バッド・ティーチャー(2011年、アメリカ)

【監督】
ジェイク・カスダン
【出演】
キャメロン・ディアス
ジャスティン・ティンバーレイク
ルーシー・パンチ
フィリス・スミス
エリック・ストーンストリート
ジョン・マイケル・ヒギンズ
ジェイソン・シーゲル

感想(2014年6月24日、TV録画にて鑑賞)

主演のキャメロン・ディアスにピッタリなコメディ映画。



教育に対する熱意はゼロで、玉の輿に乗ることばかり考えている女教師エリザベス。
自堕落な生活を送っていた所へ、有名時計ブランドの創業者一族の出であるイケメン教師が転勤してきて、エリザベスは目を輝かせる。

男を振り向かせるために豊胸手術を決意したエリザベスは、高額な手術費用を稼ごうとあらゆる手を尽くし、同僚教師や生徒たちまでも騒動に巻き込んでいく。



まあ、キャメロン・ディアスが出てるってだけで内容は平凡な映画ですが、ちょっと意表を突かれた部分もあって…。
でも意表を突かれたからといって評価しているわけではないです。

何が意外だったかというと、主人公が成長らしい成長をしない映画だったんですよ。
てっきりバッド・ティーチャーがグッド・ティーチャーに成長変化する物語だと思ったら、最後まで主人公はバッドでビッチだったっていう…(笑)

一念発起してスパルタ教育で生徒たちを優良クラスへと導く展開は、動機が不純なので、主人公の成長とは言えないでしょうね(´・ω・`)
今回は教育者の役ですから動機が不純なのは感動に値しないかと。

普通、人格に問題があってやる気のない主人公出てきたら、物語の中で罰を受けて、反省して成長して良い人間に変わっていくじゃないですか。
そういうのないんですよこの映画。
エリザベスの男の趣味には変化あったみたいだけど、基本、始まりと終わりで主人公に変化ありません。

バッド・ティーチャーな主人公と対照的に、面白くて熱意を持っていて生徒からも同僚からも信頼されているグッド・ティーチャーが出てくるんですが、主人公の視点から描くと面倒くさい偽善者として描かれるんですね。
終盤、グッド・ティーチャーが主人公の本性を暴こうとして逆に自分が堕ちていくっていう展開がありますが、これはただのユーモアなのか、それとも他人の罪を暴こうとすると自分にバチが当たるという教訓なのか(笑)

もし後者だとすると、最初から主人公をグッド・ティーチャーに成長させるつもりなんかなく、この映画は「バッド・ティーチャーが好き勝手する痛快コメディ」ということになります。
まあそれでもいいですが、「バッド・ティーチャーはバッドなままでもいい」と言ってる風にもとれるこの作品は、普通の楽しみ方をさせてくれないという点で意表を突いてくる作品でした(´・ω・`)