私が観に行った時は女性客とかカップルとかがほとんどで、男性客いても男の子2人組とかで、お一人様の男性客は一組しかいなかった。
この映画を一人で鑑賞する男ってどういうメンタルなのか気になりませんか?
…ではお教えしましょう。30代独身男がなぜこの劇場アニメを一人で観るに至ったかをッ!!(つまり私)

…まあ、フリだけ大げさでそんなに大したことでもないんだけど。
アニメ「Free!」の原点とも言える劇場アニメ「ハイ☆スピード」公開に合わせるように、昨年秋に「Free!」の1期を放送していた、毎週見るようになった、だから映画も観た、それだけの話。
宣伝に見事に乗っかったというわけで。



水泳に青春をかける美少年たちの汗と友情の物語。
女性向けの題材というのは明らかだけど、テーマは中学時代の友情や葛藤、いわゆる「青春」を描いているので、男性が見ても楽しめるはず。

だが、演出・描写がことごとく女性向けなのは認める。
ツンデレな男子中学生とかイチャつく男子中学生とか、女性から見ると萌ポイントなんだろうけどそういうの慣れてない私は少し引きながら観たことは否めない(笑)
逆に男性向けの美少女アニメを見る女性も、こういう風に性が消費されることにちょっとモヤモヤしたりしてるんだろうなと思った。

ちなみにそんな私でも萌えてしまったのが小学生時代の渚くんだ!
あのプニプニした感じたまらん!!!!!
うっかり私の中の何かが目覚めてしまうところだった!

主人公たちの、男子でありながらどこか百合っぽさのある振る舞いが気になると言えば気になるが、そういうものだと割りきってしまえば普通に男子中学生たちの青春物語がそこにはあった。
遥、真琴、旭、郁也の4人はそれぞれに悩みや課題を抱えており、映画はそれをひとつずつ丁寧に解決していく。
脇役となる水泳部部長やマネージャー(男子です)、Free!でのライバル役である凛の影も物語にしっかりと絡んできて、キャラクターそれぞれがきちんと印象に残る。
私のような素人が見ても「うまく作ってあるな」と思える出来だった。

ただ、逆に言えば、うまくまとまりすぎている気もしないでもない。
作品として尖った部分があるとは思えず、「無難」に終わった印象。
終盤のリレーは少年たちの青春が爆発するはずのシーンだが、そこまで深く感動はなく、むしろ個人的にはとてもあっさり目な味わいで、なんだかヘルシー料理みたいな感じ。
もっとコッテリした油っこいものが食べたい!でもこの作品はそういう路線ではないということなんだろうな…。



ちなみにこの映画の原作ライトノベル「ハイ☆スピード」が、TVアニメ「Free!」のそもそもの原案なんだそうだ。
京アニ主催の小説・シナリオのコンクールで奨励賞を受賞した「ハイ☆スピード」を基に「Free!」1期・2期が作り出され、その人気を受けて原案そのものを映画化という流れだったようだ。

Free!1期は「ハイ☆スピード」鑑賞を間に挟んで結局最後まで見たが、その後年明けから2期が始まると思いきや何の音沙汰もない。えっ2期は?(笑)
まさしく映画の宣伝目的の1期再放送だったというわけだ。それにしても露骨すぎやしませんか?
それよりも私これ2期も借りてきて見ないといけないのかな?微妙に気になってるけど…。


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映画 ハイ☆スピード! Free! Starting Days
(2015年/日本)

【監督】
武本康弘
【キャスト】
島崎信長
鈴木達央
豊永利行
内山昂輝
野島健児
日野聡
鈴木千尋
細谷佳正
宮野真守