フィリップ、きみを愛してる!(2009年/フランス)

【監督】
グレン・フィカーラ
ジョン・レクア
【キャスト】
ジム・キャリー
ユアン・マクレガー
レスリー・マン
ロドリゴ・サントロ
アントニー・コローネ
ブレナン・ブラウン

感想(2015年4月11日、TV録画にて鑑賞)

ジム・キャリー主演のコメディ映画。
インパクトがありつつも軽快な映画だった。
要するに(主人公に呆れつつも)楽しく鑑賞できた。

ゲイの主人公が詐欺の快感に目覚め、幾度も詐欺と収監と脱獄を繰り返し、最終的に150年以上の懲役を言い渡されたという嘘みたいなホントの話。
会計士を騙って大手企業の経理部長の椅子に座ったり、弁護士を騙って恋人の釈放の書類を通したり、極めつけは牢屋の中から自分の釈放命令書を偽造するという神業としか思えないことをやってのける…。

主人公は実在の天才詐欺師スティーヴン・ラッセル。
IQ169で、4回も脱獄に成功した脱獄王でもあるけれど、テーマがテーマだけにネットに書かれたこの情報そのものがウソということも考えられる(笑)
どこまで信じていいものか…?

映画自体も、実話と思わせようということを完全に諦めてるような破天荒な描写や展開の連続。
まるで呼吸をするのと同じように自然体でウソをつく主人公が巻き起こす騒動をコミカルに描いている。

そして面白いのは、主人公は権力や富のために詐欺を働くのではなく、刑務所で出会った運命の恋人と幸せになりたい一心でウソをつくこと。
詐欺の被害に遭った者からすればどうしようもなくはた迷惑である。
この恋人役がユアン・マクレガーで、つまりジム・キャリーとユアン・マクレガーの同性愛が描かれるわけだが、このキャスティングも良かったと思う。

ちなみに主人公はゲイであることを隠しながら女性と結婚し子供までもうけたのだが、ゲイとして自由に生きようと決意し詐欺師としてのキャリアをスタートさせた後も、妻と電話で普通に話したりする。
妻からしてみれば、夫が突然男のケツを追いかけて家を出て、しかも犯罪者にまでなってしまったわけだが、そのことを詰る様子は一切なく、むしろ彼の理解者的な振る舞いすらしていることが興味深かった。

男と女ではうまくいかない夫婦生活も、ゲイと女なら案外うまくいくのかもしれない。
(それを夫婦と呼べるのかは知らないが)