感動器官

笑い、涙、鳥肌、私たちの感動を現出させる器官。

2011年01月

【映画】ビフォア・サンセット

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『ビフォア・サンセット』(2004年、アメリカ)

原題:Before Sunset  監督: リチャード・リンクレイター  製作総指揮: ジョン・スロス  製作: リチャード・リンクレイター、アン・ウォーカー=マクベイ  脚本: リチャード・リンクレイター、イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー  出演者: イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー  撮影: リー・ダニエル  編集: サンドラ・エイデアー  製作会社: キャッスル・ロック・エンターテインメント  配給:ワーナー・インディペンデント・ピクチャーズ、ワーナー・ブラザーズ  上映時間: 77分  前作:恋人までの距離

【あらすじ】
ジェシーとセリーヌのウィーンでの出会いから9年後。あの一夜のことを小説に書いたジェシーは、小説のプロモーションの一環でパリの書店を訪れる。そこでインタビューを受けていた時、ふと横を見るとセリーヌが立っていた。ほほ笑むセリーヌと、驚くジェシー。ジェシーの飛行機が出るまでの短い間、二人は夕暮れのパリを歩きながら思い出を語り合う。



【感想】
(2011年1月3日、TV録画にて鑑賞)

なんの前情報もなしに見ました。
作家らしい男(イーサン・ホーク)が書店で偶然、9年前に旅の途中で出会った女性(ジュリー・デルピー)と再会します。ほんのちょっとだけ9年前の映像とおぼしきうら若き乙女の映像がチラチラと映り、男の断片的な記憶の復活を演出します。
あとの展開は、現在は国連の機関で働いてるらしい女性との会話。
男が出国するまでの僅かな時間を、喫茶店に入ったり、パリの街を歩いたりしながら、思い出話をしたり、お互いの近況を話したり……。その会話を聞きながら、2人しか知らないことが明かされたり、話が核心的な方向に進むようで進まなかったり……。自然な会話と移動しながら少しづつ変わるパリの景色を楽しむ映画のようです。

実に面白く見させてもらいました。
民放を録画して見たので途中で当然CMが入るんですが、CMが終わっても2人はまだ同じところを歩いていて、CM前の会話の続きをしてるんです。あまりにも徹底した演出にはウケました(笑)


で、実はレビューを書こうと映画情報を確認したら、この「ビフォア・サンセット」は1995年の映画「恋人までの距離」(現在は原題を反映した“ビフォア・サンライズ”に改題)の続編だったのです。まったく続編とは思わずに見てました(恥;
それで、若いジュリー・デルピーの映像が流れたわけか~、最初から最後まで説明不足な会話はそのためか~、とがっくりしつつも納得。気づく要素はあったのにね。まさか続編とは思いませんでした。9年前にこの2人に何があったんだろうと、想像しながら楽しむ映画と思ってました。

思えば、去年も同じくTV放送で「羊たちの沈黙」の続編である「ハンニバル」を、続編とは知らずに見てました。
まあ、続編と知っていたら前作を借りてくるかどうか……どっちにしろ続編から見るかもしれませんが(笑)
最低限の情報は仕入れるべきなのかな~。でもめんどくさいな~。

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でも、この「ビフォア・サンセット」が素晴らしいところって、僕のような前作を見てない人がいきなり見ても、男女が会話してるだけなのに、それなりに楽しめるということなんですね。
っていうか、映画とか関係なく男女の会話はもともと楽しめるのかもしれません。

その後2人がどうなったのか、決定的なことは描いてないし、飛行機に間に合ったのかすら分からない終わり方でしたけど、とても粋なラストでしたし、あーゆーことって世界のどこかで常に起こり続けているんでしょうね♪

アイランド

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『アイランド』(2005年、アメリカ)

原題:The Island  監督: マイケル・ベイ  製作: マイケル・ベイ、イアン・ブライス、ウォルター・F・パークス  脚本: カスピアン・トレッドウェル=オーウェン、アレックス・カーツマン、ロベルト・オーチー  出演者: ユアン・マクレガー、スカーレット・ヨハンソン  音楽: スティーヴ・ジャブロンスキー  撮影監督: マウロ・フィオーレ  編集: ポール・ルベル、クリスチャン・ワグナー  配給: ワーナー・ブラザーズ  上映時間: 136分

