感動器官

笑い、涙、鳥肌、私たちの感動を現出させる器官。

2016年03月

「甲鉄城のカバネリ 序章」本放送がとても楽しみになってしまう先行上映だった。


ノイタミナの新アニメ「甲鉄城のカバネリ」の特別上映を観てきた。
4月からの放送に先駆けて3話分が先行上映されたもの。
これが毎週地上波で放送された時にどんな感じになるのか分からないけどとりあえずもっと期待していいぞ。

ノイタミナムービーでいえば「屍者の帝国」に続くスチームパンクもの。
あちらは西洋風だったがこちらは和風で、まずアクションが気持ち良い。
そして女子がとてもかわいい。無名ちゃんいいぞ。

作画で凄いのが、女性キャラのアップ時の存在感。
グラデーションで表現される柔らかい髪ツヤに驚いた。
従来のアニメーションでは省略されていた部分も描きこまれ、一枚絵のような完成度で喋ってくれる。
これをスクリーンで観られたのはとても良かった。


観る前は「進撃の巨人」といかに差別化できるかを勝手に心配していた。
というのも、監督・劇伴・制作スタジオが同じ、城壁の内側に篭って敵から逃れる人類、ユラユラ歩く敵などなど、世界観も「進撃」を想起させるものだったからだ。
実際に観てみて、主人公が啖呵を切る様子や、周囲に疎まれながら自分の能力と向き合う、という展開も進撃に似ていると感じた。(むしろ増えてるじゃん)

ただね、やっぱりこれは進撃じゃない。(そりゃそうだ)
もはや進撃っぽいから気になるんじゃなくて、普通にこのアニメが面白くて楽しみ。
主人公もただ熱い復讐者(エ○ン・イェーガー)とは違って、理論と実践によってカバネに対抗しようとする、科学者気質のオタクっぽくて良い。

第1話・第2話は導入部としてかなり熱いヤマ場が見られるので、もう一度見られるのが楽しみ。
そして第3話ではカバネリとは何かということが明かされ始める所でーーーッ!続くゥッ!うわあああああ!!!早く第4話が見てえええええあやめさああああああんんんんん!!!!!



甲鉄城のカバネリ 序章
(2016年/日本)
【監督】
荒木哲郎
【キャスト】
畠中祐
千本木彩花
内田真礼
増田俊樹
梶裕貴
沖佳苗
伊瀬茉莉也
逢坂良太
宮野真守

「パシフィック・リム」見るたびに楽しさが増す映画って素晴らしいよね。


公開当時に書いた感想を「ちがうんだよなぁ…wwwわかってねえなぁ…www」と思いながら読んだけど、それ書いたの私だ。

http://impressedorgan.bloggeek.jp/archives/1025393847.html (2013年公開当時のレビュー)

むしろ上の文章でツッコミ要素として挙げてる「オオタチの特技が人類の策を無意味化してるのにそのフォロー的なものがない」などは、今はそのフォローのない所が楽しめたりするわけで、それだけ当時と今では楽しみ方が変わったんだなぁと思う。
その変化のキッカケはなんだったかといえば、昨年7月に誕生した東北初の4DX、そのオープニング上映でパシリムを観たことだ。
(リンクばかりで申し訳ないが別に踏まんでもいい)


この時に「細けえこたあいいんだよ」の精神が芽生えた。
いろいろ言いたいこと?いやもうそんなのどこにも無い。
だってすべてがすばらしいじゃないかこの映画!

