「一度きりの人生、やりたいことやった者勝ち」に対するアンチテーゼにも思える。
監督の意図した所とは違うかもしれないが。

クラブに通い、友人とDJデュオを結成し、ガラージ・ハウスを引っさげてパリの音楽シーンに爪痕を残す主人公。
そこそこ有名にもなった、アメリカへも行った。

でも突き抜けることができないまま、20代の貴重な歳月を無為に浪費していく。
長い前半は上り調子の彼の人生を淡々と描き、忘れた頃にやってくる第二部では落ち目の彼をやはり淡々と描く。

そもそもこの映画を観る気になった理由は、ダフト・パンク誕生前夜が少し描かれるということを知ったからだった。
あくまでダフト・パンクは脇役で、主人公との対比のための存在みたいな感じだったけど。

シーンに新しい風を巻き起こしたダフト・パンク。
かたやガラージが好きでそれに拘る主人公。
変化できなかった者は、爪痕は残せても居場所を作ることはできなかった。
エレクトロとガラージ、どっちが優れているという話ではないが、圧倒的にガラージが流れる本作において、主人公の心情を代弁するBGMはダフト・パンクの曲だったのがなんか皮肉。

かなり淡々と描かれる130分。けっこうヒマを持て余した。
多分「ドラマ」が足りないんだろうな。娯楽的な意味での。
でも意識的にそういうエンタメ性を排してるんだろうな…。



EDEN エデン
(2014年/フランス)
【監督】
ミア・ハンセン=ラブ
【キャスト】
フェリックス・ド・ジヴリ
ポーリン・エチエンヌ
ロマン・コリンカ
ヴァンサン・マケーニュ
グレタ・ガーウィグ
ゴルシフテ・ファラハニ
アルシネ・カンジアン