コンタクト (1997年、アメリカ)
【監督】ロバート・ゼメキス
【出演】
ジョディ・フォスター
マシュー・マコノヒー
ジョン・ハート
トム・スケリット
ジェームズ・ウッズ
デヴィッド・モース
ウィリアム・フィクナー
アンジェラ・バセット
感想 (2013年5月22日、DVDにて鑑賞)
ジョディ・フォスター主演のSF映画。SETIのプロジェクトで活動する女性科学者が、ある日、地球外の知的生命からの電波を受信し、人類の代表として彼らとのファースト・コンタクトに臨む物語です。
けっこう長いです。2時間30分超えます。
SETIとは「地球外知的生命体探査(Search for Extra-Terrestrial Intelligence)」の略です。
この映画では、主役である電波天文学者エリーは宇宙からの微弱な電波を観測し、その中に知的生命体の痕跡はないか探すということをしています。
しかし、夢見がちなプロジェクトで金のムダと考える上層部によって打ち切られたりなどして、前半は一人の科学者として研究を続けることの難しさが描かれています。
今回ジョディはでっかいメガネかけて知的なイメージだけど、やっぱりプロジェクト中止の時とか激おこぷんぷん丸で恐いです…(´・ω・`)
ようやく出資者を得て、ニューメキシコの大型電波望遠鏡群を使うことができたエリー。
そしてついにヴェガから発せられる電波信号を受信します。
そこからもけっこう長くて、電波信号に含まれていた設計図を元にヴェガへの移動装置を建造することになるんですが、政治的、科学的、宗教的問題が立ち塞がることに…。
特に宗教的な問題について時間を割いていたようで、SFというジャンルに見せかけたキリスト教の映画なのかと思いながら見たのも事実。
なんせ、エリーと恋仲になる男パーマーが、なんと神父という設定。しかも後半では政府の宗教顧問という肩書きまで付いてきます。
当然、神を信じるパーマーと、実証できるものしか信じないエリーは、お互いの立場から望まぬ対立をすることになります。
科学と宗教の対立を、科学者と聖職者のロマンスを含めて描いたところが面白いですね。
また、ヴェガへ行く唯一の乗組員の座を巡って、エリーは、かつてSETIプロジェクトを打ち切った上司とも対立するのですが、乗組員を決定するための審問会で問われたことが「神の存在を信じるか?」
実証主義のエリーは神の存在をズバリ否定しますが、そのことが裏目に出てしまったことは、アメリカという国とキリスト教の関係を象徴していますよね。
さあ、そしていよいよ終盤、ワームホールを通って宇宙人の下へと向かうのですが、秀逸なのはその後の結末。
エリーが体験した未知との遭遇は、ウソなのではないかと疑われてしまうんですね。
果たしてエリーは宇宙人と会ったのか、それともそれは彼女の幻覚だったのか…。
見る側としても、知的生命はいるとするSF的な見方と、すべては思い込みと幻想だったとする見方の、二つの解釈ができます。
そして最後にニクい演出が…。
およよ?ということは、やっぱり?(*´ ω `* )ウフフ