ドラえもん映画なんて子供の時以来だ。
それだって園児だったか小学生だったか憶えてないし何を観たかすらうろ覚えだ。
でもギガゾンビ…聞いたことあるー!あの仮面…見覚えあるー!当時怖かった気がするー!と、ちょっと興奮した。

でも童心にかえって観る所まではいかなかった。割と冷静に観た模様。
のび太の家出が物語のきっかけになるのだが、ママとの和解が少し予想と違う形できて、意外とサラリとやってたなあと。
ママの方が成長して、のび太の方は割とそのままというか。
まあのび太は過去で頑張るのでいいのかもしれないけど。

侵略者から逃げる部族の「放浪」する姿と、のび太たち現代っ子の「家出」が実は対比になってるのかな。
「家」を嫌っている子供たちと、安住の「家」を求めている人々。
この違いが物語の表層に現れてきてほしかった、というのは欲張りだろうか。
そもそもそこまで家を嫌ってもいなかったりするわけだが…そこらへんはやっぱり子供だよな。

ドラえもんがすっげえ動くシーンが一つだけあってそこはアツく観られた。
ああいうのを序盤・中盤・クライマックスに配置できるようになれば…(もはやドラえもんではなくなる)。
というか、ジャイアン無双は今時流行らないのだろうか?
普段は嫌な奴が危機を前にすると男気を発揮する、というのが好きだったのだが。

あと、決め台詞が微妙にブーメラン発言だと思う。
偽物の歴史が本物に敵うわけがない、という良い言葉なんだけど、家出にタイムマシンを持ち出した人たちが言えたことではないのでちょっと面白かった。

と、ここまで書いて、ドラえもん映画に大人目線で真面目に突っ込んでる私に呆れる。
やっぱりこういうのは子供が観て喜んだらそれで最高なんだ!
30過ぎた独身オッサンの意見なんか気にするな!
子供いるなら連れてけ!気の合う友達いるなら一緒に行け!
オッサンにはどっちもいねえよ!ほっといてくれ!



映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生
(2016年/日本)
【監督】
八鍬新之介
【キャスト】
水田わさび
大原めぐみ
かかずゆみ
木村昴
関智一
千秋
三石琴乃
白石涼子
大塚芳忠
家中宏