感動器官

笑い、涙、鳥肌、私たちの感動を現出させる器官。

2009年04月

「民のために、この戦いをやめてください」

名セリフ#070

「民のために、この戦いをやめてください。」

―――小喬
(映画「レッドクリフ PartⅡ ~未来への最終決戦~」より。)


___________


曹操が自分を欲していると知り、自ら曹操の陣営へ向かう小喬。
女の戦い、女にしかできない戦いが、始まる・・・!


「私は逃げない。必ず、戻ってくる」

名セリフ#069

「私は逃げない。
 必ず、戻ってくる。」


―――尚香
(映画「レッドクリフ PartⅡ ~未来への最終決戦~」より。)


___________


敵陣に潜入した孫尚香は曹操軍の兵士と親しくなる。
一時、赤壁へ戻った尚香は呉軍とともに再び曹操陣営へ。
そこでの再会には残酷な結果が待っていた。


「こんな傷、戦場に出れば治ります」

名セリフ#068

「こんな傷、戦場に出れば治ります。」

―――趙雲
(映画「レッドクリフ PartⅡ ~未来への最終決戦~」より。)


___________


名言ですね。
傷は戦場で癒す。
この人の場合、冗談に聞こえないw


「民を守らずして、この戦の意義はあるのか」

名セリフ#067

「民を守らずして、この戦の意義はあるのか。」

―――劉備
(映画「レッドクリフ PartⅡ ~未来への最終決戦~」より。)


___________


曹操の策略により、赤壁に疫病が蔓延する。
疫病は呉の兵士だけでなく、劉備軍にも拡がりはじめ、劉備はやむなく赤壁からの撤退を決める。
自分を慕う民たちとともに曹操の魔手から逃れてきた劉備にとって、民こそが宝であり、失うことの許されないものなのだ。


壮大な愛すべきホラ話

どうも、にわか映画ファンのYuckeです。
前回のレッドクリフPartⅡと見た時期が前後しますが、今回は「フィッシュストーリー」についてダラダラ語りたいと思います。



フィッシュストーリー=ホラ話

この映画は、本当に事前情報ほとんど無い中で見に行って、すごく楽しめた「当たり」の映画です。
例の如くw有休をなかば強制的にとらされ、公開直前だった「レッドクリフPartⅡ」の代わりに見てきた映画です。

朝起きて、Webでその日メンズデーの映画館を探して、その映画館でやっている中から、伊坂幸太郎原作だという理由だけで選びました。
しかも、私は特に伊坂作品が好きなわけでもなく、というより伊坂作品は本を読んだことも映画を観たこともなく、むしろ、4月25日から宮城で先行上映されている「重力ピエロ」の前哨戦みたいな感じで考えていました。
「重力ピエロの前に伊坂作品に慣れておくか」という意味不明な理由ですw

なので、当然、3月に公開されたときも完全無視でしたし、内容もWebで分かるあらすじ以上のものは知りませんでした。
しかし、結果としてはかなり楽しめた映画だったので、余計に嬉しいのです。



では、あらすじをちょっと紹介~。
2012年、彗星の地球への衝突が5時間後に迫り世界が終わろうとする中、ターンテーブルから日本のパンクバンド「逆鱗」が1975年にセックス・ピストルズのデビューに先駆けて放った最後のレコード「FISH STORY」が流れる。1982年、その曲を聴いた気弱な大学生は、いつか世界を救うと予言され、2009年、正義の味方になりたかったコックと共にシージャックに巻き込まれた女子高生の未来は・・・。
※某Webサイトより抜粋

詳しく説明すると面白くないのでこんな感じでw

ある売れないパンクバンドが30年以上前に発表した曲が、めぐりめぐって世界を救う!かも知れない、という話。

冒頭、人っ気のない繁華街を電動車イスで移動する中年男の頭上には、赤い炎を纏った巨大な彗星があります。
その彗星は一見すると静止しているようにも見えるが、それが間違いなく5時間後には地球のどこかに直撃して、津波で日本は沈み、仮に生き残ったとしても、氷河期が到来し地球は人の住める星ではなくなる・・・。
もうそこからしてホラ話なんですがwとにかく絶望的な状況なのです。

