感動器官

笑い、涙、鳥肌、私たちの感動を現出させる器官。

2013年06月

【アニメ映画】スチームボーイ

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スチームボーイ (2004年、日本)

【ジャンル】
劇場アニメーション/SFアドベンチャー
【監督】
大友克洋
【声の出演】
鈴木杏 (レイ)
小西真奈美 (スカーレット)
津嘉山正種 (エドワード)
中村嘉葎雄 (ロイド)
児玉清
沢村一樹
斉藤暁
寺島進

感想 (2013年1月17日、DVDにて鑑賞)

大友克洋月間の3本目。(←勝手に興味持って立て続けに鑑賞しただけですがw)
制作に9年、総制作費24億円をかけた大作アニメーション……の割に評価は低い映画ですね。
個人的にもこれはつまらない部類の劇場アニメだと思います。


舞台は19世紀のイギリス。ロンドンで万国博覧会が開かれようとしていた頃、少年レイの下に科学者の祖父から謎の<スチームボール>が届けられます。
膨大なエネルギー(圧力?)を封じたスチームボールを狙って現れたオハラ財団。
レイは、オハラ財団の築いたスチーム城で、祖父と袂を分かち、科学を妄執する父親と再会するのでした。


主要なキャラクターにプロの声優を起用せず、俳優でかためられた本作。
俳優のアフレコ挑戦については僕は寛容に考えてるつもりですが、本作はさすがに批判も納得でした。
ただ、俳優の演技が悪かったわけではないし、評価すべき俳優さんもいたと思います。

まず、主人公の少年レイの声を担当したのは鈴木杏。
予告編を見てもらえば分かるんですが、もう誰が見てもキャラに合ってなくて、実際本編でもその不安を払拭できませんでした。見てる間に慣れてしまう、ということはなかったです。
13歳という設定で女優さんに声をアテさせるのはさすがにどうかと……。
声変わり前の、10歳くらいの児童に見えました。…の割に顔は老けてる(笑)ので混乱しましたよ。

一方、小西真奈美が演じたスカーレットはなかなか合っていたと思います。
一応ヒロインなんだけど、ステレオタイプな高飛車お嬢様をずっと貫くキャラクターなので、いわゆる可憐なヒロインとは別物。
アニメのヒロインに期待すべきことを期待しても裏切られるので、早々に見切りをつけてしまえば、そのブレない性格がけっこうキャラ立ちしてると思います。

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物語は、序盤はワクワクするんだけど、だんだんつまらなくなっていきますね……。
13歳の少年が、祖父と父親の間で板挟みになったり、信じた大人に利用され裏切られたり、大人の身勝手さが溢れていてあまり好きになれませんでした。
そういう中でも主人公が信念を持って行動するならまだいいんだけど、主人公は動揺するばかりでブレまくりでしたね。

最終的には、暴走を始めた父親との闘いになっていくんですが、その頃には物語にキレがなくなっていて、もうどうとでもなれという感じ。
蒸気とブリキと鉄に溢れた世界はそれなりに面白かったですが……。

あと、お父さんグロテスク……。

【アニメ】宇宙戦艦ヤマト2199 第10話

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宇宙戦艦ヤマト2199
第10話「大宇宙の墓場」

感想

イスカンダルへの16万8千光年の旅を続ける宇宙戦艦ヤマト。
今回はワープをミスって次元の狭間「次元断層」に迷いこんでしまいます。

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まるで海中のような不思議な空間に漂う無数の宇宙船。
その中に、ヤマトと同じように次元断層に迷い込んだガミラスの艦艇がありました。

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次元の狭間から脱出するために協力することになった地球人とガミラス人。
使者として遣わされたガミラス人は、親衛隊に所属するメルダ・ディッツ少尉。

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波動砲によって次元断層をぶちやぶり突破口を切り開いた後、動力を使い果たしたヤマトをガミラス艦が牽引して次元断層を突破する、という提案に揉めるヤマトクルー。
しかし、沖田艦長の決断は「相手を信じること」……。

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波動砲っていろんな使い方ありますよね。
敵をやっつけるために撃ったのって二回くらいかな。
前回は太陽のフレアに撃ち込んで進路を切り開いてたし、今回は次元の狭間に穴を開けるため……。
ヤマトの前に立ちはだかる問題は、それが自然現象でも超自然現象でも関係なく波動砲によって打ち砕かれるのか……。

ヤマト「俺の前に立つな!」

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しかし、今回はガミラス人たちが大活躍でしたね。
玲にクローズアップするのは冒頭で読めたんだけど、玲以上にガミラス人たちが目立ってました。

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まずは玲のライバル(?)、女性パイロットのメルダ。
ガミラスに兄を殺された玲と、先に攻撃したのは地球だと主張するメルダ。
この二人が喧嘩になるのは目に見えていたんだけど、思った以上に激しくバトルしてましたね(笑)

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あれは、戦術長は人選考えてないよね、なんにも。
誰でも少なからずガミラスへの恨みは持っているだろうけど、ガミラス憎しで航空隊に転属した玲をあの場に同席させずとも……。
意外と沈着冷静な加藤隊長や、保安部が適任じゃないのかと……。
まあ、あそこで玲とメルダがケンカしないとつまらないんですけどね(笑)

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あと、やっぱりコスモ・ゼロよりガミラス戦闘機の方がかっこよかったです。ごめんよ、国連軍。


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ガミラス艦の艦長も、シュルツ司令ほどじゃないけど立派な人物でしたね。
ガミラスの二等市民は何故良い人ばかりなの……(笑)
むしろ保身のためにガミラスに屈した種族だから、もうちょっと自分の身の安全を考えても良いんだよ?なんで、そんなに潔く散っていくの……?

