ダイ・ハード ラスト・デイ(2013年、アメリカ)
【監督】ジョン・ムーア
【出演】
ブルース・ウィリス
ジェイ・コートニー
セバスチャン・コッホ
ラシャ・ブコヴィッチ
コール・ハウザー
ユーリヤ・スニギル
セルゲイ・コルスニコフ
アマウリー・ノラスコ
メアリー・エリザベス・ウィンステッド
感想(2015年2月1日、地上波にて鑑賞)
ニューヨーク市警のジョン・マクレーンは、長らく音信不通だった息子のジャックが、ロシアで警察沙汰を起こして拘束されたことを知る。身柄を引き取るためにモスクワを訪れたマクレーン。
ところが、ジャックが出廷するはずだった裁判所は突如爆破されてしまう。
大混乱の中でジャックと再会したマクレーンだったが、ジャックにはある秘密があった。
マクレーンはジャックと行動を共にするうち、大物政治家や大富豪らが複雑に絡む陰謀の渦中へと引きずり込まれていく。
世間の評価は低いみたいですが個人的にはまあアリなんじゃないかと思います。
と言っても傑作アクションとは言い難いけど。
暇潰しに見ても損はしないかと。
ロシアの善良な市民に酷いことして悪びれない主人公マクレーンや、チェルノブイリの扱いが3.11以降の日本人にはハラハラするなどのマイナス要素はあるものの、とにかく派手なアクションは楽しめましたね。
序盤のカーチェイスもやり過ぎなくらいでしたし、後半は何故か普通にマクレーンが銃乱射してるのを見て「そういえば彼はNY市警の刑事だよな、そしてここはモスクワだよな?」と自問自答している自分が面白かったり。
数々のテロ事件を腕力で解決してきた主人公は、もう銃を乱射することもためらわないし、異国の地であってもひるまない。
なにか、「恐怖」の感情が欠落してるんじゃないかと思うくらい潔い。
食事をするくらい自然な感じで銃撃戦を繰り広げているのがこの映画笑えると思うんですよね。
5作目にして、主人公は戦闘マシーンになってしまったかのよう。
それはもしかしすると「老害」としての主人公描写なんじゃないかと考えました。
本来はヒーローたるべき主人公ですが、数々の死線をくぐり抜けた末に、心に修復不能な傷を負ってしまったんじゃないかと。
もちろんこれは私の勝手な妄想に過ぎませんが、仕事一筋で生きてきたオジサンが定年後は偏屈なジイサンになって周りが手を焼くというのはあることで。
年寄りの身勝手さをマクレーンも身につけ始めたのかな、なんてことを思ったりしました。
あとは、マクレーン親子とロシア人親子が対比になってるんですかね、この映画。
反目し合ってるが徐々に長年の溝を埋めていく親子と、それとはまた違う親子。(ネタバレになりそうなので……)
ただどちらもハチャメチャな親子像で、共感できるかどうかは謎。
でも、マクレーンが吐露した悩みがとても普通の父親っぽかったのは、やはり共感を狙ったのかな。
「仕事ばかりで家族を顧みなかった……」
いやいやマクレーン、まずこの国際問題に発展しかねない騒動について悩もうよ、と(笑)
オジサンが超強いという点で、同じブルース・ウィリス主演の「RED」ぽいなとも思いました。
ダイ・ハード1作目や2作目とは比べちゃダメな感じですね。
4作目の方向性を引き継いだ5作目と言えるでしょう。
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