インターネットの恐怖を描いた90年代のサスペンス。
サンドラ・ブロックが、ソフトのバグやウィルスを見つける仕事を請け負う引きこもりPCオタクを演じてるが似合ってない(笑)
むしろパソコン壊すほうだろサンドラ姐さん。

そんな姐さんが、たまの休暇にバカンスに出かけるとオタクっぽさはどっかへ吹っ飛ぶ、セクシーな男と知り合って夜のクルージングへ。(それでこそ姐さんだ)
PCオタクだがネットが一番好きというわけではない、まだ現実に足をつけて生きているオタク。

進み過ぎたデータ社会の危うさに警鐘を鳴らしつつ、自己の存在証明に奔走する姐さん。
いつの間にか全米規模になっていたトラブルを足で稼いで解決するので、他の90年代サスペンスと同様に楽しめる。

まだまだネットが一般に知られてなかった時代の作品で、ネットの恐怖については少し都市伝説的な胡散臭さがある。
例えば携帯電話の恐怖を描いた「着信アリ」はあれはホラーだけど、当時は信憑性というか起こりそうな感じがした。
でも現代において私が本当に怖いのは会社からの電話だったりする。

それはさておき、「ザ・インターネット」も今となってはそんなこと起こらんやろと一笑に付すこともできる。やっぱりどう考えても古い。
この20年ほどでネットが急速に私たちの生活に入り込んだことで、この映画も過去の作品になった。
すぐに古くなるテーマを扱った作品だったのだ。

ただ、追いつ追われつの展開や、大きな陰謀に巻き込まれて命の危険に晒される…というサスペンスの醍醐味はまったく色褪せていない。



ザ・インターネット
(1995年/アメリカ)
【監督】
アーウィン・ウィンクラー
【キャスト】
サンドラ・ブロック
ジェレミー・ノーサム
デニス・ミラー
ダイアン・ベイカー
レイ・マッキノン