しかし、自暴自棄な中年男はそんな中で営業を続けるレコード店を見つけます。
中に入ると、そこには店長と客と見られる二人の若者がおり、音楽について話しあっていました。
「きみたち、彗星が来るの知ってるよね?」中年男は若者たちに彗星の脅威から逃れる術はないことを語ります。
当然、若者たちもそんなことは知っていましたが、「ぼくたちは、最後まで好きな音楽を聴いていたいんです」
しかし、中年男はなおも若者たちを怖がらせようとします。
そのとき、若い店長が一枚のレコードを流します。
それは30年以上前の、日本に「パンク」という言葉が無かった時代に発表されたパンクロック。
何故か、間奏部分に1分間の無音部分があるといういわく付きの音楽。
『僕の孤独が魚だったら、巨大さと獰猛さに鯨でさえ逃げ出す。きっとそうだ。きっとそうだ』

そして場面は1982年、気弱な大学生が仲間を乗せてコンパへ向かう車中へと切り替わります・・・。



いや、言いたいんですよ?でも喋っちゃうと楽しさが半減してしまうのです。



今作は壮大な「アハムービー」である

見終わって自分で気づいたことですが、本当にアハ体験に近いものがあるのではないかとw

誰が主人公なのかよく分からないし、物語りも過去へ戻ったり未来へ来たり、その上、彗星の危機が迫ってるのに具体的な対処法はどの時代の主人公も明示してくれない。
まるでそれぞれの主人公の日常の中で起きたちょっとした事件を切り取っただけの、短編集的な構成にも見えます。

世界の終わりを待つしかない人たち。
呪いの曲と呼ばれる「FISH STORY」に怯える学生。
正義の味方になるよう育てられたコックと、ごくごく普通(に見える)女子高生。
世界の終わりを予見し、「方舟」を手にしようとする者たち。
解散を迫られたパンクバンドの最後のレコーディング。
これらが絶妙に絡み合い、どれか一つが抜けても話は成立しない。

そして最後の最後ですべての物語が繋がり、「FISH STORY」の流れる中、物語が時間の流れどおりにもう一度組み立てられます。
その中で、本編でははっきりと描かれなかった各登場人物たちの相関関係が分かり、「Aha!!」と思わず言ってしまうのですw
冗談に聞こえるかもですがこれは半分本当の話で、実際そのシーンでは、後ろの座席に座っていた客の感嘆の溜息が聞こえてくるようでした。
音楽とあいまって、なんつーか、すごいハッピーでエキサイトな感情に館内が包まれた思いです。

茂木先生、必見の映画ですwww



「FISH STORY」が最高!!

PVっぽいものがあったので、まずは聴いてみてください。


音楽好きな私ですが、ベタベタのロックというのはあまり好きではなく、今まで敬遠していたジャンルでありました。
まったく聴かないというわけでもないのですが、中高生時代にテクノなどにハマッたせいもあり、Vo、G、B、Dという楽器構成では限界があるし、電子音(シンセなどの音)やストリングスのない曲ばかり集めたアルバムもすぐに飽きがくるだろうと考えていました。
なので、BOOK-OFFなどで「500円中古CD3枚で1000円」とかのセールやってるときなんかに、「あと1枚何のCDにしよう・・・。あっ、この海外バンド名前知ってるから聴いてみるか」的な気持ちで買うだけでロックやパンクというジャンルは終わっていました。

しかし、この曲を聴いて、そんな考えに対するカウンターパンチを食らった気分です。
映像付きの物語の中で演奏される曲ということで、愛着の部分で普通の曲よりも思い入れが強いせいもあるんでしょうが、久しぶりに聴いた「カッコイイパンク」です。
しかも、これを作曲したのがあの斉藤和義なのだから、何か「してやられた」的な・・・「灯台下暗し」的な思いがしますw