「砲火を交えること楽しみにしている」

同じ将棋が指せる相手だったのに、それは叶わなかったですね。
沖田艦長の敬礼が泣かせます。

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一方、ガミラスの青い肌の人たち(メルダ以外)のクズっぷりが見事で(笑)
部下をヤマトごと置き去りにしようとする親衛隊の大尉。
男同士の約束を守ろうとするガミラス艦長を反逆者と罵り、逆に二等市民に撃たれてしまうという……。
艦長は二等市民でありながら、親衛隊を部外者と言ったりしていたけど、青い肌だからといって絶対的に二等市民より偉いというわけでもないんですね。

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あと、どうしても語りたくなってしまうのがゲール君。
いや、もうここまで見事な小悪党もいないでしょう。

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まず、部下からの報告一切聞かずに上官の命令を最優先。
ヤマトとの交戦時に味方艦が射線上にいても構わず砲撃。
ヤマトに自軍の将軍の令嬢が乗っていても構わず砲撃。

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よく事情が分からないまま攻撃してるから、次元の狭間に味方艦がどんどん吸い込まれる事態に(笑)
とりあえず、撤退命令出す暇もなく旗艦だけ勝手に離脱……。

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ゲール君……(笑)
若本規夫演じるゼーリックにどんなお仕置きを受けるんでしょうね。


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忘れる所でしたが、自動航法装置の謎の女神……!
オルタの電脳の不具合ではなく、本当に女神いたんすね。
で、自称・霊感少女の百合亜たんが見てしまった……!
何なの自動航法装置って……。まず、ちゃんとワープさせてよ!(笑)


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あと、帰るべき艦を失ってしまったメルダの運命は……。
次回以降も、玲とメルダのトゲトゲした関係が続くと個人的には面白いんですが。

あと、シュルツ司令を失ったヒルデちゃんもヤマトが回収したらいいと思います(笑)



【今週の南部くん】

次元断層で出会った敵艦を見て、すかさず「火力では勝ってます!」さすが、砲雷長。
ていうか、過去に冥王星吹き飛ばそう作戦を提案した人だから、この人意外に血の気が多いのかなーって思いました。
ある意味、今回のこのセリフとか、南部の性格をうまく表してるとおもうんですよね。

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まあ、多分報われないキャラなんだろうけど……。
嫌いじゃないです、南部くん。

【映画】キング・コング(2005)

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キング・コング (2005年、アメリカ)

【ジャンル】
アクション・アドベンチャー/怪獣パニック映画
【監督】
ピーター・ジャクソン
【出演】
ナオミ・ワッツ (アン・ダロウ)
エイドリアン・ブロディ (ジャック・ドリスコル)
ジャック・ブラック (カール・デナム)
トーマス・クレッチマン (イングルホーン船長)
コリン・ハンクス (プレストン)
ジェイミー・ベル (ジミー)
エヴァン・パーク (ヘイズ)
カイル・チャンドラー (ブルース・バクスター)
アンディ・サーキス (キング・コング)

あらすじ

1933年、大恐慌下のニューヨーク。芝居小屋が突然閉鎖になり路頭に迷っていた喜劇女優のアンは、失敗作続きで出資者から見離された映画監督デナムと偶然出会う。彼は幻の島<髑髏島>で冒険映画を撮ることに賭けていた。最初はデナムの誘いに抵抗を感じたアンだったが、脚本が憧れのドリスコルのものだと知り、危険な旅へと出発する……。

感想 (2013年5月16日、DVDにて鑑賞)

1933年の映画「キング・コング」のリメイク作品。
監督は、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズでファンタジーの古典を見事に描き切ったピーター・ジャクソン。
本作では、古典映画のリメイクに挑戦して見事に成功させていますね。

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主演はナオミ・ワッツ。彼女が演じたアン・ダロウは最高に美しかったですね。
この人は30歳を過ぎてから注目を集めるようになった女優さん。「キング・コング」の撮影当時は37歳だったって知ってΣ(゚Д゚;エーッ!ってなりました。いや10歳は若いと思って見てましたよ……。
最近では「J・エドガー」とか最新作「インポッシブル」にも出てるようですが、もっと色々な作品を見てみたい女優ですね。
個人的には、ニコール・キッドマンとエイミー・アダムスを足して2で割ったような絶妙な感じ(笑)

ナオミ・ワッツの相手役は「戦場のピアニスト」でオスカーを獲ったエイドリアン・ブロディ。
アンが憧れる脚本家ジャック・ドリスコルを演じます。
序盤はいかにも脚本家っぽい、知的でひ弱なイメージなんですが、後半はコングに連れ去られたアンを救うためにジャングルに分け入っていくかっこよさ。
顔立ちがユニークな俳優で、アンを愛しそうに見つめる微笑がたまらなかったですね。

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ユニークといえばジャック・ブラックですか(笑)まあ今作はコメディではないので、真面目な演技でしたが。
金儲けのことしか頭にない映画監督カール・デナムを好演。
彼の存在は、何か余計なことをやらかすんじゃないか、という緊張をもたらしてました。そもそも<髑髏島>に行くこと自体が「余計なこと」で、その発案者が彼……(-_-;)
しかし、何をおいてもカメラとフィルムを守ろうとする姿勢は映画人の鑑では。


上記の3名が主要な登場人物になるんですが、これはピーター・ジャクソン監督の映画、脇役たちにも相応の見せ場が用意されています。

船員の一人ヘイズ(エヴァン・パーク)と、若い船乗りジミー(ジェイミー・ベル)の関係が良かったですね。
師弟であり、父と息子のようでもあり……。
無鉄砲な若者を諌めるベテラン船乗り……。中盤では彼らのドラマも描かれます。

あと、個人的にツボだったのが、気取った俳優を演じていたカイル・チャンドラー。
彼はもうなんか見事なまでに1930年代の二枚目俳優って感じでした。
でも、かっこいいのはカメラの前でだけ、っていうのもなんかそんな感じでナイスなキャスティングだったなー、チャンドラー。

