鍵泥棒のメソッド (2012年、日本)

【監督】
内田けんじ
【出演】
堺雅人
香川照之
広末涼子
荒川良々
森口瑤子
小山田サユリ
木野花
小野武彦

あらすじ

35歳にして定職にも就かず、ボロアパートで孤独な生活を送る役者志望の男・桜井は、首吊り自殺を考えたが失敗し、汗をかいたので銭湯へ行く。すると、見るからに羽振りのよさそうな勝ち組男が浴場で転倒し気絶する現場に遭遇。どさくさに紛れてロッカーの鍵を自分のものと取り換え、彼になりすます桜井。しかし、その男は伝説の殺し屋・コンドウだった……。一方、転んだ時に頭を打ち記憶喪失になってしまったコンドウは、自分が桜井という貧乏男だと知り途方に暮れていた。そんな時、コンドウは婚活中の女性編集者・香苗と出会い……。

感想 (2014年2月2日、地上波にて)

公開当時にもレビューを書いたんですが、先日地上波でやっていたのを見たらやっぱり面白かったので改めて感想を書きたいと思います。
といっても、そんなに大したことは書かないけれどもw
以前書いた記事はこちら→→http://blogs.yahoo.co.jp/yucke0507/31101907.html



相変わらず面白いですが、今回新たに分かったことが一つ。

桜井の最低な人生を押し付けられてしまったコンドウは、偶然出会った香苗の応援もあって、一歩一歩着実に人生を再生させていきます。
所持金千円、汚い部屋、未納の税金や家賃、役者の夢は諦め、定職もなく彼女もいない所から桜井の人生を引き継いで、役者として光が見えてきたり、安定した職に就けたり、恋人まで出来てしまうんですね、コンドウが桜井の人生を生きると(笑)

どんな状況でも、謙虚さを持って真面目に取り組めば人生はなんとかなるというメッセージを初見では受け取ったんですが、今回はそこからさらに発展して、具体的には「健康で努力家」であることが重要なんじゃないかな、と思いました。

劇中で香苗が自身の編集部に必要な人材を「健康で努力家」と表現します。
まさにコンドウがその条件にピッタリで、香苗から「合格ですよ」とあっさり出版社に採用されてしまいます。(しかもこれ香苗の結婚相手の条件と同じというねwww)

健康であること、そして努力家であること。
この2つが揃ってれば、だいたいのことはなんとかなるんじゃないかと。
私は健康ではあるけれど、努力家ではないので背筋の伸びるようなお話です。



それからもう一つ、内田けんじ監督のちょっとドライな恋愛観について。
同監督の「運命じゃない人」(←タイトルからしてドライw)ではこんなセリフがあります。

「30歳過ぎたら運命の出会いとか一切ないからな。
自分で何とかしないとずっと一人ぼっちだぞ!」

うわあ耳が痛い、イタイ、遺体……。

さらにこの「鍵メソ」でも、「恋した時にキューンとなるマシーンは、30歳過ぎたら壊れる。キューンとしなくなる」というドライな恋愛観を披露。
勢いや成り行きで結婚まで漕ぎ着けるのは若いうちだけだ、というメッセージで、これも私には耳が痛いわけですが……。

ただ……、ただね?監督そうは言いつつも「運命じゃない人」は充分運命的だし、鍵メソもラストであのキュンキュンですからね(笑)
ドライな恋愛観を披露しつつも、内田監督、実は根が優しい?



……そんなことを思いながら見た2回目の鑑賞でした。