今回の地上波放送では科学者コンビのことがますます好きになってしまった。
怪獣オタク生物学者とコミュ障潔癖数理学者の挫折と再起の物語がけっこう重要で、この二人の友情物語なんて本来どうでもいいはずなのにものすごく話を盛り上げてくる不思議。
笑いの面でも作品に不可欠。やたら長い数式を書いておきながら要約すると「そのうち二体同時に出てくる」でしかなかったりとか、握手が決まらないとかいちいち面白すぎる。

さらにそこにロン・パールマンが「俺がヘルボーイのロン・パールマンだ!」みたいな圧倒的存在感で絡んでくるのも面白いわけなんだが、メインの話は進んでないですからね(笑)
危うく主人公の存在を忘れさせてしまうような強烈な脇役たちも大きな魅力の一つです。



パシフィック・リム
(2013年/アメリカ)
【監督】
ギレルモ・デル・トロ
【キャスト】
チャーリー・ハナム
イドリス・エルバ
菊地凛子
チャーリー・デイ
ロブ・カジンスキー
マックス・マーティーニ
ロン・パールマン
クリフトン・コリンズ・Jr.
バーン・ゴーマン
ディエゴ・クラテンホフ
芦田愛菜

「ハッカドール ハッカソング2号」お姉さんキャラ2号の爽やか元気なロックナンバー。


テレビアニメ「ハッカドール THE・あにめ~しょん」のキャラクターソング第2弾。
おっとりマイペースお姉さんハッカドール2号のキャラソン。

「Reflect Realist Doll」は、爽やかな疾走感に包まれたロック・チューン。
中の人、声優・奥野香耶さんの柔らかく甘い声が、ギターギュンギュンのカッコイイ曲と融合して絶妙な味わいを醸し出す。

奥野香耶のソロ曲としては、「Wake Up, Girls!」のキャラソンに続いてのロックナンバー。
かやたんといえばロック、みたいな感じになりつつある?
例えば、本人がロック好きでリクエストしてたりするのだろうか?

歌詞の内容としては、ご主人様を捗らせるハッカドールとしての気持ちみたいな感じ。(これは1号のキャラソンも同じ)
人間という存在の不思議さを感じながらも、ガンガン呼んでほしいわ!という前向きで爽快な歌になってる。
ラジオ番組のオープニングとか飾るのにピッタリな感じで、とても捗る。



カップリングは、アニメ本編で挿入歌として使用された「Doesn't know anything」が収録されている。
これはWake Up, Girls!の青山吉能(よっぴー)が演じたゲスト・キャラクター、アイドル声優ゆっぴーが劇中で歌った曲。

アコースティック・ギターの温かい旋律で始まるスローナンバーで、堅実というか、ベタベタな楽曲ながらもラストに向けて徐々に盛り上がっていく。
どことなく新鋭シンガーソングライターのバラッド曲的な趣き(←なんだそれw)があり、青山吉能の確かな歌唱力がそれを支えている。
スローテンポだからよっぴーの歌声をいつも以上に楽しめる。

内容は、引退するアイドル声優の心境を歌った別れの歌になっている。また会う日までさようなら的な。
Doesn't know anything=なんにも知らない「私」を支えてくれた、応援してくれたファンへの感謝に溢れた歌。
もちろん、青山吉能さんはまだまだ引退なんかしないのだが、いつか、この歌が現実味を帯びる日も来るのかと思ってみたり。
それまでしっかりよっぴーやかやたんを、いやWUGさんを応援していきますんでヨロシクゥ!



ハッカドール ハッカソング2号
ハッカドール2号(CV. 奥野香耶)、ゆっぴー(CV. 青山吉能)
DIVE II entertainment / avex pictures, 2016

Reflect Realist Doll
Doesn't know anything
Reflect Realist Doll(instrumental)
Doesn't know anything(instrumental)

ヘイトフル・エイト


チャプター3あたりで眠気に襲われたんだけど、隣のフォロワー氏も前半眠たかったらしいので、安心して寝ていいと思います。だって長いもん。
(初めて会うフォロワーさんと待ち合わせして観に行ったのですよ(*´ ω `* )ウフフ)

冒頭の長ーい風景描写と、とてもダイレクトに焦燥感を掻き立ててくるエンニオ・モリコーネの不穏な劇伴から、タランティーノワールド全開という感じ。
台詞の向こうで鳴っているBGM的な劇伴としてではなく、例えば50〜60年代頃の人物の感情を代弁していた映画音楽のような、そんな力強さ・クドさ・主体性を感じるスコア。
モリコーネって60年代の西部劇の劇伴やってた偉大な音楽家なので、むしろ今作は彼のホームグラウンドだったのでは。
もうすぐ90歳のおじいちゃんが、こんなにも心をザワザワさせる力強い音楽を作ってるってすごい。

