パンチライン
第6話「大晦日だよ、明香えもん」

*感想

盛り上がってきたー!?

第1話〜今回第6話までは、物語の長大な前フリみたいな、助走というかそんな感じ。
いよいよ次回7話から、6話までの展開を踏まえた上での神展開が展開(重複)するわけかー!
これからの展開次第では、まだまだ今期の覇権アニメも狙えるか!?





*以下、重大なネタバレ含みますので未見の方は注意!!!!!!!
(↑これまでの感想で散々ネタバレかましたので今更感あるが…)

















今回もいろいろ新情報が出てきたのでまとめておこう。
  • 超人的能力を発揮する「ユーバ化」。ストレンジジュース、宮沢賢治が有する能力。
  • 仔熊のムヒは、ユーバ化の肉体崩壊リスクを回避するために「造られた」?
  • 再生能力で恒常的なユーバ化を可能とした者を、Q-may会では「W」と呼称。
  • 亀男の正体は愛(いと)への歪んだ愛情を隠していた担任の友田。
  • 友田は壺内Q冥の霊魂に憑依され、クラスメイトの殺害と、ムヒの奪取に関わった。
  • ユーバラボから逃亡したみかたん(ぐりこ?首筋にGの刻印)は、協力者の石形が追手と共に自爆した後、明香に拾われジャスティス・パンチになるべく修行の日々を送っていた。
  • 遊太は実は女性。(えっ)
  • 宮沢賢治は未来の遊太。(うん、知ってた)

まず、「ユーバ化」(正式名称:ユーバメンシュ化」について。
ユーバーメンシュとはドイツ語で「超人」の意味。
元はニーチェの提唱した哲学に関する言葉で、スーパーサイヤ人とかアメコミヒーロー的な肉体的な超人とは違うようだ。
ニーチェは「永劫回帰の無意味な人生の中で、自らの確立した意思でもって行動する者」を「超人」と定義したようなので、まあ自分の意思で正義の味方をやってるストレンジジュースやお助けマン宮沢賢治のことも「超人=ユーバーメンシュ」と呼べるかもしれないけど、このアニメではまあ「超人」という訳だけ持ってきたんだろう。←そう考えた方が人生ラクだ。

ユーバ化の仕組みについては明香えもんがサラリと説明していた。
専門用語大好きなので「おっおっおっ?」となりながら聞いた(笑)

ハーキュリーウィルスに感染した者はエピジェネティックな作用によって遺伝子のスイッチが切り替わり、超人的な能力を発揮するが、同時に肉体には過度の負荷がかかるという。
ちなみにハーキュリーとはギリシャ神話の英雄ヘラクレスの英語読み。さしずめ「超人ウィルス」というわけだ。
さらにちなみに、ドウェイン・ジョンソン主演の映画「ヘラクレス」はけっこう面白いのでオススメです。

エピジェネティクスとは「DNA塩基配列の変化を伴わない細胞分裂後も継承される遺伝子発現あるいは細胞表現型の変化を研究する学問領域」ということ。(どこかからコピペしました…)
つまり「エピジェネティックな作用」とは「後天的な作用」ということだろうか。
私は理系じゃないのでさっぱり分からないが、こんなザックリ解釈でいいんだろうか((((;゚Д゚)))))))

まあとにかく、ユーバラボでは実験体の身体をいじくることで超人的な能力を持つ子供たちを作り出していた。
その子供たちの中には、みかたんや遊太も含まれ、彼らはユーバ化によって超人的な能力を発揮することができる。
しかし、その代償としてみかたんは薬を服用し続けなければならない体になってしまったようだ。
ユーバ化のデメリットを無にできる仔熊のムヒは幸いにも古来館におり、このことが今後みかたんを救うことに繋がるのかもしれない。



亀男の正体については一応今回で決着ということだろうか。
愛の憧れの担任教師・友田は実は一方的な歪んだ愛情を持った危ない人だったということで、動画の件やいじめっ子が殺された件について一応の説明がついた。

