パンチライン
第7話「帰ってきた、パンツパニック」

*感想

今回は説明回。
でもいろいろとぶっこまれすぎてかえってわからない状態(笑)
第6話を経て、今回からいろんなピースがハマっていく快感が味わえると思っていたら、まだまだ新たなピースが湧いてきて悩みは尽きない。

まあ、たしかに遊太がこの状況から何を目指してどんな行動をとるべきなのかはまだ誰にもわからないんだけど、そのヒントだけでも示してほしかった気はする。
ラストの引きですらも道筋を示してはおらず、新たな謎が出てきたにすぎない。
ちょっと今回は盛り上がる内容ではなかった。

でも、「涼宮ハルヒの憂鬱」のエンドレスエイトみたいな、最近だと桜坂洋の「ALL YOU NEED IS KILL」みたいな繰り返しは面白い。
(トム・クルーズ主演で実写化もされたオーキルですが、原作が一番良いのでぜひ読んでみてほしい)



*以下、ネタバレなので未見のキサマらは注意なのら!!











遊太がとりあえずの今後のスケジュールを書き出していた。
(公式サイトに載ってるので割愛します)

とりあえず注意すべきは、亀男の二度に渡る襲来(12月24日、30日)と、NSAのグリーゼの来訪(27日)、愛の死(29日)。
亀男の襲来時には、遊太はおたすけヒーロー「宮沢賢治」として戦わなければならない。
また、グリーゼが来た時には何故かグリーゼに襲いかかっていたので、27日までにその理由を見つけるはずである。

そして、滅亡前に死んでしまう恐れのある愛のことも目を配っておかねばならない。
もし失敗した場合は最終日31日に過去の自分にすべてを託さねばならなくなる。だが、そのための言葉「U-TURN!」を白紙の教典に予め書くことをしなかった遊太は、絶対に失敗することはできないし、そのつもりもないようだ。

歴史を変えることが目的なのに、チラ之助が余計なルールを設けている。
どうやら世界を救うには古来館の住人たちの絆が不可欠で、年末の最後の数日間に起こった出来事で絆が育まれるらしい。
(でも何故そう断言できるのかは謎。チラ之助は滅亡を回避できた歴史を知っているのだろうか?)

しかし、遊太が言及したように、同じことを繰り返したのでは前回の自分と同じ結果を招いてしまう。
ある程度、滅亡の歴史と同じプロセスを踏みながら、決定的な場面では別の選択肢を選ばなければならない。
これはなかなか難しそうだ。63億回も挑戦して成功しないのは、チラ之助のこのルールのせいなんじゃないかという…(笑)

63億回というループ回数だが、ハルヒのエンドレスエイトの場合は1万5千くらい、オーキルは百数十回だった気がするのでケタ違いにもほどがある。
こういうループって時空連続体が途切れなく続いてるとすれば限りなく無限に近い回数繰り返されているもんじゃないかなっていうのと、でも時間にも最小単位があるそうなのでやっぱり数えられる範囲の回数で収まるのかな、という悩みは置いといて…、毎回リセットされた状態で挑戦する遊太はともかく、63億回の滅亡のループを繰り返し見てきたチラ之助の精神ってどうなってるんだろう。
63億回のチラ之助が同一のチラ之助なら、普通は正気を保っていられないと思うけど、ネコだから人間ほど深刻でもないのか?(でも同じ交尾動画を63億回も見れますか?笑)
もしかしたらチラ之助も前任者から引き継ぎされた状態なのかもしれないが、やり直しのきかない遊太とは違って余裕をかましていたな…。


唐突に語られた感のある、ユーバラボの過去。
でも遊太のトランスジェンダーの件について理由の解説があった。
遊太は性同一性障害というわけではなく、ユーバ化してる最中のトラブルによって霊体が別の肉体に入り込み、そのまま元に戻れていないということだった。
つまり、霊体はパインで肉体はちよ子なのが現在の遊太。姉とは血のつながりはないことも明かされた。

ぐり子の肉体にはちよ子の霊体が入り込み、それが現在のみかたんである。
遊太はみかたんがかつての仲間であることに気づいているようだが、みかたんの方は気づいていないようだ。
みかたんと遊太が出会った際の、みかたんの「どこかで会ってない?」という質問は、自分の元の肉体に対して言っており、遊太が成長して男装していたことから分からなかったんだと思われる。

さて、残ったパインの肉体にはぐり子の霊体が入ったはずだが、これがおそらくQ-may会の白髪の青年(壺内Q冥?)だろう。
彼(彼女?)だけが悪の道に染まってしまったのだろうか。ユーバラボで人体実験されたという辛い過去が影響しているのなら、そうなるのも必然かもしれない。
石形としばらくは一緒にいられたみかたんと、無関係の姉に拾われた遊太は運が良かったのだ。

ただ、何故こんなややこしい過去の経緯をわざわざ設定したのかは、今のところはまったくもって謎である。
この要素が世界滅亡の危機を救う要因になるとも思えないし、逆に滅亡する要因になっているとも思えない。
霊体が入れ替わらなくとも、遊太・みかたん・Q冥(?)の関係性を作ることは可能だ。平たく言うと、霊体が入れ替わるエピソードのシナリオ上の必要性が分からない。

折り返し地点はすぎたパンチラインだが、まだまだ混乱させてくれそうだ…。