メロウなイントロから、突然の3連符!!!この3連符がこの曲の肝です。
記号で表記すると「!!!」ですねw
この「!!!」が疾走感を増すのです。(と思いますw)
シンプルな楽器編成も加速度を増すための大事な要素となっています。

さらに伊坂、斉藤、共作の歌詞がこの曲の存在理由を強固にします。
『僕の挫折が魚だったら、悲痛さと滑稽さに、海にさえ棲み処がない』
『僕の勇気が魚だったら、巨大さと若さで、月光の揺らめく波を嵐に変えてやる!』
哲学的な、それでいて若者の苦悩をそのまま吐き出したような歌詞。
最近、BOOK-OFFのセールのせいでやたら古い洋楽ばかり聴いているのですが、英語分からない私がいくら洋楽聴いても辿り着けない共感を書き綴っています。



この曲を映画で聴いた翌週にはサントラを買って、DAPに落として聴いています。
この映画だけの限定というのが本当に惜しいバンドです。
でも、それが逆にこの「FISH STORY」を無二のものにしているのかも知れないですね。



原作も読みました・・・w

サントラを買ったさらに翌週には、私は書店で「フィッシュストーリー」を探していました。
劇中では文庫本で登場するので、私はてっきり原作も文庫本だと思い文庫本コーナーを必死に探しましたが、結局、大きい本でしたwww
Webで調べればすぐ分かることだったのに・・・w

んで、バス車内でちょっとづつ読んだんですが、映画とは違う部分もかなりあるなと気づきました。
いや、映画が原作と違うと言ったほうが正解ですね。

まず、第一に彗星が出てこない。それでも別の世界的な危機は訪れるんですが。
次に、合コンがない。登場人物もコンパクトにまとめられている感じ。
正義の味方志望の男の体格が原作は「大男」となっているのに対し、映画では森山未来さんw少年と見間違うほど。
OLが女子高生に。
ハイジャックがシージャック。
・・・まあ、細かいことを書き出すときりが無いですがw

原作は短編集の中の一作品であり、やはり壮大さに欠ける部分があると思います。
もちろん、謎が最後に繋がって「ああ!」という驚嘆はありますが。
中村義洋監督が、「フィッシュストーリー」の設定をもとに、いろんな肉付けやリミックスをして、より馬鹿馬鹿しくも面白いエンディングを作ってくれたのでしょう。

そしてその「馬鹿馬鹿しくも拍手を送りたくなるエンディング」に欠かせないのが多部未華子という絶妙なキャスティングでしょう。



屈強な宇宙飛行士たちと不安げな少女

↑映画見た人だけが分かりますw

多部未華子さんに関しては独特の表情を持ってる人だなあ、と思ってました。
目に力があるせいか、「カワイイ」とは思えなかったんですが、この映画を観て彼女の魅力に気づきました。
多部未華子のカワイさは、「困り顔」にあるんだとw

他にも森山未来さん、久しぶりに見た気がしますが、「正義の味方になるべく育てられた」役である今回は最高にカッコイイですw
一番アクションが多い役でもありました。

伊藤淳史さん。彼はパンクバンド「逆鱗」のベーシスト、リーダーにして「FISH STORY」の作詞者でもあります。
この「逆鱗」のシーンは何故か「NANA」を思い出しました。
ブラストみたく、ぐちゃぐちゃじゃないですがw
音楽を題材にした作品はすべからく映画にするなりドラマにするなりアニメにするなりすべきだと、思いました。
紙媒体だと音楽は絶対に伝えられないので。
逆に作家は映像化されることを想定して描くべきだとw

最近結構気になっているのは、濱田岳さんです。
数ヶ月前までNHKの30分時代劇「浪花の華」(だったっけ?)で栗山千明さんと共に主演していました。
そのときも、医者を志すが剣術は全然ダメな武家の三男坊という役でしたので、今回も気弱な大学生という役で、自然と笑いがこみ上げてきましたw
「鴨川ホルモー」にも出ているようですが、こちらは完全にコメディーということで、一体どういう演技をするのでしょうか。
ちなみに「ホルモー」でも栗山千明さんと共演ですねwこれも面白い偶然。