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それから最重要人物(?)のキング・コングも忘れちゃいけないですよね。
中の人(モーション・キャプチャー)はアンディ・サーキス。この人は「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズや「ホビット」ではゴラムの中の人でもありました。近年では「猿の惑星:創世記」でもサルを演じてます。

コングの外側はWETAデジタルが制作。
迫力ある映像はもちろん、「猿の惑星:創世記」で見せた微妙な表情の変化などが既にこの作品でも見られます。

この表情の微細な変化が、この映画の主要なテーマを浮かび上がらせていて……。
アンがコングに「Beautiful」ってどういうことなのかを伝えようとするシーンがあります。
本能のままに生きるコングにも、美しさを感じる心があること……それが彼の表情を通して分かる。
精緻なVFXが可能にした名シーンだと思います。


物語はなんと3時間にも及ぶ超大作でした。この長さはさすがピーター・ジャクソンというべきか……(笑)
個人的には長い割に間延びした感じはなく、魅力的なエピソードがこれでもかこれでもかと畳み掛けてくる傑作エンタメだと思いました。

大きく分けて3つのパートから成っていて、序盤は大恐慌下のニューヨークからアンやデナムが旅立ち、<髑髏島>を探すパート。
この前半だけでもけっこうな人間ドラマが描かれるんですよね。
アンとドリスコルのロマンス、髑髏島に執着するデナムとそれに反発する船長たち……。そしてついに見つけた髑髏島で座礁の危機……。やっとの思いで上陸すると、そこでは原住民による血の洗礼が……。
コングに出会う前から人がバンバン死んでいくんですよね……。

開始から1時間くらいでようやくコングが登場します。
原住民たちが<トレ・コング>と呼んで畏れるものへの生贄にされてしまったアン。
深い森の中から現れたのは巨大なゴリラでした。
トレ・コングに森の奥へと連れ去られてしまったアン。ここから、彼女とコングの奇妙な交流、そしてジャングルに分け入った男たちの死の行軍が描かれていきます。

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で、この中盤に盛り込まれたエピソードがなかなか面白かったです。
髑髏島は巨大生物の島で、コングの他に恐竜の末裔や、巨大な昆虫などがウジャウジャいるんですよね。
コングとティラノサウルスのバトルはまさに怪獣映画だし、撮影隊が暴走する巨大恐竜と一緒になって逃げるシーンは圧巻の一言。

極めつけは肉食恐竜から逃げるアンがサイコーで、あのくどいまでのピンチの連続は途中で笑いがこみ上げました。
ティラノ、空中にぶら下がりながらも食欲が勝っているというね(笑)

上の恐竜からの逃走劇がユーモアたっぷりだったのに対し、下の谷底に落ちた男たちの運命はかなり悲惨なもので。
巨大昆虫や巨大なヒルみたいなのに襲われたり、あのシーンはかなり悪趣味でしたね……。
ヘタなホラーよりもグロテスクなので、虫が苦手な人は見ない方がいいかもしれません。

まあとにかく、笑えるシーンも気持ち悪いシーンも一生懸命ですよ、ピーター・ジャクソン監督は……。


後半は、ドリスコルがアンを救い出し、コング捕獲作戦が描かれます。
そして3分の2ほどが過ぎた所でようやくコングがニューヨークへ……。
デナムによって「キング・コング」として見世物にされるコング。しかし案の定、暴れだして街を混乱させます。

アンはもう完全にコングの味方。自らコングの元へと向かいます。
1933年のオリジナル映画では、アンは最後までコングを拒否していたらしいんですけど、今作ではアンとコングの間に愛にも似た感情が芽生えるんですね。
もしかしたら、女っていうのはやっぱり自分を守ってくれる強い男を必要としているのかもしれない……。
男としてコングのように強くたくましくあらねばならないとちょっと思いました。
だって、美女のピンチに颯爽と(?)現れるコング、イケメンすぎるやろーー!

軍の攻撃にさらされたコングはアンを連れてエンパイア・ステート・ビルを登ります。
長かった……、いや本当にここまで長かった……。
物語は悲しい結末が待っていますが、実にいろんなエピソードで盛り上げてくれたエンターテイメント作品だと思います。

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あと、やはりこの映画はナオミ・ワッツの魅力ですねー。
彼女を3時間じっくり堪能できる映画は他にないですからね。(ないですよね?)
僕にとっては、そんな嬉しい発見もできた作品となりました。
虫に耐えられる人にはオススメです(笑)




【映画】「オブリビオン」ドローン一個欲しい。

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オブリビオン (2013年、アメリカ)

【ジャンル】
SFスリラー
【監督】
ジョセフ・コシンスキー
【出演】
トム・クルーズ (ジャック・ハーパー)
オルガ・キュリレンコ (ジュリア・ルサコヴァ)
モーガン・フリーマン (マルコム・ビーチ)
メリッサ・レオ (サリー)
アンドレア・ライズボロー (ヴィクトリア・オルセン)
ニコライ・コスター=ワルドウ (サイクス軍曹)

あらすじ

西暦2077年――。ジャック・ハーパーはパートナーのヴィクトリアと二人きりで、高度1000mの上空から地球を監視する日々を送っていた。半世紀以上前に起きた異星人スカヴとの戦争によって地球は荒廃し、今では土星の衛星へ移住した人類のために海水を汲み上げるプラントがあるばかりだった。任務の終了を間近に控えたある日、ジャックはパトロールの途中で、墜落した宇宙船の残骸から謎の女性ジュリアを助け出す。何故か彼女は会ったことのないジャックの名を口にするが……。

感想 (2013年6月1日、109シネマズ富谷にて鑑賞)

さすがトム・クルーズ主演の大作SF映画だけあって、冒頭からいきなり超巨大物体が地球の裏側から出てくる映像に一瞬驚きましたが、ユニバーサルのタイトルロゴでした……(笑)