【あらすじ】
リンカーン・6・エコーが生活しているのは、汚染された生存者を治療する医療施設。 適切な治療を受け抽選に選ばれた者だけが、汚染のない最後の楽園「アイランド」に行く事を許された。 彼は医療施設内での生活に退屈し、そして疑問を抱いていた。
ある日、悪夢によって目が覚めたリンカーンは部屋を抜けだし施設を徘徊するが、そこで恐るべき真実を目撃してしまう。「アイランド」は最初から存在せず、自分や他の生存者たちは、移植臓器や代理母を提供するビジネスに使われるただの製品、クローン技術によって作られた人造の存在でしかなかったのだ。
リンカーンは生きる尊厳と自由を求め、アイランド行きの抽選に当たってしまった友人のジョーダンとともに、彼らを抹殺しようとする経営者達からの逃避行を図る…。



【感想】
(2011年1月3日、TV録画にて鑑賞)

くあぁ~っ!おもしれ~~!!
って感じの映画です♪SFエンタメ作品。

主人公は実はクローンで、ある日自分がクローンであることに気づく、と同時に自分に待っている残酷な運命も知るわけです。
あとはもうひたすらの逃避行。武器も持たず、そもそも攻撃性を抑制されてるあまりにも無防備な男女が、なんとかギリギリで助かって逃げまくる!電車が空を飛んでる近未来で!なんかかっこいいエアバイクに乗って!
結局、設定やドラマどうのよりもアクションの激しさに助けられてる感じはしますが、別にそれが嫌味じゃなく楽しめるんですね。

ストーリーが二転三転するっていうのも、実は容易に想像できる範囲でしたし、クローン物ならば当然そうなるでしょう、という展開にすぎないんです。
それをアクションがうまく気をそらしているというか、真面目にじっくり鑑賞すれば脚本や設定にも多少の無理があるようなんですが、アクションのおかげでそれが気にならない。
マイケル・ベイらしいと言えば、たしかに「らしい」作品なのかもしれません。


この映画が描く近未来は、クローン技術が人間の倫理観を侵し始めたディストピアです。
しかし、クローン人間ってどうなんだろう?人の命の重さってなんだろう?などということを考えなくても楽しめる映画です。むしろ、考えてしまったら楽しめない作品かも。
「この映画のような世界が現実に来るかもしれない」なんて危惧はまったく必要ありません。

なぜなら、主人公の行動原則はとても単純明解だからです。
最初は「生き延びるため("死"から逃れるため)」、そして後半は「仲間の命を救うため」。
これは現代に生きる僕らでも充分に共感できる、シンプルな望みです。
そして"仲間を救うため"に敵に立ち向かっていく主人公、彼は相変わらず弱いです。でもだからこそ、そこに気持ちが入り込めるんですよね。


主演がユアン・マクレガーというのも僕にとっては良かったのかもしれません。
「スター・ウォーズ」のオビ・ワン=ケノービと言われてもいまいちピンとこない俳優さんです。だってオビ・ワン、ヒゲ生えてんじゃん(笑)
役者が見慣れない顔だと、世界に入り込めますからね。
加えて毒っ気のない端正なお顔は"無知なクローン人間"という役にぴったりでした。

スカーレット・ヨハンソンも同じ理由で良かったです。
「愛」を知らない設定なのにあの美しさはヤバイです(*´ω`*)


ラストは結構ざっくり描いた感じで、「で、そのあとどうなる?」を見たくなってしまう映画です。
ですが、そこは見た人がそれぞれ考えるところで……。見てる間は何も考えずに楽しめて、見終わった後はいろいろ考えちゃうんですね。
多少粗削りですが、そこが見所と言っても過言ではない勢いのある映画でした。

【音楽】Minimalist / London Chamber Orchestra



「Minimalist」


最近聴いてる(というか聞き流している)CDです。
ネットで衝動的に買ってしまい、よく分からないまま聴いてます。
タイトルのとおり“ミニマル”な感じなのですが……。


調べてみたら、ミニマル・ミュージックの代表的音楽家である“スティーヴ・ライヒ”“フィリップ・グラス”“ジョン・アダムス”らの楽曲を、London Chamber Orchestra(ロンドン室内管弦楽)がChristopher Warren-Greenの指揮の下で演奏したものを収録してるようです。
すべての人名・団体名が初めて聞く名前でした(笑)僕が今まで手を出さなかったジャンルですからね~。ちょっとした冒険です。

スティーヴ・ライヒの#6“Eight Lines”は18分にも及ぶ大作ですが、僕の持ってた“ミニマル”のイメージと一番合ってたのはこれですかね~。


僕なんかがどうこう言えるジャンルじゃないです。
ただ、最近はいつもこれ聴きながらヤフーモバゲーしてます(笑)