ようやく「三国志」見れそうです(T▽T)/

やたら長いなこの記事、5000字以内に収まってんのか心配だ・・・。
まあ、とにかく「フィッシュストーリー」面白いので是非見てみてください。

んで、次は「重力ピエロ」(私の住む宮城では先行上映が昨日から始まっています)と行きたいところですが、まずはアンディ・ラウ主演の「三国志」見ないと蒼天に見放されますからね(←意味不明w)
2月中旬から公開している映画なので、仙台市内では今も上映しているところ一つしかないのです・・・。
しかし!今度の祝日がちょうどその映画館メンズデーなので、「これは運命だ」と思い行ってきます!

その後は「重ピ」「ゴエモン」「カラスコ」と続くでしょう!多分!
乞うご期待!!(映画にw)

「約束したことは、最後まで違えません」

名セリフ#066

「約束したことは、最後まで違えません。」

―――孔明
(映画「レッドクリフ PartⅡ ~未来への最終決戦~」より。)


「呉の誇りのためだ、勝てなくても戦わなければならぬ」

名セリフ#065

「呉の誇りのためだ、勝てなくても戦わなければならぬ。」

―――孫権
(映画「レッドクリフ PartⅡ ~未来への最終決戦~」より。)


___________


PartⅠで散々苦悩した孫権です。
覚悟を決めるとこうなりますw


「海賊と蔑まれたが、誇りを失わなければそれで十分だ」

名セリフ#064

「海賊と蔑まれたが、誇りを失わなければそれで十分だ。」

―――甘興
(映画「レッドクリフ PartⅡ ~未来への最終決戦~」より。)


___________


甘寧をモデルにしたオリジナルキャラクター。ってかむしろ甘寧!?
中村獅童さん、好演でした。
しかめっ面が多かったような気がするっすw


「集中力さえあれば、小石で巨人をも倒せる」

名セリフ#063

「集中力さえあれば、小石で巨人をも倒せる。」

―――周瑜
(映画「レッドクリフ PartⅡ ~未来への最終決戦~」より。)


___________


シネマコンプレックスでチケット買うともらえる「シネコンウォーカー」より抜粋。
もちろん映画内でも言ってました。
巨人は出てきませんでしたが。


「レッドクリフ -EVOLUTION-」で良かったと思う。

4月になってから店長の「早めに有休消化しろ作戦」がはじまり、なかば強制的に有休を取らされておりますYuckeです。
今日までにすでに2日ですよ?
このペースで行くと8月か9月ころには有休なくなってるかも・・・。
「7月からどうなるから分からないからさ~」とは店長の談。
どうなるか分からないって・・・まさか、Yucke解雇ですかw

いきなり、関係無い話っぽいけど大丈夫です。ちゃんとつながります。
その強制的な有休を不満に思いながらも、映画館のメンズデー利用できるのは平日だけなので、きっちり映画を見てきました、という話。
ほーら、つながった♪

4月9日、「フィッシュストーリー」を見てきました。
本当は4月10日が休みで、「レッドクリフPart2」公開初日に見るはずだったんですが、職場の人にやんごとない事情ができてしまって、前日に休む羽目になりました。
でも、何かしら見たいなと思って映画館へ向かう間、携帯webで調べて「フィッシュストーリー」に決めました。
面白かったです。予想外に。
思わず原作を買って、今読んでますので、読み終わったら記事書きます。

というわけで今回は4月16日に見た「レッドクリフ Part2 -未来への最終決戦-」について書きます。

なんなんだこの無駄に長い前フリは・・・w

レッドクリフ Part2 -未来への最終決戦-

かっこよくタイトル書きましたが、中身大したことないので、あまり期待せずに。

多くの人が書いてそうなことは今回省きます。
「火計がすごかった」とか「孔明の知略がすごい」とか。


普通に、いや普通以上に楽しめました。
見ていて何度も涙腺がゆるみましたし、100億円の映画ならではの大スペクタクルでした。
ただ、厳密に言えば、あれは「三国志」でも「三国志演義」でもない。
映画「DRAGON BALL -EVOLUTION-」がマンガ「DRAGON BALL」と似て非なるように、「レッドクリフ」も「三国志」を下敷きとした新しいストーリーと考えたほうがいいでしょう。
この記事のタイトルに書いたように「レッドクリフ -EVOLUTION-」とでも言えるものでしたw

