乱歩奇譚 Game of Laplace
#8「パノラマ島綺譚(後編)」

*感想

前回に引き続き、パノラマ島リゾートでのマネキン倒壊事件の真相を解き明かす第8話。
アバンタイトルでアケチの過去が少し描かれ、Aパートで事件を解決し、Bパートではアケチと怪人二十面相の因縁について語られるという内容だった。





*以下、ネタバレなので閲覧注意!





アバンでアケチの旧友ナミコシが登場し、「ラプラスの悪魔」について言及があった。
思わず心の中で小さくガッツポーズする私(笑)
第5話・6話の感想でフランスの科学者ラプラスについて触れたが、やはり副題の「Game of Laplace」とはこのラプラスから取られたものでよかったのだ。

「もしもある瞬間におけるすべての物質のデータを解析できる知性があるとすれば、その知性にとっては不確実なことは何もなくなり、過去だけでなく未来さえ見えてしまうだろう」みたいなことをラプラスは著書で書いたそうだが、この「知性」は後に「ラプラスの悪魔」と呼ばれることになった。

この「未来はすべて決まっているのだ」とする決定論は、量子力学とは反する考えだそうだ。
アケチもナミコシのアイディアについてそのことを指摘するが、ナミコシは逆に「カオス理論」を取り込むことによってラプラスの悪魔を完成させようとしていた。

カオス理論については、先日地上波で流れた「ジュラシック・パーク」でマルコム博士が「バタフライ効果」をセクハラ気味に解説していたので説明は省こうと思う。そもそも私はよくわからないし。
「バタフライ・エフェクト」というそのものズバリなタイトルのSF恋愛映画もあるので、多くの人がなんとなく知ってるとは思うが。(SFだけどとっつきやすい作品ですのでオススメです)
ブラジルの蝶の羽ばたきがニューヨークの雨に影響している。(かもしれない)


すべての現象は予め決定しているという決定論と、予測不可能な現象を予測しようとするカオス理論、とにかくこの二つの融合を成し遂げたナミコシとアケチは、もはやラプラスの悪魔すら超えた新理論を「アンコクセイ」(暗黒星?)と名付ける。
しかし、その理論を実践しようとした時、それがもたらす「決定された未来」は、殺人が次の殺人を生み殺人が連鎖する世界ということが分かりアケチは手を引く。

怪人二十面相が起こしたある殺人が無関係な人間の心を動かし、その蝶の羽ばたきのようなわずかな意思の伝播が次の二十面相と殺人事件を生み出す。
そして模倣犯がさらに多くの模倣を生み出し二十面相による制裁が横行する。
ナミコシの「暗黒星」はそんな未来を決定づける理論だった。そしてそのスイッチとなるべく、ナミコシはオリジナルの、最初の怪人二十面相となる。

理論がもたらすものがなぜ怪人二十面相なのかは納得いく説明がなかったが、とにかくナミコシの理論が完成し、ナミコシが「怪人二十面相」という名のスイッチとなった。
世界はナミコシの理論通りにオリジナルに続く偽の二十面相を作り出し続けている。
理論に破綻がない限り、この状態はどこまでもエスカレートしていきやがては…。

ナミコシを止められなかったアケチは、「すべての二十面相を駆逐してやる…!」という思いを胸に今日も偽の二十面相を捕まえている。
彼にとって唯一の友人であったナミコシがもたらした災厄とも言える状況。
圧倒的な不利に置かれ疲弊しながらもアケチの闘いは続く。

しかし、私はこう思った。
暗黒星にカオス理論が用いられているのなら、アケチのような存在による抵抗も折り込み済みではないかと…((((;゚Д゚)))))))


まあとにかく、第8話にして副題の元となったラプラスの悪魔についての言及があり、アケチの過去も明らかになったことで、このシリーズの向かう所が見えてきた感じだ。
ナミコシは劇的な最後を遂げていたが、アケチが闘っている相手が暗黒星=ナミコシである以上、オリジナルの怪人二十面相との対決は期待してもいいんじゃないだろうか。

コバヤシ少年についても死ぬ/死なないとか、ハシバ君が守る/守れよなどなど、フラグとしか思えない会話もあった。
VS怪人二十面相、という流れでコバヤシ&ハシバも巻き込まれていく形になるんだろうな…。

でも、コバヤシ君の水着は盛大にフラグ折られたのでどうなるか分かりませんけどね実際。