主演は、2005年の「宇宙戦争」リメイク版以来のSF映画への出演となったトム・クルーズ。
物語の主人公ジャック・ハーパーを演じます。
まあ、いつものトムですね。若々しくて勇敢でかっこいい。パトロール中にこっそりサボっちゃうお茶目さもあったり。

共演には、「007 慰めの報酬」でボンドガールを演じたオルガ・キュリレンコ。
主人公ジャックの夢に出てきて、そしてある日彼の目の前に現れた謎の女を演じます。

しかし、この映画の準ヒロインで、よりインパクトあったのが、アンドレア・ライズボローが演じたヴィカことヴィクトリア。
上空1000mの管制塔兼居住スペースでジャックと二人仲睦まじく暮らしている、公私共にパートナーというやつなんですけど、彼女のオトナの色気が良かったですね。テーブル型の端末でジャックや上官と交信する姿が「主婦」って感じ(笑)
しかし、ジュリアの登場によって嫉妬心が芽生え、ある事件をきっかけに豹変。静かな怒りを内に秘めた表情の怖さがたまらなかったですね。女って怖い……なキャラクターでした。

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名優モーガン・フリーマンも謎の人物として登場していて(っていうか、謎の人ばっかw)、丸いサングラスがよく似合ってました。
(余談ですが、僕が鑑賞した6月1日はモーガン・フリーマンの誕生日だったそうです)

あと、俳優ではないんですが、プラントを守る無人攻撃兵器「ドローン」が丸っこくてかわいかったです。
でも、無言で発砲したり、味方のジャックに銃口向けたり、けっこうハラハラさせてくれる、ウザ可愛い感じでした。
何体か登場するんですけど、特にオススメはD166の番号が書かれた機体。
機械の無慈悲さと単純さを併せ持ったなんか憎めないヤツです。

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監督は、「トロン:レガシー」で映画監督デビューを飾った映像作家ジョセフ・コシンスキー。
前作が映像以外は平凡な作品だったので、過度に期待はしないようにしていたんですが、今作はなかなか面白かったです。
ちゃんとサスペンスとしての魅力がありましたね。原作はコシンスキー監督が執筆したグラフィック・ノベルだというので、実はこの監督、映像だけじゃなく脚本の人なのかもしれないです。

ただ、SF作品としてはけして傑作には成り得ない映画ですね。
何故なら、観客が一度は見たことのあるSF要素の寄せ集めみたいな内容ですからね。
既存のSF作品のおいしいとこ取りというか、うまくまとめて大作SFに仕上げた手腕は素晴らしいんですけど、何か新しいテーマが欲しかったですね。
そういう意味では、ワンアイディアで描き切った低予算のB級SFの方が記憶に残ったりするんですよね。

さらに、説明の足りなさや、主人公への感情移入が最後できなかったりして、個人的には「?」が残る作品でもありました。
それについて書くとネタバレになってしまうので、記事の最後でじっくり書こうと思います。


期待していた映像については概ね満足。
荒廃した未来とか、レジスタンスとか、どうしても既視感もあるんですが、それは既存のSF作品のマッシュアップでもあるこの映画なら仕方のないことかもしれないですね。

ジャックの装備が白を基調としていて、荒廃した地上に対しての彼の立場を物語っていました。
清潔は安全、不潔は危険。スラヴが跋扈する危険な地上と、管理された安全な上空。白はそんな清潔・安全・管理のイメージ。
で、少なくともヴィカはその管理された安全を受け入れていた。汚い地球の任務からは早く解放されたかった。
しかし、ジャックにとっては、そんな清潔に管理された生活は息が詰まるもので、彼はパトロール中に汚いぬいぐるみを拾い、地上の隠れ家では制服を脱いでたりします。
そういう描写はうまかったですね。(しかも、個人的に映画「キング・コング」を見たばかりだったので、エンパイア・ステート・ビルでキング・コングのぬいぐるみを拾うなんて思わずニヤリ。実際に土産物として売られてたりするんでしょうか?)

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最後まで見ると、切ないラブストーリーでもあり、トム・クルーズが主演していることもあって女性の支持も得られそうな作品です。
個人的にはもって攻めてほしかったけど……(笑)

あと、これから見る人のために鑑賞のポイントを二つだけ挙げておくと、まず劇中に出てくる数字には少し気を配っておいてほしいこと、そして何度も繰り返される「最高のチーム」というセリフにも意味があるので憶えておくといいかもしれないですね。
まあ、普通に見てれば分かる物語ですけどね。












※以下で重大なネタバレしているかもしれません。










ナゾだらけの状態で始まって徐々に明かされていく展開、さらに中盤でどんでん返しがあるのでそれなりに驚きはしましたが……。
いや、驚きというよりも、「え、それやっちゃうの?え、マジで……?(笑)」みたいな感じ?

そもそも、ジャックとヴィカが仕事に専念するために記憶を消去した状態で任務に就いてること自体がけっこう反則な設定かもしれないですね。
普通のSFだったら、消された記憶と現実の間で苦しむだけで一本映画が作れそうですけど(笑)
この作品ではそのこと自体にはあまり悩まずに毎日を過ごしている主人公。
しかし、後半、何故記憶を消す必要があったのか、その真の理由が明らかになっていきます。

まあ、早い話しが詐欺みたいなもんですよね、この物語の展開って。
知らずに騙されていた主人公、見事に騙していた黒幕。抜け出せない借金地獄を命懸けで終わらせる話です。


最後まで見ると、矛盾とまではいかなくても、ちょっと説明不足で疑問が残る設定も。
まず、ジャックが担当してたパトロール範囲が地球上のおよそ何割に当たるのか?
もう一つの管制塔が登場するけど、管制塔は本当に二つだけなのか?
管制塔がいくつもあったと仮定すると、残されたジュリアが大変だよな(笑)という話。

で、管制塔が二つだけだとすると、本拠にあったあの膨大なストックは不要だよな……という話。
矛盾とまではいかないんですが、その辺がちょっとスッキリしなかったですね。

あと、もう一つの管制塔のオペレーターはどうなったんでしょうね。
これはシンプルに描写がなかったです。
システムだけが死んで、彼女はあそこで孤独に死んでいくんでしょうかね?