私Yuckeは、それほど「三国志」に詳しくありません。
ほとんどがTVゲームやカードゲームからの情報ですので、それら自体が脚色されていることもあります。
しかし、そんな私でも「明らかに違う」と言える部分がありました。

尚香が敵地に潜入。小喬が曹操陣営に単身乗り込む。黄蓋の苦肉の計を周喩が否定する。周喩と別れの言葉を交わす孔明。
他にも、孫権が曹操本陣まで攻め上がったり、周喩がバッサバッサと敵を斬ったり。
詳しい人なら他にも気づいた点はあると思います。

「Part1」のときにも相違点はあったので分かってはいたんですが、ジョン・ウー監督の「美学」や考えが多く取り込まれている「三国志」なのは間違いないです。
老将・黄蓋が周喩に対し「どんな罰でもいいですから、私を50回ほど叩いてください。傷だらけの姿で投降すれば相手は信用するでしょう」と苦肉の計を進言するのですが、周喩は「老人にそんなことはされられません」と言って断っちゃいますw
儒教の考えでは年寄りを敬うのが当然なのかも知れないですが、逆にそこ以外に黄蓋の見せ場はあるのか?と問いたくなりますw
ジョン・ウー監督の新しい周喩像なのかもしれないです。

余談ですが、黄蓋は結局、一番に火のついた船で突っ込みます。
突撃後は水に飛び込みました。その後出てこなかったですが、おそらくは助かったのでしょう。
一方、甘寧をモデルにした甘興は対岸の曹操陣営を突破する際に命を落とします。
老将は生き永らえ、若き将は命を散らせる・・・。
世界で最も少子高齢化が進んでいる日本に住む私としては、複雑な思いがします。
いや別に「殺すなら老将にしろ」といいたいわけではないですよ。

「美学」と「歴史」の狭間で

私個人としては、やはり史実や「演義」を忠実に再現して欲しかったです。
その上で、歴史で語られていない部分をジョン・ウー監督の美学で描きだして欲しかった。
映画の最後、崩壊する曹操の本営で周喩、孫権、趙雲、劉備と曹操が向かい合います。
もうそれだけでもありえない光景なわけですw
そして曹操が負けを認めると、周喩は言います。
「勝者はいない」と。

両軍の死体の山を見て、その中でうなだれている尚香を見て、周喩はそう言ったのでしょうが、勝者はいなくとも、せめて意味を持たせてやらないと、それこそ死んでいった兵士たちに申し訳が立たない、と私は思うのですが、どうでしょう。
一瞬、かっこいいセリフに聞こえましたが、すぐに疑問符が脳裏に。
これも、ジョン・ウー監督の描いた新しい周喩ということでしょうか。


「演義」ではこの後、周喩は孔明の才能を恐れ追っ手を差し向けるはずです。
しかし「レッドクリフ」では周喩と孔明の穏やかな別れがありました。
この点についてもYuckeは少し不満なわけです。

シネマコンプレックスでもらえる「シネコンウォーカー」にジョン・ウー監督の談がありました。
「曹操という強大な敵を前にして周喩と孔明が争っているのは、あまりにも二人の度量が狭いと感じた。
 史実を調べたが、周喩も孔明も人格者で非常に心の広い人物だったから、志をともにした二人が団結して戦うという物語にするべきだと思った」
この言葉自体にはYuckeは異論ありません。
ただ、赤壁の戦い以後も三国志の世界は続いていくわけで、しかもその世界は、例えば劉備と孫尚香が政略結婚せねば平和が保てないほど紙一重な世界で、そのことを考えるとどうしても孔明を「友」として笑顔で送り出す周喩が不自然に思えてしまいます。

