トラッシュ! この街が輝く日まで
(2014年、イギリス)

【監督】
スティーヴン・ダルドリー
【出演】
マーティン・シーン
ルーニー・マーラ
リックソン・テベス
エデュアルド・ルイス
ガブリエル・ウェインスタイン
ワグネル・モウラ
セルトン・メロ

感想 (2015年2月25日、フォーラム仙台にて鑑賞)

少し期待し過ぎていた感じだったけど、まあ面白かった。
ブラジル・リオデジャネイロの貧困層の少年たちが、ゴミ山で拾った財布をきっかけに、政治家を巻き込む巨大な陰謀の秘密を手にしてしまう。
底辺の少年たちが腐敗した社会に喧嘩を売る物語。

腐敗警察があまりにも非道に描かれていたけど、これが真実とあまり変わらないなら本当に酷い話で。
権力の横暴を辛辣に批判した映画でもある。
でも、ちょっとやり過ぎて逆に信憑性が怪しい気もする。過ぎたるは及ばざるがごとし。

独特だったのが、シーンの合間にたまに挿入されるインタビュー描写。
少年たちが事件について後日語る様子が挟まれることで、3人とも最後は無事だということが途中で分かってしまう。
最初はこのカットをわざわざ入れる必然性がわからなかった。

ただ、最後の方では効果が現れた気がする。
後日インタビューを途中に挟むことで、説明を事前にすることができ、説明臭くなりがちなラストをスマートに構成することができたんじゃないだろうか?
結末の意外性よりも、鑑賞後の満足感を優先したのかもしれない。

ただクライマックスはけっこうあっさりしていたかな。
もう一難あっても良さそうなものだった。



あと、この映画に限ったことではないが、みんな動画サイトの影響力を過信し過ぎじゃないだろうか?
真実は動画にしてYouTubeで公開する。そうすれば世界中の人々が真実を知り、真実を隠す悪に対抗できる。
…こんな描写がここ数年けっこうあるような気がするのだ。

個人的には、「そんなにうまくいくのかな?」という疑念がある。
たしかに現実でも海外でFacebookによる政変などがあったが、そういう事例は「成功したから報道される」のであって、成功例ばかりをいくら積み重ねても「ネットが真実の最後の砦」とはならないと思うんだが…。

逆に、ネットで発信しても、誰にも見向きもされず埋れていく真実もあるんじゃないだろうか?
というか、そういう誰の目にも触れない真実の方が圧倒的に多いような気がする…。
真実を訴えるためにYouTubeに投稿した…、でも誰も見てくれず何も好転しなかった…、そういう展開があってもいいと思った…という脱線話。