それからやっぱり最後の最後で描かれたロマンスなんですけど、これ「え、それでいいの?」「だってそれ、違うよ……?」ってちょっと思ってしまう展開で……。
ジュリアはそれを受け入れられるのかな……。
わずかでも、実際に過ごしたジャックの方が思い入れが強いと思うけどなあ。
個人的には、これをハッピーエンドと言っていいのか?って疑問が湧いちゃったんですよね。

そんな結末を導き出しているのが、モーガン・フリーマンの自己犠牲の精神だったりするんですよね。
うーん、こういう考え方もちょっと馴染めないんですよね。
そう言えば、「トロン:レガシー」も最後、誰かが命捨てて解決してたなあ……。

【映画】60セカンズ

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60セカンズ (2000年、アメリカ)

感想 (2013年1月16日、地上波にて鑑賞)

ニコラス・ケイジ主演のカーアクション・ムービー。
共演には最近乳房の件で話題になったアンジェリーナ・ジョリー。
監督は「ソードフィッシュ」などでも知られるドミニク・セナ。


どんな車も60秒で盗んでしまうという伝説の車泥棒メンフィス。
泥棒稼業から足を洗った彼でしたが、危ない橋を渡リ損ねた弟の失態を清算するため、巨大犯罪組織から「一晩で50台の高級車を盗む」という難題を押し付けられてしまいます。
メンフィスはかつての仲間を集め、手分けして高級車を盗みまくるミッションを開始しますが、警察もその情報を嗅ぎつけて……。


あのジェリー・ブラッカイマー制作ということで、いつものように面白いけれど大味な印象。
まず主人公を演じるニコラス・ケイジがいつものようにかっこいいけど、所詮は犯罪者の役です。
彼のダメダメな弟も二流の犯罪者、彼の信頼する仲間たちも元プロの犯罪者、そこへさらにストリート系のギャングたちも参加してきて……。
極めつけは、アンジー演じる元カノですら元犯罪者という……なんでそんなに犯罪者集めてしまったんだか……。(いや、みんなで集まって犯罪やるんだから当然かw)

クライム・ムービーそのものを批判・否定するつもりはないけど、この映画には「正義」が足りなかったように思います。
カタギになっていた主人公が裏の仕事に戻るきっかけが「弟を救うため」だったんですが、ジョヴァンニ・リビシ演じるこの弟がどうにも好きになれないんですよねえ。
結局、兄貴の忠告を無視して犯罪に手を染めた弟が、失敗して兄貴にすがりついてくるわけですからね。
弟に同情できるようなエピソードがあれば印象違っていたかも。あと、弟役がリビシでなければ……(笑)

元カノが犯罪者という設定もちょっと……。
ヤンキーなアンジーも悪くないんですが、車泥棒の話ならば車盗んだついでに所有者のハートも盗んでしまった……的な展開の方がドラマチックじゃないですかね?

ラストには元カノとのヨリも戻り、美しい兄弟愛も用意されているんですが、所詮は全員犯罪者なので、「いつ捕まるんだ、まだ捕まらないのか、なんだ捕まらないんだ……」という見方をしてしまって最後にちょっとモヤモヤする話。
いや、モヤモヤまでは行かないけど、なんとなく、法を犯してるのにラスト笑顔で終わる映画って「軽い」印象がありませんか?「それでいいのか?」みたいな。
そんなわけで、それなりにハラハラするんだけど、別にミッションが成功してほしいとは思わないので、「感動のエンディング」とはならないんですよね。


あと、明らかに不満な点を挙げれば、「60セカンズ」というタイトルが示すとおり「60秒でどんな車も盗む」ことがメンフィスのウリだったのに、「本当に60秒で盗んでますよ」的な描写が一切ないのがありえないというか……。
例えば腕時計にクローズアップするとか、画面の隅に経過タイムを表示するとか、そういう映像的な工夫が必要だと思うんですがなんでそれをやらないんだこの映画(笑)

しかも、伝説の車泥棒というわりに、一人で盗むのはさっさと諦めて仲間探ししちゃうし……。
こういうのはクールな一匹狼が主人公じゃなきゃ決まらないと思うんですが!
……というか、一人では絶対不可能なミッションを用意しちゃった脚本が悪いのか?


ラストに、それまで寡黙すぎて一言も喋らなかった通称スフィンクスが、いきなり喋り出して、しかもなんか深いこと言ってるのが面白かったですが。
でも、なんだか「宴もたけなわですが、そろそろ出頭しましょうね♪」と言いたくなるエンディングでした。

【アニメ映画】MEMORIES

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MEMORIES (1995年、日本)

【ジャンル】
オムニバス・アニメーション/SF/コメディ/ファンタジー
【総監督・原作】
大友克洋
【監督】
森本晃司 (1. 彼女の想いで MAGNETIC ROSE)
岡村天斎 (2. 最臭兵器 STINK BOMB)
大友克洋 (3. 大砲の街 CANNON FODDER)
【声の出演】
<1. 彼女の想いで MAGNETIC ROSE>
磯部勉(ハインツ)
山寺宏一(ミゲル)
高島雅羅(エヴァ)
飯塚昭三(イワノフ)
千葉繁(青島)
<2. 最臭兵器 STINK BOMB>
堀秀行(田中信男)
羽佐間道夫(韮崎)
本部長(大塚周夫)
<3. 大砲の街 CANNON FODDER>
林勇(少年)
キートン山田(父親)
山本圭子(母親)

感想 (2013年1月15日、DVDにて鑑賞)

