「ィタリアノ!」っつーわけで……。

「8 1/2」という作品のリメイクだったのか……。今知った。
それで、「NINE」。「8 1/2」とはちょっと違いますから期待はずれでも勘弁しておくんなせえ……ということなのか?

公開2日目の映画「NINE(ナイン)」を昨夜見てきました。



ミュージカル映画なんだが、全然抵抗なく見れた。
あ、俺は基本ミュージカル映画って苦手です。音楽をテーマにした映画はキライじゃないけどね。
なんつーか、突然ターザンがオペラばりに歌い出したりするのが理解不能。
ってお前のミュージカルってそれか……そう俺も思う。

NINEは、全ての歌・踊りが映画監督である主人公の脳内で行われ、夢(想像)の中での出来事なので、現実味が壊れないような設定になってる。「脳内ミュージカル」とでも言えばいいのだろうか。

スランプ中で脚本書けないのになぜか撮影中の映画監督グイドが、映画製作で悩み、女性でも悩み、頭の中では肌もあらわな美女たちが求愛ダンスしてくるけれど、現実は一向に改善する兆しが見えてこない……。モテてはいるんだけどね……。性欲も尽きないのだけどね……。要するに、「ヘタリア」という名が本家「ヘタリア」以上に似合ってる気がする。そんなイタリアーノが主人公。

てゆーか、ストーリーはこの映画にとって重要だったのでしょうか?
俺はストーリー解説が苦手なんだけど、NINEはいつも以上に難しい……。



女優陣が豪華だとかいうのも、俺はあまり分からないんですが、さすがに見てるうちにみんな美女である事に気づいた。
マリオン・コティヤールもペネロペもニコール・キッドマンもみんな美しかったし、ジュディ・デンチはなんだかかわいかったwあんなお婆ちゃんが欲しい。
ファーギーは……てゆーかサラギーナみたいな人がいたら、俺が9歳のグイドだったら、小遣い全部はたいてたよ……。いや、9歳では分からんかったか?いやそんなことはどうでもいいが。

ところで、「主演女優」は誰になるの?……これもどうでもいいか。



男の視点から見て、非常に目の保養になる映画だが、美女に囲まれた生活を送るグイドを不思議と羨ましいとは思わなかった。
たぶん男の性(さが)という点で、グイドの快楽にも苦悩にも感情移入できるせいかな。

美しく清楚な妻ルイザを持ちながら、奔放でちょっとおバカキャラのカルラと不倫する気持ちがすごくよく分かるんだよね。そして、どちらも手放したくない気持ちも。そんな状況が永遠に続くなんて思っていないけど願ってるんだよな。
男の身勝手なんだろうが、本当に一人の女だけを愛し続けるってのは苦痛かもしれない。
グイドさん、分かります。

あと、映画誌記者のステファニーに誘惑?(いや、もうどっちが誘惑したとか関係ないのか)されて彼女の部屋まで行ったにも関わらず、彼女が脱いでる間に「ダメだ」と言って立ち去るシーンも、「妻を考えての行動」というよりは、「俺、このままじゃ本当にヘタリアだ」という葛藤ではないのだろうか?
このシーン、男性は「うん、それで正しい」という意見と「なんで?やっちゃえよ」という意見に分かれるが、多分どちらを選んでも正解なんだ。そういうことにしといて欲しい。


「グイドはダメ男」「女ったらし」という好意的な受け取り方をしている人が多いみたいだけど、俺から見れば何もダメじゃない。
強いていうなら男の性がダメなの……か?いや、社会様式の方が間違ってるんだきっと。
あんな状況に追い込まれた(追い込んだ?)ら、誰だって同じことになります。

てゆーか、グイドの状況は全ての男が潜在的に望んでいることで、世界中の男性が共有する悲願でもあるのです。
例えれば、あなたがバッターボックスに立っていて9回裏二死満塁1打サヨナラのチャンスだったとしましょう。
相手ピッチャーがど真ん中にストレートを投げてきたら、どうしますか?
……振りますよね?思いっきり。バットを。
振らなければならないんですよ。男として。全ての男の代表として。
見送ったりしたら、「キミ、草食系?」って笑われてしまいます。難しいです、男ってw



全ての歌がとても面白かった。特に、サラギーナのステージとステファニーのステージが。
タンバリンの叩き方を知ってるのは、小学生でもなく、ホストでもなく、路上アーティストでもなく、イタリア女だけだ!
いや、正直タンバリンがあんなに情熱的・野性的な楽器とは思わなかった……。
そういえばブランキー・ジェット・シティーの歌の歌詞に「あなたのことが好きなのは、赤いタンバリンを上手に打つから」というのがあったな……。

ステファニーの曲の出だしも、今から戦闘態勢!っちゅー男の心情を描いたかのような高揚感のあるパーカッションで、気づくと足でリズムを取っていた。
で、ラストは気合入れて「ィタリアノ!」ってわけで、もはや何も言う事はない。
あの曲が脳内で鳴ってたら、そりゃ部屋まで行きますよw


歌ではないインスト曲も、なんだか滑稽な感じが出ていておもしろい。
サントラけっこう売れるんじゃないかな?
俺も欲しい。

女性たちのセクシーな演技は目に焼き付いているので、聴けば映像が蘇ってくるんだろうなあ。
それこそ、グイドの体験した脳内ミュージカルの再現だw



ラストは、ちょっとそれまでの流れから見たらペースダウンというか、完全に「大人」になってしまって、あっけないほど上手くまとまってしまった。

最後まで破天荒なストーリーでも良かったんじゃないかな。
ちょっと説教臭くなってしまった気がする。

身勝手で「ダメ男」でもいいんだよね。
「人は誰でも必ず成長し、過ちを正す」と断言されてしまうと気色悪い。

なんつーか、いろんな人間がいて、いろんな事をする。
もちろん、善良な市民もいて、正しい生涯を送ったりする。
でも、それ以外を否定してはならないし、排斥もできない、と俺は思う。

つーかそれ以前に、人生について考えさせられる映画じゃないでしょ?w
オリジナルは知らないけど、少なくともNINEは。