Minimalist
London Chamber Orchestra
Christopher Warren-Green(director)
John Adams,Philip Glass,Steve Reich,Dave Heath(composer)
EMI Records Ltd/Virgin Classics,2006,US

【映画】バイオハザードIV アフターライフ

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『バイオハザードIV アフターライフ』(2010年、アメリカ)

原題:Resident Evil: Afterlife  監督: ポール・W・S・アンダーソン  製作総指揮: ヴィクター・ハディダ、マーティン・モスコウィック  製作: ポール・W・S・アンダーソン、ジェレミー・ボルト、ドン・カーモディ、ベルント・アイヒンガー、サミュエル・ハディダ、ロバート・クルツァー  脚本: ポール・W・S・アンダーソン  出演:ミラ・ジョヴォヴィッチ、アリ・ラーター、ウェントワース・ミラー  音楽: トムアンドアンディ  撮影: グレン・マクファーソン  編集: ニーヴン・ハウィー  製作会社: コンスタンティン・フィルム、Impact Pictures  配給:スクリーン・ジェムズ、ソニー・ピクチャーズ・エンタテインメント  上映時間: 97分  製作国:イギリス/ドイツ/アメリカ  前作: バイオハザードIII

【あらすじ】
ラクーンシティの壊滅から13年後、T-ウィルスは世界中に蔓延し、日本・東京も荒廃して久しかった。しかし、アンブレラ社は渋谷の地下に巨大な要塞を築き、ウェスカー議長の指示の下で実験を繰り返していた。
その地下要塞をある日、T-ウィルスを取り込み超人的な能力を手に入れたアリスが襲撃する。彼女が引き連れていたのは彼女自身のクローンたちであった。



【感想】
(2011年1月1日、DVDにて鑑賞)

TV録画で復習した1~3作目までのストーリーを忘れないうちにと思い、半年以上ぶりにGEOで借りてきました。
まあ、ある程度予想はしていましたが、今までで一番つまらない出来ではないでしょうか?


「I」「II」からは13年、「III」からは5年の月日が流れました。
今回のストーリーは結局なんだったのかと考えれば、思いつく言葉は“回収”と“布石”。

まず、“回収”。
2作目のラスト~3作目でサイキック能力を発揮したエスパー・アリス。収集がつかなくなりそうだったので、今作ではエスパーから普通の女の子に戻ります。と言っても、もと特殊部隊隊員という肩書きは生きてるので、相変わらず強いですが。
そして3作目で目的地として示されていたアラスカにあるという安息の地“アルカディア”。アリスはこの地にも訪れ、そんな楽園は無いということを確認します。ついでにこのとき、「III」で別れたクレアを回収(笑)クレアは何者かに酷い目に合わされ、なんと5年もサバイバルしていたみたいですが、そんな酷いことをする“何者か”なんて、あの会社しかありえません……。

そして、“布石”。
と言っても、こちらはそんなに重要なことではありません。単に「次回に続きます」的な意味合いでした。
しかし、今までのラストシーンと違って、すぐ目の前まで敵が迫っている状態でのTo Be Continued...でしたので、非常にモヤモヤした内容の映画です。次回作「V」では5分後の世界が描かれるわけですか!?
partIとかpartIIとかなら、ああいう繋げ方も分かるんですが……。しかもミラジョヴォはしばらく育児休暇とるとかって、あれだけ差し迫った状況で主役交代ですか?(・.・;)


映像の面ではハイスピードカメラを使いたいという気持ちが痛いほど伝わってきました。
冒頭の雨の渋谷で中島美嘉から滴る水、シャワー室での水滴のひと粒ひと粒、投げられたサングラスに映る主人公たちの顔……。
ハイスピードカメラで撮られた鮮明なスローモーション映像がこれでもかと出てきます。
そして3D公開を意識したであろう、観客に向けて飛び出すかのように画面を動くアイテムの数々……。
あまりにも同じような演出が続くので、すぐに飽きます。