そんなクラシックな舞台を用意しておきながら、やはり起こる物語はタランティーノ節で語られる。
長っげーーえ導入、日常の風景と化している暴力や差別、どんな太い血管してるんだよってくらい湧き出る血液、種明かし編(という程の謎でもないが)にあたるチャプターも長っげーーえ。

これはタランティーノの個性だと認めるし、個性的な監督の作品は気になってしまうのだが、ジャンゴとか今作とか個性が暴走し始めた感じも少しする。長さとか過激さの点で。
せめて120分にまとめようよ、と言いたい気持ちも無いではないが、でもこの監督は観客のために映画を作るのではなく、間違いなく彼が作った映画を観るために我々がいる、という感じなので何を言っても仕方ない気がする。



ヘイトフル・エイト
(2015/アメリカ)
【監督】
クエンティン・タランティーノ
【キャスト】
サミュエル・L・ジャクソン
ジェニファー・ジェイソン・リー
カート・ラッセル
ティム・ロス
マイケル・マドセン
ウォルトン・ゴギンズ
ゾーイ・ベル
ジェームズ・レマー
ブルース・ダーン
ドゥニ・メノーシェ
ジェームズ・パークス
チャニング・テイタム

大好き東北アニメ「想いのかけら」ついに25分版を見られました件!


東北の復興応援キャンペーンの一環として、NHKと福島ガイナックスによって制作されたアニメーション「想いのかけら」。
昨年からずっと気になっていて、2分版や5分版を何度も見た作品が、先日、ついに25分版の短編アニメーションとして放送された。

物語のヒロインは、東北有数の港町に暮らす13歳の中学生・佐藤陽菜。
漁師の父親と仮設住宅で二人暮らしの陽菜の夢は、羽生結弦選手のようなフィギュアスケーターになること。
大会に向けて練習を重ねるそんなある日、小学生の頃に埋めたタイムカプセルが見つかる…。



復興応援という大テーマの下に作られたアニメなので、被災地を舞台にした心温まるお話になっているけど、2分版を初めて見た時に魅了された「萌え」もやり過ぎない絶妙な感じで楽しめた。
毎朝のゴミ出しで「ふわわわっ…///」となってしまったりとか。
5分版では謎だったみちゃりんの入れ歯も、25分版を見ることで謎が解けたね!(よかった)

その朝のシーンが25分版だと、仮設の玄関から出発して横にスクロールし、背景の運動場が見えるという良い演出で驚いた。
2分版・5分版では仮設に住んでることはわかっても、どこに仮設が建ってるかまでは考えもしなかった。
運動場のグラウンドに仮設は建てられ、ヒロインは毎朝家を出て運動場を出る。
仮設暮らしの現実を見せつけられた思いだ。

だからといって、ヒロイン・陽菜は別に落ち込んだりもしていない普通の女の子で。
羽生くんになれたらなぁ…なんてテキトーなことを言いながらフィギュアに打ち込む日々。
朝早い父親のご飯を作ったり…いい子だ…!

だけどやっぱり心に傷は持っているのかな…という所もあって、そこがこの短編でのお話になる。
タイムカプセルに入っていたリボンのことを忘れてしまった陽菜。
父親は「たった7年前のことだぞ」と言っても、陽菜にとっては「7年も前のこと」。

これが子供時代の記憶のあやふやさからくるものか、それとも忘れようという気持ちがどこかにあったのかはわからない。
あるいはその両方でもあると思う。
だが、写真修復プロジェクトできれいになって戻ってきた写真を見た陽菜は、自分が母親との思い出を忘れていたことに泣いてしまう。

母親の死という重い現実を、死という言葉を使わずに描いてるような、そんな感じがある。
そこに、このアニメの目的が少し見えてくるような気がする。
人が大勢亡くなって悲しいね、という時期はもうとっくに過ぎ去っていて、震災から5年という時間が経ったいま、忘れられないこともあれば、忘れてしまうこともあるのだ。

