花とアリス殺人事件(2015年、日本)
【監督】岩井俊二
【キャスト】
蒼井優
鈴木杏
勝地涼
黒木華
木村多江
平泉成
相田翔子
鈴木蘭々
郭智博
キムラ緑子
感想(2015年3月1日、MOVIX利府にて鑑賞)
実写映画「花とアリス」の岩井俊二監督が、2人の主人公の出会いの物語をアニメーションで描いた作品。前作「花とアリス」に出演した蒼井優、鈴木杏、相田翔子、平泉成らが、前作と同じ役で声優に挑戦している。
録音はプレスコという、声を先に録る方式で行われたらしい。
役者の自然な演技、掛け合いとか間とかがそのまま活かされているように思った。
美しい背景も見もので、これは写真撮影担当のスタッフが撮った写真からおこしたもののよう。
一方で、キャラクターの挙動には何かぎこちなさを感じてしまった。
中割り…というのだろうか、ポーズAからBに移るまでの身体の動きを描いたカット数がそれほど多くないのかもしれない。
劇場版アニメだからといって滑らかな動きを期待すると「おやっ?」となる。
動き自体はリアルな動作をトレースしたようなものになっていて、アニメ的な記号化された動きにはなっていない。
蒼井優、鈴木杏の自然体の演技もあいまって、まったく一人の人間として認知できるくらい自然だ。
現実感、あるいは「実写感」があると言ってもいいと思う。二次元であるにもかかわらず…!
逆に、その自然さが、動きのぎこちなさを際立たせるのかもしれない。
リアルであるがゆえに、逆にヴァーチャルであることがバレてしまうのだ。
ブッとんだことを言えば、アニメーションでさえなければ、これはもう実写映画なのだ。(意味不)
内容に目を移すと、これはもう「花とアリス」のあの空気感の完全再現と言って差し支えないだろう。
あの映画を見て感じたものが、あの映画と違う描写もしながらもこの映画にある。
続編とか前日譚とかそういう言葉でレッテルを貼るのが惜しいくらい「花とアリス」そのものだと思った。
むしろ「花とアリス」以上に「花とアリス」かもしれない。(またもや意味不)
とにかく「花とアリス」を見て好感持った人なら、普段アニメ見ない人でもまったく気兼ねせずに勧められる出来。
そして、普段アニメ見る私は、このアニメーションを毎週テレビで見られないかな…とか思った。
10分アニメでいいからシリーズ化しないかなあ(´・ω・`)
それだけのポテンシャルは余裕で持ってる作品だった。
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