スローモーションが効果的だったのは、冒頭の中島美嘉のシーンだけでしょう。
他のスローはスピード感を損なってるだけの“スーパースローの安売り”でした。


とにかく刺激不足な内容でした。
登場するクローンの人数が「III」のラストから考えると絶対に少なすぎます。“数vs数”みたいな攻防が見たかった。ミラジョヴォに忍者スーツを着させているあたり、監督の遊び心が見受けられますが、遊びならとことんやってほしかった。数百体のクローン・アリスとアンブレラ社の全面対決……(*´∀`)ミターイ
せっかく刑務所という閉鎖空間が舞台なのだから、研究施設が舞台の「I」のような展開もじっくり描けたはず。でもすでにゾンビは一般人にしか見えず(「III」あたりからそうです)、どんな新種のモンスターが出てきても「ふーん」という驚きしかないんですね。

この映画のウリは何なんでしょうか?この映画の何を楽しめばいいんでしょうか?
こんな映画でも続編がある。それが一番刺激的なことでした。

【映画】リトルマン・テイト

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『リトルマン・テイト』(1991年、アメリカ)

原題:LITTLE MAN TATE  監督:ジョディ・フォスター  製作総指揮:ランディ・ストーン  製作:スコット・ルディン、ペギー・ラジスキー  脚本:スコット・フランク  出演者:ジョディ・フォスター、ダイアン・ウィースト  音楽:マーク・アイシャム  撮影:マイク・サウザン  編集:リンジー・クリングマン  配給:オライオン映画  上映時間:99分

【解説】
7才にして環境問題などで悩み、モーツァルトを完璧に弾きこなす超天才児の物語を、酒場でウェイトレスをしながら一人手で息子を育てる母親と、天才児たちの研究に燃える孤独な女性の姿を絡めて描いたヒューマン・ドラマ。



【感想】
(2011年1月1日、TV録画にて鑑賞)

新年最初の映画鑑賞がこれでした。と言っても録画したのは去年の話で、映画自体は1991年(20年前!)のものですが。
天才少年がシングルマザーの母親と仲良く暮らしているのですが、彼は自分の才能を伸ばすために天才児の研究をしている特別な学校へ入りたい。母親は子どもが天才じゃなくてもいい、今のままで構わないから一緒にいたい。しかし、2人は夏の間だけ別々に過ごすことになります。

なんか登場人物の名前も覚えていない映画ですね。「テイト」というのはファミリーネームだったと思います。


一人の特別な星の下に生まれた少年と、それを取り巻く2人の大人の女性を中心に話が進みます。
一人は子離れできない母親(ジョディ・フォスター)。教養がなく貧しいですが、それでも息子がいれば構わないと思っている。
もう一人は、天才児たちを研究してきた特別な学校の校長(?)先生。彼女は少年と夏の間一緒に生活することで、自分には母親としての側面がないことに気づきます。

そして少年は友達が欲しい。という……そんな感じの映画になります。


しかし、なんかつまらない映画でした。
特に重大な危機も訪れず、それまでの関係を覆すような変化もなく、ラストは団円になってしまいます。
人物たちに心境の変化はそれぞれあるみたいなんですが、それがどうしたの?っていうレベルなんですね。
泣かせなきゃいけないジャンルの映画なんですが、本当に泣かせるつもりあるのだろうか?と、言い方キツイですが本当に泣けません。僕はもともと映画で泣くタイプではないんですが、気持ちがまったく入り込めませんでした。
こんなで終わっていいの?と感じてしまうんですよね~。

まとまり過ぎててこじんまりしているというか……、模範的すぎて面白みに欠けるというか……。
とんがってる場所が一つもない。教育教材ですか、これ?


痛いシーンではこれでもかというほどに痛く、哀しいシーンではこれでもかというほどに哀しく描いて初めてラストの団円が“ハッピーエンド”になるのだと思います。
この映画は、“痛さ”や“哀しみ”が薄味でした。
“絶妙な味”というものでもなく、ただただ薄かった……。

安心して見てられる映画ではありますがね(;´∀`)

平成22年に観た映画――ザ☆勝手に表彰しま賞2010

もう1月も下旬ですが、ようやく2010年分の映画レビューを書き終わりましたので、いまさらながら2010年の鑑賞映画を振り返ってみたいと思います。



■2010年に映画館で鑑賞した映画
1月ミッシェル・ガン・エレファント“THEE MOVIE”―LAST HEAVEN 031011―
2月インビクタス/負けざる者たち
インフォーマント!
カティンの森
3月NINE
4月第9地区
5月誰がため
オーケストラ!
6月鉄男 THE BULLET MAN
告白
7月月に囚われた男
ザ・コーヴ
エアベンダー
8月ぼくのエリ 200歳の少女
エグザム
インセプション
9月ペルシャ猫を誰も知らない
10月ゾンビランド
闇の列車、光の旅
ミックマック
11月パンドラム
十三人の刺客
12月SPACE BATTLESHIP ヤマト
[リミット]
トロン:レガシー
リトル・ランボーズ



なんか、脈絡の無い一覧(笑)
下半期は去年(2009年)よりも観た気にはなっていたのですが、終わってみると2009年と同じ26作品でした。

ただし、中身を見てみるとかなり様相が違います。
2009年は邦画と洋画、半々くらいだったんですが、2010年は邦画は5作品しか見ませんでした。
これはいったい何を意味しているのでしょうか?僕は洋画のほうが好きということなんでしょうか?

