ポー川のひかり(2006年、イタリア)

【監督】
エルマンノ・オンミ
【出演】
ラズ・デガン
ルーナ・ベンダンディ
アミナ・シエド
ミケーレ・ザッタラ

感想(2014年3月2日、TV録画にて鑑賞)

哲学的で興味深いイタリア映画です。
2006年の映画ですが、そう感じさせないくらい古臭い映像で始まります(笑)

イタリア、ボローニャ大学。夏休み中の静かな学内で、図書館の古文書が何十冊も床に釘で打ち付けられるという事件が起こります。
やがてこの「書物の大虐殺」を犯した容疑者として、ある若い哲学教授が浮かび上がります。
しかし、その頃教授は既に姿を消し、当てもなく車を走らせていました。

やがて車や所持品を捨てた若い教授は、ポー川の土手の廃墟に住み着きます。
同じくポー川付近に暮らす老人たちからは、その髪型から「キリストさん」と慕われることに…。



出てくる言葉が良かったですね。
ちょっと記憶に無いですが…(笑)
でも良かったはずです。

哲学的で宗教的な映画で、退屈に感じる人には退屈なジャンルですね。
ヒューマンドラマというほどのドラマも無かったように思います。

書物=知識、そして宗教について、否定気味に描いています。
主人公はたくさんの書物に囲まれて生きてきて、自らも書を記す人間なのですが、一方では書物(=知識)にうんざりして、ある日、書物に反旗を翻してしまいます。
街を出て廃墟にたどり着いた彼が、暖を取るために燃やした原稿はあっという間に燃え尽きてしまいます。
つまり、書物や知識は実際のところ、冷えた体を温めるだけの力も無いということですよね。

主人公のたどり着いた境地は、「万の書物よりも友と飲むコーヒー」でした。
人が人らしく生きることができる田舎の風景を賛美するような映画でしたね。