それが間違いだと言ってるわけじゃなくて、それが未来へ向けて繋いでいくということなんじゃないかと思う。
父親が、町を元に戻そうとしている自分と比べて、陽菜は未来に生きているんだと評したのが印象深かった。
大人と子供、それぞれの事情というのもしっかり落とし込まれていたと思う。



最後はスケートリンク上の陽菜を描いてなかなか良いエンディングを迎えるのだが、そこで初めて3DCGが出てきたので少し驚いた。
そこまで手描きで可愛いらしい女の子を書いてたんだけど、動き回るシーンではやはり3Dモデルを動かした方が簡単なのだろうか?
まあ、クレジットと被っていたのでよくチェックもできないシーンだったのだが…。
できればNHKから予算ぶんどってでも手描きでやってほしかったなぁー…なんて分かってない素人が言ったらダメですかね…。

福島ガイナックスの新作「政宗ダテニクル」もすっげえ気になります!!!!!



想いのかけら
(2016年/日本)
【監督】
佐伯昭志
【キャスト】
安野希世乃
荒川美穂
佐々木李子
星野充昭
中根久美子
福沙奈恵
伊藤はるか
小野寺瑠奈
矢野正明
木内太郎

レザボア・ドッグス


構成が上手いよなーと思った。
冒頭のシーンではグループを見せるだけで紹介はせず。
次のシーンではもう事が起こった後。

倉庫に駆け込んで、そこが主な舞台となるのだが、物語の途中で個人個人の回想エピソードを挟む。
そのけっこう長い回想で現在時間をぶった切るのだが、代わりにそいつがどんな奴か、誰とどんな関係なのかが初めてわかってくる、という構成。

とりあえず盛り上がりから見せといて説明は都度必要になってからするという。
だから飽きないし、明かされた事実に驚きもする。

物語は銀行強盗に失敗した男たちの顛末。
最近のタランティーノ作品と違って社会的なテーマがまったくなくて軽い感じも良い。
いかにもデビュー作って感じだ。

Mr.ブルーの扱い(扱わない)も鑑賞後ジワジワくる。



レザボア・ドッグス
(1991年/アメリカ)
【監督】
クエンティン・タランティーノ
【キャスト】
ハーヴェイ・カイテル
ティム・ロス
マイケル・マドセン
クリス・ペン
スティーヴ・ブシェミ
ローレンス・ティアニー
カーク・バルツ
エドワード・バンカー
クエンティン・タランティーノ

PERFECT BLUE パーフェクトブルー


衝撃的エロティック・サイコサスペンス。
アニメファンの間で度々名前が出てくるこの作品をついに見てみたが、わかる、名前挙げたくなる気持ちわかる。

アイドルから女優へと華麗に転身したはずのヒロインが、キツい仕事やファンからの嫌がらせで精神に不調をきたしてしまってからは、虚実混交、どこまでが現実でどこからが幻想なのか見る者にもまったく分からない。
中盤あたりの夢オチ→夢オチ→夢オチ→夢オチなどはもう呆れてしまうほどで、ヒロインと一緒になって幻に囚われた感覚を味わった。
終盤には衝撃の真実、ラストのセリフも一考の余地があって面白い。
犯人の正体が分かると序盤で気づきそうな気もするのだが、その論理的帰結をぐちゃぐちゃの妄想と錯乱でもってどこかへやってしまう内容が凄いと思う。

アイドルも女優も虚構であり、ファンは本人の人格ではなく「イメージ」を崇拝している、という事実を気持ち悪さ全開で描いているので、いま好きな声優アイドルがいる私としては少しだけ居心地が悪い。
アイドルに愛を捧げる一方で、彼女たちを凌辱したいという生物的欲求を誰しも根っこの部分で持ってるはず。(持ってるよね?…私だけ?)(理性と道徳と法で何重にも蓋をしているから安心してくださいね)
テレビドラマのレイプシーン撮影という形で、ファン心理の暗い淀んだ奥底を私に突きつけてくる。「「みーまりーん!!」」とエールを贈るファンの怖さ。