観るときに邦画洋画の区別はまったくせずに選んでいるので、ここまでの偏りが出たのにはちょっと驚きました。

2010年の邦画界は『ゴールデンスランバー』や『人間失格』の映画化や、『アウトレイジ』や『悪人』といった海外で好評価だった作品の公開もあったのに……。なぜか観る気が湧かなかったんですね。ジブリもガンダムもあったのに、ねえ……。
TVドラマの映画化とかはもとより興味なしなんですけど、もうちょっと邦画を意識して見てやらにゃならんな~と思います。今年はまだ観る予定はありませんが(笑)







ザ☆勝手に表彰しま賞!2010


というわけで、Yuckeが2010年に観た映画からアカデミー風に賞を贈りたいと思います。
対象は上記の26作品です。本来なら2010年公開ということで、お正月に観た『マチェーテ』とかもいれるべきなんでしょうが、公開から2ヶ月遅れて上映とか普通にあって、これからも2010年公開の映画を観る可能性があるので、あくまで自分中心に「Yuckeが2010年に観た映画の中で」ということにしました。なんにせよ、かなりショボい内容の映画賞であることは間違いありません(;´∀`)マチェーテは来年ノミネートされるのでご期待ください(笑)



■爽快で賞(作品賞)
第9地区
告白

この2つの作品は、どちらもエンディングの絵なりセリフなりが素晴らしすぎて観終わった直後にいい気分にひたれる映画でした。いい映画を観たぞ!と(笑)「告白」で扱っているのは現代社会の難しい問題なのですが、それを一笑に付すかのようなセリフが素敵でした。実は、「告白」については原作を読んでも未だに掴みかねている作品でもあります。



■美人に弱いで賞(優秀主演・助演女優賞)
NINE(マリオン・コティヤール、ペネロペ・クルス)
オーケストラ!(メラニー・ロラン)
トロン:レガシー(オリヴィア・ワイルド)

僕が女優さんたちに魅了された作品です(笑)美女が出演していると、それだけで映画の楽しさは倍になります。「トロン~」なんてオリヴィア・ワイルドを鑑賞するための映画ですからね。



■ツライで賞(監督賞)
カティンの森(アンジェイ・ワイダ)

大戦中の捕虜虐殺事件と戦後のポーランドを描いた「カティンの森」は、“感動”なんて陳腐な言葉では言い尽くせない作品でした。戦争映画ではありません。戦時・戦後映画です。



■やっちまったなあ!賞(逆・観客賞)
ザ・コーヴ
エアベンダー
SPACE BATTLESHIP ヤマト

観なけりゃいいのに観てしまった映画たちです(笑)しかも「エアベンダー」は3D映画を観たことがないという友達を誘って行ったので、余計に「やっちまったなあ!」でした。未だに後悔してます。続編は観に行かないぞ!



■スマートSF賞
月に囚われた男
パンドラム

どちらも低予算ながら心に残ったSF映画です。SF好きじゃない人にも薦められる作品ですね。



■おうちでDVD向きで賞(脚本賞)
エグザム
[リミット]

2つともワンシチュエーション・サスペンスの良作でした。「エグザム」は“最終試験”に集められた8人による駆け引きのドラマ。[リミット]は棺に閉じ込められた男一人しか登場しない、究極のワンシチュエーション・サスペンス。おうちでどうぞ(笑)







以上、各賞の発表でした。
案の定、時間の無駄でしたね♪(笑)

こうやって振り返ってみると、2010年で一番面白かったのはやっぱり「第9地区」ですかね。
アイディア、テンポの良さ、結末の心地良さ。それらがうまくまとまってました。
SF映画というジャンルに囚われずに、もっと多くの人に見て欲しい映画ですね。

そして、邦画ではどうしても忘れられない「告白」。実はテーマ性とか抜きで好きなのかもしれません。
TVドラマの延長のような邦画が多い中、特異な色彩で描かれた、別次元の作品でした。


さて、2011年はどんな映画を観に行くんだろう?
楽しい映画とたくさん出会えるといいな~。
この1年当ブログにお越しいただき、映画記事を読んでくれた人、コメントやTBをしてくれた人、ありがとうございました!


