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「シコふんじゃった。」(1992年、日本)

監督:周防正行  製作:大映、キャビン  脚本:周防正行  出演者:本木雅弘、清水美砂、柄本明、竹中直人、田口浩正  音楽:周防義和、おおたか静流  撮影:栢野直樹  編集:菊池純一  配給:東宝  上映時間:105分

【あらすじ】
親のコネで就職も決まっていた教立大学4年の山本秋平(本木雅弘)は、ある日、卒論指導教授の穴山(柄本明)に呼び出され、授業に一度も出席しなかったことを理由に、単位と引き換えに穴山が顧問をする相撲部の試合に出るよう頼まれる。しかし、その相撲部にいたのはまだ一度も勝ったことのない8年生の清水(竹中直人)ひとりだった……。



【感想】
(2011年5月4日、TV録画にて鑑賞)

帰省していた妹を含めて家族4人で久しぶりに映画をじっくり見ましたが、なかなかサワヤカな良品で、「お兄ちゃん、ナイスチョイス!」みたいな雰囲気になったとか、ならなかったとか。
いや、とにかくいい作品です。スポ根コメディ……ってか、「スポ根」って久しぶりに聞いた。


監督は「Shall we ダンス?」「それでもボクはやってない」の周防正行。
主演は「おくりびと」がなんかすごかった(僕はまだ見てませんが……)“モックン”こと本木雅弘。
弱小相撲部の唯一の部員・青木に、20年前からなんも変わってないんだなあ竹中直人(笑)
そして最近、俳優としての功績を認められ、春の褒章をもらった柄本明。なんかいいですよね、柄本明。うん、なんかいい。「なんかいいから」で褒章決めてるわけではないでしょうけどね(笑)

「相撲なんてカッコ悪い、マワシなんてダサい」と思っていた普通の大学生・秋平が、ムリヤリ相撲部に入部させられます。
しかし、そこは部員一名の弱小相撲部。部に8年も在籍している(!)部長の青木とともに、まずは団体戦の条件である5人の部員集めに奔走します。
しかし、部員が揃ったところで、しょせんは素人の寄せ集め。部長の青木も極度のアガリ症で試合では一勝もしたことがなく、頼りになりません。
惨敗した部員たちを激しく罵る相撲部OB(六平直政)に、秋平が吠えます。「勝ってやるよ!勝てばいいんだろ!」その日から猛稽古が始まるのでした。


いいですね。なんか、どこまでいっても、強くなったような気がしないんですが、なんかいい。
マネージャーの愛(?)ゆえの決断とか、尻を出すなんてナンセンスと言いスパッツ履いてマワシ締めてた留学生の気持ちの変化とか、面白いし、なんかイイ話になってるし。

「スポ根」というジャンルには失敗作は少ないんだろうけど、他のスポーツでは味わえない笑いや黄昏や歓喜があるように思います。ラストシーンの道場に神聖な雰囲気すら感じるのは、やっぱり相撲を題材にしたからで、冒頭の柄本明のモノローグにもなにか“スポーツ以上のもの”を感じますね。

ただ、映画では「学生相撲」で「フィクション」なわけだから、現実の不祥事続きの角界とこの映画を比較するのはあまりにも酷。
現実では、「興行」であり、「巨大組織」なわけだから……。ほころびが生まれない方が不自然。
恋愛ドラマのような恋愛ができないのと同じことですね。
何が言いたいって、この映画を誰かが見るたびに逆に非難される現代の相撲協会が可哀想だ、と。
(とか言いながら暗に非難しているような気もしないでもない……;がんばろう、角界!


とにかく、まったり爽快な見応えでした。
まだ見てない人はぜひ!オススメです♪