いくら人格者で心の広い人物だったとしても、両者とも王に仕え兵士を動かす要職です。
人格者なら当然、自軍の損害は最小限に抑えたいはずです。
となれば近い将来脅威となるであろう孔明を今みすみす逃がすことは、呉の兵士数千数万の命を捨てることと同じではないでしょうか?
ジョン・ウー監督は二人を「友」と位置づけましたが、周喩が民のために苦渋の選択をする理由も十分にあると思います。
そして孔明にはそれを笑って受け流す度量と知略があると。
「矢を集めること」と「敵将を暗殺すること」で互いの命を懸けた二人が、別れ際、再び命を懸けてもいいわけです。私的には。
それでも二人の友情関係は崩れないだろうことは、「レッドクリフ」を見れば分かります。

女たちを見よ!孟徳を見よ!!風景を見よ!!!

逆に小喬や尚香ら女性陣の描き方には感銘を受けました。
やりすぎな感じもありますが、戦の時あまり表に出てこない女性たちは実はこんなことをしていた!みたいな。
しかもそれらが重要な勝因になっています。
「レッドクリフ」では小喬なくして80万の曹操軍は打ち破れなかったのだ!
小喬役のリン・チーリンが本当に美人で見てるだけでいいから一生見てたい。
曹操の気持ち分からんでもないですw
でもYuckeはヴィッキー・チャオ演じる尚香が髪を下ろした瞬間だけ見せる色気にズキューーンッ!!
・・・。
失礼しましたorz


三国志ファンには曹操サイドから物語を見るという楽しみがあります。
曹操サイドから見ていて面白いシーンは一瞬だけありました。
思わず「どっちが勝ってもいいじゃん」と思いましたw
でも、今回まんまと小喬にしてやられた曹操をみるのは曹操ファンからすると辛かったでしょうね。
この後、この赤壁の大敗をきっかけにして曹操は次のステージに上がります。
できれば、その前触れみたいなものも見せて欲しかったなあ、と思います。


しかし、シネマ情報誌や予告編をたくさん見てしまうと、展開が分かってしまってつまらない部分も多いですね。
登場した瞬間、「あぁ、この人死ぬんだな」とw
で、実際そうなっちゃうし。100%三国志知らない人でも読める展開ではありましたが。
何の話かというと尚香の人間ドラマです。
21世紀現代日本ではよく描かれるパターンの話ではないかと思います。特にサブカルチャーで。



んで、結構文句言ってきましたが最後にオススメするのは、景色の美しさです。
もちろん戦場の迫力もすごいですが、私が言いたいのは中国の野山の風景。
風景だけでも、そこに人が交わっても、美しい。
ラストの風景は特にオススメです。

中国の戦記物は気になってしまう

三国志に限った話ではないです。
これまた金城武出演の「ウォーロード」。
清の時代の話らしいですが、多分見ると思います。
三国志と違って内容がサッパリ分からないので、逆にすべて受け入れて楽しめると思います。

あとは、趙雲の生涯を描いた「三国志」(ズバリだなw)。
これ実は2月からやってるらしく、今、上映してるとこあるのか?と不安になってます。
曹操の孫娘やらがオリジナルキャラクターで出てくるみたいです。
オリジナル部分をつけない三国志はないのでしょうか?


まあ、こんな風に中国の戦記物はチェックせずにはいられないYuckeです。
いや、中国に限らず、戦争が出てくる作品は(大河ドラマも含めて)だいたい気になってます。
前回の記事で言ったとおり、「重力ピエロ」や「GOEMON」なども猛烈気になってますがw
いくらメンズデーで1000円とはいえ、月にそう何回もいけるもんじゃないので、選んではいます。
それでも、有休もらうたびにその曜日メンズデーの映画館に行くことでしょうw

あとさらに、「カラスコライダー」超絶気になってます!
カラスコとは楽天イーグルスの非公認のマスコットキャラクターで、カラスが覆面をつけたような姿をしています。
その彼が、いつになっても球団から公認してもらえないので、俳優になることにしたわけです!(←適当に言ってますw)
ヘタすると東北や宮城のみの上映かもしれないので、その意味でも絶対見なければ!と思っています。

それでは!

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