【ジャンル】
ミステリー
【監督】
西谷弘
【出演】
福山雅治 (湯川学)
柴咲コウ(内海薫)
北村一輝(草薙俊平)
ダンカン(工藤邦明)
長塚圭史(富樫慎二)
金澤美穂(花岡美里)
益岡徹(葛城修二郎)
林泰文(柿本純一)
渡辺いっけい(栗林宏美)
品川祐(弓削志郎)
真矢みき(城ノ内桜子)
松雪泰子(花岡靖子)
堤真一(石神哲哉)
あらすじ
惨殺死体が発見され、新人女性刑事・内海は先輩と事件の捜査に乗り出す。捜査を進めていくうちに、被害者の元妻の隣人である石神が、ガリレオこと物理学者・湯川の大学時代の友人であることが判明。内海から事件の相談を受けた湯川は、石神が事件の裏にいるのではないかと推理するが……。
感想 (2010年1月8日、地上波にて鑑賞)
TVドラマはまったく見なかった僕ですが、タイトルがいいので見てみました。
いやあ、献身的でしたね~容疑者エックス(笑)
なんか、ドラマじゃなく本格ミステリーを映画化しました!って感じが伝わってきました。暗いですけどね。
いっそのこと、「ガリレオ」とは別のパラレルワールドで描いてくれると、ドラマ見てない人にとっては嬉しかったですが……。石神があくまでガリレオの旧友だったから物語になった感じが残念ですね。今回は物理学者じゃなくても解決できませんでした?まあ、いろんなミステリーに言えることですけどね。2時間サスペンスではタクシー運転手やら心理学者やらバンバン事件解決しますし(笑)
堤真一の演技が怖くて良かったですね♪厳密には、“怖い男を装う男”の演技。
そして被っていた仮面を外されてしまったときの演技が、また怖かった。
想いを抱く隣人(命の恩人)を救うために、人の道を簡単に踏み外してしまうことも、怖かったですね。
松雪泰子は本作では弁当屋の女主人ですが、たしか「クヒオ大佐」でも弁当屋の女社長でした(笑)
巧みな嘘で金をせしめるクヒオ大佐と、自らを犠牲にしてまで勝手に自分を守ろうとする隣人・石神。
いやあ、男ってコワイですねぇ……((((;゚Д゚))))
犯人は目星が付いているけど、果たしてどうやって殺したのか?という線で話が進みます。
そこの部分は本当に途中まで分からないので、なかなか面白い映画だと言えると思います。
その謎が解けても、まだ堤真一の迫真の演技が楽しめたので、全体的に暗く欝な雰囲気でしたが、好感触の映画でした。
事件自体には、まったく共感できませんが。
天井に映し出される四色問題とか、美しいシーンもいいんですが、推理するだけでしっかりと描かれていない「犯行」についてはまったく共感できず、人間の心の不完全さ、脆さを感じて薄ら寒い思いがします。
「愛すべき人への献身」は確かに美しかったですが、「そうでない他者」への仕打ちはあまりにも酷かった。
堤真一が演じた石神という男。哀しみからくる優しさを持ち合わせながら、自分の命も他者の命もゴミのように扱ってしまった彼の「怖さ」が面白かったです。
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