今年1月ふいに訪れた大友克洋月間(笑)の中で見た作品。
「AKIRA」から7年後の1995年に大友克洋監督が中心となって作られた、3つの短編アニメーションから成るオムニバス映画「MEMORIES」(メモリーズ)。
これはけっこう面白いアニメ映画でした。好きな人は好きだと思います。



<1. 彼女の想いで MAGNETIC ROSE>


まず最初の短編は宇宙SFホラーと言うべきか叙情SFと言うべきか……。
人類が遠い宇宙に進出する時代、宇宙の墓場とも呼ぶべき場所に迷い込んだデブリ回収屋の男たちを、貴婦人の亡霊が幻惑し帰らぬ人とする……みたいな物語。

どっかで聞いたようなストーリーなんだけど、どこで読んだのか見たのか思い出せないのがもどかしい(笑)
ハードSFに合ってる硬派なキャラクターデザイン、主人公たちを館に迷い込ませ虜にしようとする「奥様」の肉感的な美貌、菅野よう子の劇半が生み出す雰囲気などが好感持てる作品になってます。

ラストがハッキリしないのも短編らしくてよい(笑)



<2. 最臭兵器 STINK BOMB>


「最終」ではなく「最臭」。
開発中の試薬を誤って飲んでしまった主人公が、身体から毒ガスを撒き散らしていることなど知らずに、東京へ向かってくるというパニック・コメディ。

一人のサラリーマンを自衛隊が全力で阻止しようします。戦闘機、戦車、ミサイル等々…(笑)
しかし、男の周囲では計器が狂い、防護服も意味を成さない!
ついに米国の最新装備まで引っ張り出す!

最後まで事情が分かってない主人公と、それに振り回される政府や軍……。
ミリタリー関係の作画に力が入っていてやりすぎな所が面白いけど、正直これは映画館に行ってまで見る内容ではないなあ……。
DVDレンタルだから許せるけど……。



<3. 大砲の街 CANNON FODDER>


最後の短編。3つの作品の中で一番好きです。
大砲を撃つためだけに作られた街に暮らす少年の一日をレトロなタッチで描いたファンタジー。

面白いのは、暗転などの編集が一切なく、すべてがワンシーンワンカットでシームレスに描かれていること。
少年が朝ベッドで目覚めて、夜またベッドで眠るまで、背景を縦横にスクロールさせたりズームイン/アウトを繰り返したりしながら、途切れることなく続くワンシーンにとにかくドキドキしっ放し!
大砲の街なので蒸気や煙がプシューと画面に満ちたかと思うと、場面が替わっている……そんな感じ。

さらに、隣の街と巨大な大砲を毎日撃ち合い、学校では軌道計算を教え、大人たちは毎朝電車に乗って砲台に出勤する、という世界観も面白かったですね。
父親は砲身に弾を込める装填手の仕事をしているんだけど、その子供の夢は大砲の発射を担当する砲撃手だったり。
大砲が発射されるまでのシークエンスを丁寧に描いているんですが、本当ワクワクしましたね。

そして、そのワクワクが収まらないまま、石野卓球作曲のクールなエンディング曲が流れてくるので、もうこれはしてやられた!という感じです。
この「大砲の街」は、その手法がとても面白いので、いっぺん見てみることをオススメします。







さて、そんなわけで、3つの短編についての感想を書きました。
実は作品に共通するテーマとかも無いようだし、趣味の作品ということでも評価は間違ってないと思います。
ただ、僕にとっては最後の「大砲の街」がとても印象良かったので、全体の印象も良いオムニバス映画です。

来月には再び大友克洋監督によるオムニバス・アニメ映画「SHORT PEACE」が公開されるみたいですね。
この「MEMORIES」からだと18年ぶりの短編企画。
今度はどんな映像表現が見られるのか、楽しみです。

【アニメ映画】AKIRA

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AKIRA (1988年、日本)

【ジャンル】
アニメーション/サイキックSF
【監督】
大友克洋
【声の出演】
岩田光央
佐々木望
小山茉美
石田太郎
鈴木瑞穂
玄田哲章

感想 (2013年1月14日、DVDにて鑑賞)

大友克洋監督の原作漫画のアニメ化作品。
漫画・映画ともに大ヒットした作品ですよね。
僕はリアルタイムでは見ていないのですが、1月に公開されたSF映画「ルーパー/LOOPER」が大友監督の世界観に影響を受けているという話を小耳に挟み、急に大友監督に興味を持ちまして……。
で、「ルーパー」観る前に予習(?)としていくつか見た大友作品のひとつがこの「AKIRA」です。


物語の舞台は、第3次大戦で荒廃した未来。
新都・ネオ東京で敵対する不良グループと抗争を繰り返す若者たちが主人公。
<アーミー>に連れ去られた弟分・鉄雄を救うため、リーダーの金田は反政府ゲリラと共に謎の存在<アキラ>を追います。


有名な作品なのでそれなりに期待していたけど、さすがに88年のアニメなので絵はもうなんつーか……(笑)
カレーの中にジャガイモがまるごと一個ゴロッと転がっているような、そんな印象です。

ちなみに同年公開の劇場アニメというと、ガンダムの「逆襲のシャア」やジブリの「となりのトトロ」など。
それらと比べてしまうとどうしても絵の粗さが目立ってしまいますね。
大友克洋監督のキャラクターデザイン(絵柄)も大いに関係していると思いますけど。


一方、パンクな世界観、トライバルな劇伴などはとても良かったと思います。
特にBGMはジャングルを思わせるものもあったりで、意外と未来の日本の姿はこんな風に混沌としてるのかもしれない……と思わせるだけの世界観を奏でていました。
「金田~、鉄雄~、ふたり~、仲間~」とコーラスが響くエンディングテーマも面白いです。