作品の過激さについては、アンダーヘアを晒してるくらいなのでアダルトコーナーに置いててもおかしくないと思う。
でも、もちろんエロ目的の作品ではなく、必然としてそうなっただけですよね。





※以下、ネタバレにつき未見の方は閲覧注意です。





事件が解決して最後に主人公が微笑むラストシーン、最初はすべてが終わったのだとホッとしていたが、よく考えたら全然安心できない終わり方じゃないかこれ…。

車に乗り込んで「私はホンモノよっ♪」と微笑むヒロイン・未麻。
しかしそれは車のルームミラーに映った未麻が微笑んでいるにすぎない。
未麻は何度もアイドルとしての未麻の幻影を見たのだし、鏡の前と中で映る物が違うという演出は直前のシーンでもあった。

そして、物語で起こった事件は犯人の心の闇が生み出したものであったが、未麻自身も夢と現実の区別がつかなくなるなど精神を病んでしまった。
未麻の心についてはまだ完全な平穏は訪れていないのである。
とすれば、あの鏡越しの未麻が、アイドル未麻の幻覚だということは充分にありえる話で、そんな怖い結末を示唆するラストシーンだったのではないだろうか。

ありのままの未麻と、アイドルとしての未麻。
この作品ではアイドルとしての未麻の幻を見る二人の人間が登場し、その幻に悩まされ、操られることになる。
しかし、未麻自身もその幻に悩まされ、幻から否定され続ける。
未麻の問題についてはまったく解決していないことが明らかになる、怖いラストだったと思う。



PERFECT BLUE パーフェクトブルー
(1997年/日本)
【監督】
今敏
【キャスト】
岩男潤子
松本梨香
辻親八
大倉正章
塩屋翼
篠原恵美
江原正士

X-ミッション


ツイッターで「オザキ8」という言葉だけが一人歩きしていたので気になってしまった。
真面目に言って悪くないと思う。(ネタ映画としてじゃなく)
というかむしろ良作?

ノーCGで撮影されたエクストリーム映像が凄いのだが、いつの間にか無意識下で「これはCG」と思ってしまっている自分の脳みそが憎い。(CGではない)
もしもCGという概念を知らない人が見たら、脳汁出まくりで身が持たないはず。
それほど凄い極限の命がけ映像が何個も何個もあるのだが、残念ながらCGのある世界にすっかり慣れてしまった私はその驚きを「これはCGじゃないんだァァァウワァァァアすげえェェェェ!」って遠回しに感動することしかできない。

「これはCGじゃない」と繰り返し自分に言い聞かせながら見る映画。
それでもあまりにありえない映像を見せつけられると脳が勝手に「これはCGだ!」とシャットアウトしてしまう。
(繰り返すがCGではない)

何故そんなエクストリーム映像てんこ盛りかというと、エクストリーム・スポーツをやりたい奴らを主人公が追いかける話だからだ。
オノ・オザキが提唱する八つの試練「オザキ8」を達成するという無謀極まるが無害でワクワクする手段と、その結果としてエコ・テロリズムを行うという目的の善悪の不一致が、なんだかシャキッとしない感じを作り出している。

犯罪を取り締まるべく潜入した主人公が、我らがエクストリームリーダーのカリスマ性に惹かれ、二人の間に立場の違いを超えた友情が芽生えるこの展開ってどこかで見たなと思ったらワイルド・スピードですよ。
車への一途な愛、警察から追われる身、潜入する主人公、立場を超えて芽生える友情…。似てる!

そしてX-ミッションもワイスピも、最後には善悪とは違う所で決着がつく。なんかかっこいい感じで終わる。
だからストーリーはワイスピ同様に楽しめたし、映像の説得力は群を抜いている。
監督のエリクソン・コアはワイスピの撮影監督と知って「だよなー!」と思った(笑)



X-ミッション
(2015年/アメリカ)
【監督】
エリクソン・コア
【キャスト】
エドガー・ラミレス
ルーク・ブレイシー
レイ・ウィンストン
テリーサ・パーマー
デルロイ・リンドー

ガールズ&パンツァー これが本当のアンツィオ戦です!