亀男がムヒと愛、両方を狙った理由についても、友田の身体に壺内Q冥が取り憑いていたということで解決。
1人の肉体に2人の意思があったために目的がブレてるように見えたわけだ。

でも個人的にはまだしっくりこない部分もあるが。
例えば、愛はムヒを「拾った」と言っていたが、そこに第三者の意思が介在する可能性もある。

壺内Q冥が友田の肉体に憑依していたということは、遊太の肉体を乗っ取ったのは別の霊魂ということだろうか?
それとも壺内Q冥は複数の肉体を行ったり来たりしていた?
今回のラストでは、事の発端となった時間(第1話)まで戻り、遊太の肉体に何かが入り込む描写が再び描かれたわけだが、壺内Q冥以外に霊魂として活動しているのは現時点で遊太しかいないわけであり、つまりアレは遊太自身による遊太(過去)の肉体の乗っ取り?(←ややこしい笑)

それならば、幽体遊太の目の前に宮沢賢治(遊太)が現れたことにも説明がつく。
望まざる運命を知った幽体遊太は過去に戻り、自分自身の肉体から過去の自分を追い出して乗っ取った?(なんと!)
その後、過去の自分に肉体を取り返されるのを防ぐため部屋に結界を張り、歴史を変えるべく宮沢賢治としてこっそり活動していた…?

しかし、今回のクライマックスで宮沢賢治の遊太は歴史を変えることに失敗したと言い、肉体から追い出した過去の自分に想いを託す。
今まで何度も歴史改変に挑み、その度に失敗してきた何人もの自分たちの想い。
それを託された幽体遊太は、今度こそ歴史を変え古来館の人々を守るという決意を胸に、事の発端であるバスジャックの日へとタイムスリップする…。

普通に良いシーンで、6話にしてようやく物語が動き出した感じもする。
やはり主人公が熱い眼差しをもって奮闘する姿はかっこいい。
エンドロールでは、過去へ戻る展開に合わせて、これまでのシーンが過去へ遡るように映し出されていた。


もうひとつサラリと明かされたが衝撃的だった遊太の性別。
彼の本名は伊里達遊で性別は女性。(ちょっと!?)
ということは主要キャラはチラ之助以外全員女の子ということになる。(チラ之助がメスという可能性も捨てきれないのらw)

トランスジェンダーである遊太だが、おそらくこれにも事情があるのだろう。
過去に女性として扱われたことがあるのなら、もう少しパンチラに対して耐性があっても良さそうなものだが…(笑)
女子のパンツなんて見たこともないようなウブな男子だったからこそ鼻血ブーに説得力があるわけで、いくら性同一性障害といっても同性の肉体にあそこまで過剰な反応をするものだろうか?(まあアニメだから過剰なだけだろうが…)

遊太が肉体的に女性であるということ、つまりこのアニメは性別さえもどう転ぶか分からない作品なわけだ。
肉体が男か女か、そして精神が本人か他人か、現在の自分かそれとも未来の自分か…。
こうなってくると登場人物全員のセリフを疑ってかかる必要が(笑)
例えば、遊太の部屋に以前住んでいたという遊太の姉だが、これまでに登場してないし、もしかして男装する前の遊太ということもありうる…?



まあ、そんなわけで色々な要素がようやくつながり始め、物語の目的もハッキリした今回。
それに伴ってまた色んな考え・予想が浮かんでくるんだけど、実はそんなものは魅力の一部に過ぎないのかもしれない。

今回でいえば、ラブラの身体でユーバ化した遊太の無双がバカバカしくて好きだし、ラブラの泣き顔なんていろいろ捨てていて最高だと思った。
なんだか、ギャグのノリが一昔前というか、最近のほんわかギャグだったり妙に知性的なツッコミとかじゃなくて、とてもレベルが低い感じが何故かホッとするというか…。

さらに、バカバカしくも最後は盛り上がったし、なんだかんだでちゃんと感動させてくる。
今回は中盤の山場だと思うけど、これ終盤になったらどうなるのか…っていう期待がけっこうあります。

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