最優秀主演男優賞は、映画泥棒(仮名)さんでいいかな♪

【ゲーム】三國志戦記2


『三國志戦記2』

機種:PS2
ジャンル:タクティカルシミュレーションゲーム
開発・販売:コーエー
発売年:2003年

コーエーの三国志ゲームの一つ。戦闘は、グリッドで区切られたマス目の上を、ユニットである武将を動かして行うシミュレーションRPG。

【登場武将】
200名以上。すべて顔グラフィックが少しづつ違います。張角、董卓、孟獲などは登場しません。

【シナリオ】
劉備、曹操、孫家、呂布の4勢力があり、それぞれ本編やら外伝やら分岐やら……なんだかんだでかなりのエンディング数です。15個かな?開始時に初級、中級、上級から難易度を選べます。

【モード】
ゲームモードはシンプルに2つ。各シナリオを進める本編と、プレーヤー同士で競える「対戦」のみ。この対戦モード、使うユニットはランダムで決定され、本編のレベルやアイテムは引き継がれないので微妙。他に武将事典とムービー再生を実装。

【特徴】
パズル的な要素が強いシミュレーションRPGゲーム。
行動順はターンの始めに戦意の高い順で決まります。
“戦法”を個別に発動するだけでなく、その戦法に複数の戦法を絡めて“連鎖”を狙っていきます。軍師による“連環”と“連撃指令”を効果的に使えば、最大16連鎖まで繋げられます。

【攻略本】
攻略本は使いませんでしたが、攻略サイトを頻繁に利用しました。仙人の居場所が毎回わからんのですよ……(汗)

【まとめ】
けっこう時間がかかるゲームです。

戦法の連鎖がこのゲームの特徴。戦法のほとんどが自部隊か敵部隊の位置や向きを変えてしまうので、連鎖させるにはよく考えて各部隊を移動させないといけません。(戦法の発動には敵の向きも関係したりします)
「あれが発動すっと、これがこーなって……」と考え出すときりがない。敵部隊を倒すだけなら2~5連鎖で充分なんだけど、撃破時の経験値が連鎖に参加した部隊すべてに入る仕様なので、「なるべく全部隊(9~10部隊)を絡ませた連鎖にしたい」と欲を出してしまいます。結局、連鎖の準備に時間がかかる、連鎖そのものにも時間がかかる、しかもちょっとしたミスで思い通りにいかなかったり……。そこがこのゲームの楽しさだったりしますが……。

武将の数が豊富なので、滅多に仲間にできない武将を探したり、弱そうな感じの武将を鍛えたり、いろいろやりこんでしまいます。特に2軍3軍の編成に燃えちゃいますね。

ただ全体的には地味なゲームなので、シナリオを1、2本クリアすると、ちょっと飽きてきます。
頑張ってプレイしましたが、未プレイのシナリオ(分岐含む)を5、6本ほど残して一旦中断しました……。



■Yucke的評価
・シナリオ……B
・システム回り……B
・戦闘のテンポ良さ……C
・拡大戦闘の演出……B
・育成燃え度……B
総合……B

【れすとらん日記】フロア拡張!次なる目標は!?

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縦1列、横1列、拡大。



『セルフィれすとらん』

フロア拡張したので、ドアを2つから1つに減らし、テーブルの配置をコの字型に戻しました。
二の字型の時と席数は変わってません。

コの字型だと隅っこにどうしてもデッドスペースが生まれますね。
今回は飾りを置く場所と割り切りました。そもそもイン率が低いので席数を増やしすぎても意味が無い。

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飾りは焚き火を囲むオウルベアたちです。
オウルベアの飾りは『ビルバレッジ2』を遊んでいたので、キャンペーンで知らない間に貰ってました。
焚き火は『セルフィれすとらん』の仙台限定アイテムですね。意外とハマってる(笑)
オウルベアは明らかにコック仕様とウエイトレス仕様ですけど、ウエイトレスがジョッキで乾杯してますね(爆)