それと、この「AKIRA」の魅力はかっこいいバイクですね。
オーダーメイド?それとも改造バイク?なんにせよ、若者たちが自分だけのマシンに乗って高速を疾走します。
未来的……と言うほどには洗練されてはいませんが、パンクな感じ(?)が出てるデザインですよね。

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しかし、やっぱりというか、なんというか、ストーリーの方はちょっと稚拙というか……。
この作品は実はサイキックもので、鉄雄が薬物投与でエスパーになってしまうんですよね。
そして、心の中で兄貴分の金田を疎ましく思っていた鉄雄はそのチカラを暴走させてしまい、金田は鉄雄の暴走を止めようとします。

あんまり大したことは描いてないんですよね……。
せめて、バイクがもっと物語に絡んでほしかったですね。純粋に移動手段としてしかバイク登場しないのが残念。
例えば攻撃してくる鉄雄からバイクで逃げるとか、そういう使われ方すらもされないんですよね。
あくまで主人公を飾るためのオマケのバイク。……にも関わらずデザインの素晴らしさからこの作品の顔みたくなってるんですが、フタを開ければバイクを降りてエスパーと根性で戦う話だったという……。

そして謎の存在<アキラ>についても、小さな身体に都市一個を消滅させるだけのチカラを持ってるという設定。
これはさすがにちょっとね。もし2010年代にこういう設定をやったら中二病と言われてしまいますよ(笑)
(鉄雄なんて、マント羽織って髪逆立たせて、どこぞのベジータ王子みたいですからね……)

苛烈な描写やグロ映像はブッとんでいたけど、ストーリーや設定の部分でちょっと冷めてしまいました。


そんなわけで、「AKIRA」ってこういう話だったんだー、ということは分かりましたが、やっぱり昔のアニメ/漫画だな、という印象。

ちなみに「ルーパー」との共通点は、子供がエスパー能力を暴走させるって所。
「AKIRA」見た後に「ルーパー」を観に行って、「ああ、なるほど……」となりました(笑)
「ルーパー」の監督は大友克洋や「AKIRA」が好きで、オマージュとしてああいうことをやったみたいですね。

【アニメ】宇宙戦艦ヤマト2199 第9話

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宇宙戦艦ヤマト2199
第9話「時計仕掛けの虜囚」

感想

ヤマト2199第9話はアナライザーにスポットを当てたロボット回でしたね。
機械に魂が宿るのかというテーマは、けっこうベタだと思うけどなかなか良かったですね。
「宇宙戦艦ヤマト」でこういうエピソードもやるんだ、というのが驚きでした。

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エンケラドゥスあたりで回収したガミラス軍のロボット兵・ガミロイド。
その解析をしていた真田副長や自律型AIアナライザーの視点から描かれます。


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そこへ「観測員9号の心」という本や、シーンの合間に挿入される名作SFタイトルを少し変えた言葉なんかが絡んできて、SF好きとしては面白かったです。
ヤマトってSFだったんだよね、と再認識(笑)


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ちなみに「流れよ我が涙、と人形は言った」は、フィリップ・K・ディックのSF小説「流れよ我が涙、と警官は言った」が元ネタ。

「オートマタは電気羊の夢を見るか?」というのもあったけど、これもディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」が元ネタで、これは主人公が自分の存在に疑問を持つ物語。SF映画「ブレードランナー」の原作小説でもあります。
このへんのことは、たまたま僕がディックを知ってたから分かりましたけど、まさしく「わかる人にしかわからない、それでいいアイコトバ」(by 中島美嘉&中島みゆき)になってましたね……。


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「オルタ」とアナライザーに名付けられたガミロイド。
この場合の「オルタナティブ」は、ガミロイドがガミラス軍にとって生身の兵士に代わる「代替の」戦力だという意味でいいのかな?
それはともかく、言葉を教わったり、将棋を打ったりして、交流するロボット2体。
もう、こういう描写がある時点で結末はなんとなく予想がつくんですが……。


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 「自分は何者なのか?」
オルタの問いに心を乱されるアナライザー。
そのせいで(?)艦載機の着艦シークエンスにトラブルが発生。
危うく山本<エース>玲が宇宙の星屑になるとこでした。ついでに篠原も。


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 そしてオルタは艦内のシステムに侵入して見出した謎の「女神」を求めて脱走。
4本足でワシャワシャ歩かれると暴走エヴァに見えてしまう僕のエヴァ脳が残念……。


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それを追う保安部!
保安部に初仕事きた~!


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オルタを容赦無く破壊しようとする保安部長・伊東と、機械に魂がある可能性を示唆する真田のバトルもアツかったです。


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百合亜「心があれば、機械も捕虜として扱うべきよ」
(百合亜たんカワイイな……)
伊東「心?まさかあなた、あれに心があると思ってませんか」
(むむ、正論か……?)
真田「私には、君に心があるのかさえわからない」
「君には私の中にあるような意識はなく、人間らしく振舞っているだけなのかもしれない」

カッケェーーッ!
真田さんカッコよすぎるー!
でも、一応人間の姿をしている伊東(笑)にそこまで言うことないんじゃー!?
保安部長だって初出動で張り切ってただけだろうしー!?


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 でも、真田の非礼を責めることも反論することもしなかった伊東保安部長は、自分が冷酷な男だということを半ば自認してるんですよね、たぶん。
普段はわざとチャラく振舞って周囲を欺こうとしている。
それを真田さんはとっくに見抜いていたのかもしれませんね……。


これ面白かったのは、実は、真田さんは機械に魂が宿る可能性を示唆したわけではなく、人間も機械も同じような思考構造を持っているなら両者に明確な違いはないんじゃないか、ということを言ったんですよね。
これがとても興味深い話で、僕がたまたま最近読んだ伊藤計劃の「ハーモニー」というSF小説では、人間の意識というのは様々な感情や損得が会議を開いて行動を決めようとしているその会議そのものだ、ということが書かれてました。
なので、何重にも思考を重ねるある程度高度なAIであれば、いくつかの条件から行動を決定する過程で脳内会議が行われるわけで、「機械にも意識は生まれる」ということになるわけで……。

さらに、最近見てた「攻殻機動隊」では、電脳に宿るゴーストだったり、並列AIのタチコマたちが個性を獲得していく話だったりを見てたので、今回の話と被って色々考えさせられましたね。
意識とは、魂とは、人間とは……?


