カリスマ(2000年、日本)

【監督】
黒沢清
【出演】
役所広司
池内博之
風吹ジュン
洞口依子
大杉漣
松重豊
大鷹明良
塩野谷正幸
目黒幸子
戸田昌弘
田中要次
川屋せっちん
三浦景虎
ジーコ内山

感想(2014年6月8日、TV録画にて鑑賞)

久しぶりに意味の分からない邦画を見ました(笑)
黒沢清監督の不条理なミステリー。



ある人質籠城事件で犯人と人質両方を死なせてしまった刑事・薮池。
心に深い傷を負った彼は、犯人から受け取った<世界の法則を回復せよ>というメッセージに誘われるように、森の奥深くをさまよう。

開けた場所に一本だけ生えている奇妙な木を見つけた薮池は、<カリスマ>と呼ばれるその木が根から毒素を分泌し周りに生える木々を殺していることや、森を守るためにカリスマを伐採しようとしている植林作業員の存在、彼らからカリスマを一人で守っている青年の存在を知る。

カリスマを守って対立する住人たち。
その中に入り込んだ薮池は……。



毒を出して森を殺しながら生き続ける謎の樹木カリスマ。
森のためにカリスマを伐採しようとする男たちと、自然の摂理に従ってカリスマを守ろうとする青年。
そこへやってきたのは絶望した刑事。さらに森の再生のために森を一度枯らそうとする者も登場。
意味深なセリフ、何かを象徴しているであろうシーン、みんなどこかしら狂っていてどこかハラハラしっぱなしな映画でした。

でも、初見ではただただ難解で、そこからテーマを引っ張り出せませんでしたね。
まさか自然環境について考える映画ではないはずですよね(笑)
加えて、唐突で意味深なラストカット。もう、ムリです……

生きる力と殺す力は同じもの。で?
世界の法則を回復せよ。で?

詳しく解説してるレビューを読むことが出来たので少しは理解できたつもりですが……。
結局は、人間社会の弱肉強食の側面を、1本の木を巡って争う者たちに喩えたということらしいんですけど……。
「世界の法則」とは弱肉強食のこと、つまり、ただあるがまま欲望のまま、無法な状態こそが本来の「世界(自然界)の法則」だという皮肉。

ただ、それにしても難しい映画でしたね。
ハラハラしっぱなしと書きましたが、登場人物みんながウソをついてるように見えてしまう雰囲気がありました。
それが余計に話をややこしくしてるかも。

実際には、登場人物たちは素直に自分の気持ちを語っていて、隠し事はあっても嘘はないんです。
そういえば同監督の「リアル~完全なる首長竜の日~」も、本当のことを言ってるのに嘘に聞こえてしまって……というのがありました。
もっと素直に見なけりゃいけないのかもしれないです……(´・ω・`)