さて、次なる目標ですが、「アンティークなお店」を目指したいと思います。課金なしで!
席の配置もコの字型とかにこだわらずに「ありそうな感」を追求していきたいと思います。
アンティークっぽいインテリアは値段が高めに設定されてる傾向があるので、今度は何ヶ月かかるかしら?
れすとらん友達も増やしつつ頑張りたいと思います。

【映画】相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿

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『相棒シリーズ 鑑識・米沢守の事件簿』(2009年、日本


監督: 長谷部安春  製作: 松本基弘、上田めぐみ、香月純一、西平敦郎  脚本: 飯田武(櫻井武晴)  出演者: 六角精児、萩原聖人  音楽: 池頼広  主題歌: エレファントカシマシ「絆」  撮影: 上林秀樹  編集: 只野信也  配給: 東映  上映時間: 105分

【あらすじ】
3万人のランナーと15万人の観客を狙った、東京ビッグシティマラソン爆弾テロ事件。特命係の杉下右京と亀山薫が犯人追跡に奔走する中、鑑識課員の米沢守は、マラソン参加者の映像の中に、別れた妻・知子の姿を見つけてしまう。
会わなければ後悔する、そう直感した米沢は、自宅アパートの前まで来るが、結局呼び鈴を押せないまま帰ってしまう。
それから2日後、知子の部屋から女性の変死体が発見され、米沢に出動要請がかかる。だが米沢は、知子の体にあるはずの二つ並んだほくろがないことに気づく。死んだ「真鍋知子」は元妻・知子ではなく、瓜二つの別人だった。
事件は自殺と断定されるが、腑に落ちない米沢は、知子の元夫で所轄署の刑事・相原と、事件の真相を探っていく。



【感想】
(2010年12月31日、TV録画にて鑑賞)

いきなりありえない話ですよね。
だって苗字と名前がまったく同一で顔まで瓜二つって……。
そういうのホラーではドッペルゲンガーと言うんです。SFではクローン人間と言うんです。
このサスペンスでは、そこの謎はまったく解明されないまま進みます(笑)
まあすぐに忘れるくらいの不思議な出来事的扱いです……。
しかし、元夫がほくろの有る無しで判別しなけりゃならんほどの“瓜二つ”って相当似てるぞ……?

まあでも、ツッコミたいところは他にもいろいろありますね~。
いちいち書くのも面倒くさいのでやめます……。


ちなみにYuckeは相棒シリーズはまったくの未見と言ってもいいです。母が見てるので主人公(右京さんや亀山くん)たちについては少々分かりますが。
六角精児演じる米沢守についてはこの映画の話題が出るまでまったく知りませんでした。それよりも同じ鑑識課の女性鑑識課員が奥田恵梨華で、「あ、こんなところに出てる」みたいな。
だから、やっぱりドラマから楽しんでる人と違って米沢守という人物をどう楽しむか、分からないんですね。
絶対面白そうな人なのに、けっこう真面目だったりするし。いまいちつかめない男ですね。
一方、米沢と相棒を組んだ萩原聖人演じる刑事・相原は、真面目な顔でとぼけたことを言ってるのが面白かったですね。

謎解きも、まず、「自殺ではなく他殺である確証」を探すところから始まって、それにけっこう時間を費やしていたようでした。
何度も何度も同じビルに乗り込んでいくんですが、途中からはそういうのも笑いに変わってくるんですね。
あれ?これってコメディなのか?「なんだかなァ」ってニヤニヤしながら見る映画なのか?って悩みながら見ました。ストーリーも掴みどころがないのかもしれません。

犯人の正体は確かに意外でしたけど、どうなんだろ?あんな方法で暴いていいの?コナンや金田一少年でもたまにしかやらない方法で、それも含めて意外でした。ちなみにTVの2時間サスペンスでこの方法で解決したものは見たことがないです。


『踊る大捜査線』のスピンオフ作品『容疑者室井慎次』を激しく重ねたくなる映画です。
もちろん内容はまったく違うんですが、ラストの「他力本願」的な、「相手のミス待ち」的な、そんな事件解決のプロセスが似ているんですね。
スピンオフ作品そのものにある「作っちゃいました♪」感と、最後は収集がつかなくなって「やっちゃいました♪」感を感じる映画です、2つとも。軽めのサスペンス・ドラマです。







さて、この記事を持ちまして、Yuckeが2010年に鑑賞した映画のレビューはすべて書き終わりました。
劇場鑑賞も、TV放送も、DVDレンタルも、これですべて終わりです。
というわけで、今週末には映画三昧の2010年を締めくくる記事を書きます。
そして2011年の映画レビューに入っていこうと思います。と言っても、ほとんどはTV放送される過去の映画ですが……。

とにかく現在18作品も書かずに溜まってるので、頑張って追いつくようにしなければ!