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ただ、アナライザーのような実に人間味に溢れるロボットがこういう深遠なテーマを持ってくるとは……なんかウケますが(笑)


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しかし、結末……。改めて見ると物凄い絵の連続でしたね。
脚がもげる、血のようなオイル(?)が飛び散る、燃え盛る恒星をバックにしての感動的な結末。


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さらに「観測員9号の心」もきちんと描き切ってますよねー。
1話分にけっこう詰め込まれていたと思います。


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オルタの視た「女神」が何だったのか、そこが謎のままではありますが……。
もしかして、女神とは森雪のことではなく、もちろん新見女史のことでもなく(失礼;)、イスカンダルのスターシャ系列の誰かなのかも知れないですね。
ヤマトにはイスカンダルの技術が使われてるわけですし、この伏線(?)が今後どう展開していくのかは気になるところです。
(しかし女性陣カワイイな……)

今回主人公は空気でしたね……。
古代くん?誰ですか……?





【今週のED】

今回から新エンディング。
意外に早く、2ヶ月でエンディング変わりましたね。

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ガミラス軍の戦闘機が国連軍のよりかっこいい。
キット化されたら買っちゃう……///


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こ、この網タイツ少女は!?(*'-'*)
ヒルデたんもまだ充分に活躍してないのに早くも次の美少女投入してきますかー!?
なんだこの女性陣がすごく充実してる「宇宙戦艦」ー!?
しかも萌えアニメじゃないからこっちが油断してるところへーー!!(笑)


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つーか、まだ出て来てない人ばっかじゃないかー!
いいのか、こんなに顔出ししてー!?


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総統ドヤ顔ーー!!

2013年5月に見た映画とか

5月に見た映画とアニメDVD等の一覧。

・「録画にて」はTV放映を録画しての鑑賞。

・「地上波にて」はTV放映をリアルタイムでの鑑賞。

・「@~~(映画館名)」は劇場での鑑賞。

・「○巻」はアニメシリーズのDVDでの鑑賞。

・何も付記されてないものはDVDでの鑑賞。





5/3 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 3巻

5/4 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 4巻

5/4 図書館戦争 @チネ・ラヴィータ

5/5 カールじいさんの空飛ぶ家 録画にて

5/6 カプリコン・1

5/8 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 5巻

5/9 ギャラクシー・クエスト

5/11 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 6巻・7巻

5/12 ハイジ 録画にて

5/12 探偵はBARにいる 地上波にて

5/14 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 8巻

5/15 エネミー・オブ・アメリカ 地上波にて

5/16 キング・コング (2005)

5/18 探偵はBARにいる2 @109シネマズ富谷

5/18 レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード 録画にて

5/18 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 9巻

5/19 ミスター・ノーバディ 録画にて

5/20 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 10巻

5/22 コンタクト

5/24 JAPAN IN A DAY 録画にて

5/25 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 11巻

5/25 婚前特急 録画にて

5/29 グレムリン

5/30 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 12巻





5月に見た映画は15本。
そのうち2本が映画館での鑑賞で、前々から気になっていた「図書館戦争」と、TVで前作を見て急遽観に行った「探偵はBARにいる2」です。
両方、既にレビューに書いた通りです。

GWに旅行に行ったわけでもなく家でゴロゴロしてたはずなのに、15本というのは意外に少なかったですね。
GWとか3連休がある月はもっと稼げてるはずなんですが……。
(というか、月に20本のペースがおかしいのか…)


おうち映画では、相変わらずTSUTAYAのSFジャンルの棚をアイウエオ順にチェックしてまして、5月は「か行」の月でした。
「キング・コング」のリメイク版が面白かったですね。
あと、不思議系SFファンタジー「ミスター・ノーバディ」も印象に残っています。(いい映画かどうかはわからないけど…)
「カプリコン・1」や「コンタクト」はSFの棚に並んではいますが思いっきりサスペンスでした(笑)でもどちらも良い映画だと思います。


あと、3月頃から鑑賞してきた「攻殻機動隊」のTVシリーズですが、2ndシーズンも見終わりました。(5月は2ndGIG12巻までだけど、これを書いてる時点で最終13巻も鑑賞済み)
もう一本劇場版を見れば、あとは最新作「ARISE」を待つばかりです。

このシリーズについても、レビュー早めに書いて行きたいですが、その前に1月・2月の映画レビュー終わらしたい……。
なんだかエヴァの時のようにかなり時間がかかりそうな気がする……。


まあ、リクエストあればそちらを優先するので、気になる作品、好きな作品等あれば気軽にレビューをリクエストしてください。

【自作曲】The Sun Goes Down


The Sun Goes Down



こんにちは、ゆけちです。
今回は自作の音楽の紹介です。

The Sun Goes Down……。
かなり久しぶりに作った曲です。
9ヶ月?10ヶ月ぶりくらいブランクありましたが、作り始めると一気に終わってしまいました。
キーボードでテーマを作ってからYouTubeにアップするまで10日間くらいかかりましたが、作業したのは5日間だけでした。
こんなに短い期間で1曲作れたのは初めてかもしれませんね。

曲自体もかなり気に入っていて、ツイッターの方では完成前から「自画自賛」と連呼してましたが、本当に自画自賛です(笑)
ぜひ聴いていただいて、評価・コメントいただけると幸いです。

今回の作曲で、改めて曲作りが好きなんだなーと気付きましたので、また時間をおかずに発表できたらいいなーと思います。




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