戦車が砲身で切り結ぶのを君は見たか?

ほのぼのしつつも試合が始まると熱い。
熱い試合だがほのぼのしている。
ガルパンの魅力の一つだと思う。

そして戦車の思わぬ挙動や運用が見られるというのも大きな魅力だろう。
砲身を激しく打ち付けながら撃ち合う一騎打ち。
そこで物を言うのは火力でも装甲でもなく「装填の速さ」。

二人乗りの小型戦車カルロ・ベローチェも登場。
そろそろ車の買い替えを考えているのだが、CVなら家の駐車スペースに余裕で入る気がする。イタリア戦車ってどこで売ってるんですかね?Amaz○nで買えるかな?

ノリと勢いのアンツィオ校と自他共に認めているけど、隊長のアンチョビについてはけっこうマトモな印象。(どでかいツインテールとマントと言葉遣いが絶対に普通の女子高生ではないけど、大洗チームの個性的な面々に比べたらマトモ)
アンチョビは自軍の長所も短所もよく理解しているので指揮官としては有能だと思う。

むしろアンツィオのモブ隊員たちがヤバくて、ペパロニを初めとするノリの良いおバカな隊員たちにドゥーチェがノセられたり振り回されてるんだと思う。
なんにせよ、精一杯の試合を通して友情を育む戦車道乙女たちの青春は見ていてとても癒される。

TVシリーズの中盤で盛大に端折ったアンツィオ戦を描いた38分(中途半端)のOVAで、前後のエピソードを繋ぐ要素も少しあったりなかったり。
でも最後のCパートは最終回時点の裏エピソード(おまけ的な)なので、TVシリーズの鑑賞の間に本作を挟んで鑑賞するのはどうなんだろうね?

逆にCパート気にしなければそういう鑑賞ができるということか。
このOVAからガルパンに入っていくのもアリっちゃアリなのかな?
日常パートも試合パートもどちらも楽しめるので。



ガールズ&パンツァー これが本当のアンツィオ戦です!
(2014年/日本)
【監督】
水島努
【キャスト】
渕上舞
茅野愛衣
尾崎真実
中上育実
井口裕香
仙台エリ
吉岡麻耶
早見沙織
大地葉

セーラー服と機関銃

セーラー服と機関銃

薬師丸ひろ子初登場シーンがとてもシュールで、なんかヤバイの借りてきちゃったなと思った。
アイドル映画と思ってたらとんでもなくゲージツしまくってる。
絵もストーリーもシュール。シュールJAPAN。

長回しが極端に多い。というかワンシーン・ワンカットが相米監督の特徴だそう。
見てると本当にワンシーンをワンカットでやっていて、たまに今のカット2つ以上あったな…って気づくような感じ(笑)
必然的に引きの画が多くなり、アイドル映画のクセして主演のアップが少ないけどそれでいいのだろうか。

一つ感動したカメラワークは、酒場で会話する二人をズームアウトすると実は鏡の前で、さらにズームアウトすると窓越しだった、という演出。
こんなに奥行きのあるワンカットは見たことない。

ただ、撮影の面白さは理解できてもストーリーのシュールさはなんともいえない絶望的な感じになっていて、この落差をどう受け止めればいいのかよく分からない。
泥塗れになったり男のケツを拝んだり、主演の薬師丸ひろ子にとっては精神的にも体当たりの演技だったことと思う。

そういうえげつない、容赦のない物語になっており、老若男女が楽しめる青春映画などではなく、限りなく任侠映画に近い所にあるファンタジー映画だと思う。
これが任侠映画かというと、本質的にファッション・ヤクザなので違うと思うのだけど。(任侠もの見たことない←)



セーラー服と機関銃
(1981年/日本)
【監督】
相米慎二
【キャスト】
薬師丸ひろ子
渡瀬恒彦
風祭ゆき
大門正明
林家しん平
酒井敏也
柳沢慎吾
岡竜也
光石研
柄本明
佐藤允
北村和夫
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