【映画】リトル・ランボーズ

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リトル・ランボーズ
(2007年、イギリス/フランス)

【監督】
ガース・ジェニングス
【出演】
ビル・ミルナー
ウィル・ポールター
ジュール・シトリュク
エド・ウェストウィック

あらすじ

80年代のイギリス。11歳の気弱な少年ウィルは、プリマス同胞教会の厳しい戒律の下で育てられ、テレビや映画などの娯楽を禁じられていた。そんな彼の楽しみは、空想の物語を落書きすることだった。ある日ウィルは、学校で一番の悪ガキと名高いカーターと出会う。カーターの家に遊びに行ったウィルは、そこで偶然に映画「ランボー」を観てしまう。生まれて初めての映画、敵をやっつけるヒーロー……。たちまちランボーの虜になったウィルは、自らを“ランボーの息子”と名乗り始める。

感想(2010年12月29日、仙台フォーラムにて鑑賞)

ランボー知らない僕でもそれなりに楽しかったかな。

コメディ作品って結局最後は感動させてくれるからいいですよね。感動あるいは大爆笑?
恋愛コメディ、友情コメディ、家族愛コメディ、スポーツのコメディ、ペットのコメディ……。コメディにもいろいろありますが(というか、すべての映画ジャンルにコメディ化する可能性がある?)、そのほとんどは、終盤で「谷」があってその後「山」がくる。ああ、これはコメディに限ったことじゃないですね。

この『リトル・ランボーズ』は“友情コメディ”と言えましょう。
そしてその友情を育む少年たちには、細っこい体のおとなしい男の子ウィルと、教師から“悪魔”と呼ばれるほどの問題児カーター。これはもう絶対アタリと言えましょう。
この2人の友情話が物語の軸で、悪く言えば“所詮、友情話”なんだけど、なんか悪い気はしなかったですよ。
谷も山もありきたりなものでしたけど、何故か素直に鑑賞できました(笑)


2010年は『ミックマック』も劇場で見ましたが、“可愛らしさ”で言ったら『リトル・ランボーズ』のほうが断然よかったです。
そして80年代の音楽やファッションもよかった。それを観客に知らしめる役を担っていたのはフランスからの交換留学生ディディエ。年上のお兄さんたちが絡んできたおかげで、映画全体がとてもポップな仕上がりになってますね。ディディエ親衛隊が歩いて来るシーンもかっこいい。構図がいいもの。

役者さんは子供から大人まで無名の俳優を起用。
誰か有名な人いないかなと探したら、エド・ウェストウィックが結構重要な役割で出てます。海外ドラマ「ゴシップガール」の“チャックさん”ですね。って僕は「ゴシップガール」見たことないですけどね。そうらしいです。

2人の主演子役、ビル・ミルナー(ウィル役)とウィル・ポールター(カーター役)はそれぞれオーディションで「ウィル(カーター)は君しかいない!」と即決だったようです。もうそれも納得のハマりっぷりでした。
とくにカーターの悪ガキ面が最高♪
ウィル・ポールターくんはもうすぐ公開の『ナルニア 第3章』でユースチス役に抜擢されたので、そっちでも悪童っぷりを披露してくれると思います(笑)

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ついでに監督のガース・ジェニングスも新人です。
プロットはベタな作りでしたけど、絵とか構図とかはとてもポップでよかったと思います。


小品ですが、とても粋な作品でした。
ランボー知ってる世代は余計に楽しめるでしょうね~♪
うらやましい……(ランボーシリーズは本当に見たことがありません、汗;)







音楽が印象的だったので、使用楽曲を表記。

THE CURE/CLOSE TO ME
SIOUXSIE & THE BANSHEES/PEEK-A-BOO
NU SHOOZ/I CAN'T WAIT
DURAN DURAN/WILD BOYS
JONATHAN RKHMAN & THE MORDERN LOVERS/EGYPTIAN REGGAE
GARY NUMAN/CARS
FUN BOY THREE/OUR LIPS ARE SEALED
BLONDIE/RAPTURE
THE REAL ROXANNE/BANG ZOOM(LET'S GO-GO)
THE HUMAN LEAGUE/LOVE ACTION(I BELIEVE IN LOVE)

オリジナルスコアはJoby Talbot

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