているのである。
「エア・ミサイル!へあーっ!!」などと親子で言ってたりするこの映画のアホさ加減に、席が動くことのバカさ加減が見事にマッチングし、鑑賞中ずっとニヤニヤしっ放しであった。
パシリムも4DXも大好きである。
…というわけで、人生初の4DX体験はとても良い思い出になった。
これまでツイッターでIMAXや4DXの評判を聞く度に卑屈になっていた田舎者の私にとって、大都市のそれと近い映画鑑賞の環境が整うことは喜ばしいことである。
さらに、来年春にはTOHO系列のシネコンが仙台市中心部に出来ることになっており、そちらはもしかしたら宮城初のIMAXシアターが入るかもしれない(というか、仙台の最高の立地条件で入らないはずがない)ので期待大だ。
IMAXに4DX、少々お値段は張るが、それに見合う感動体験ができるので、普段映画館に行かない人たちもこの機会にどんどん映画館に足を運んで、映画館で映画を観ることの楽しさを再確認してほしいと思う。
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