アザーズ(2001年、アメリカ/スペイン/フランス)

【監督】
アレハンドロ・アメナーバル
【出演】
ニコール・キッドマン
フィオヌラ・フラナガン
クリストファー・エクルストン
アラキナ・マン
ジェームズ・ベントレー
エレイン・キャシディ
エリック・サイクス
ルネ・アシャーソン

感想(2014年7月27日、TV録画にて鑑賞)

スペイン人監督アレハンドロ・アメナーバル脚本によるサスペンス・ホラー。
ネタバレ厳禁の意外な結末が待っていました。



1945年、第二次大戦末期のイギリス、ジャージー島。
とある大きな屋敷の女主人グレースは、幼い子どもたちと3人だけで暮らしていた。
娘アンと息子ニコラスの姉弟は光アレルギーで、日光を嫌う。そのため屋敷は昼間でも分厚いカーテンを閉め切って薄暗い。

そこへある日、使用人になりたいという3人の訪問者が現れる。
使用人の募集をしていたグレースはさっそく彼らを雇い入れるが、それ以来屋敷では奇妙な現象が次々と起こりグレースを悩ませ始める……。



古い屋敷で暮らす奇妙な病の子供たちと神経質な母親。
そこへ使用人たちがやってくるところから物語は始まります。

ベテランの家政婦・ミルズ夫人、庭師の男・ミスター・タトル、口の利けない若い女中・リディア。
新聞の募集広告を見て来たという3人。怪しいですね……。

しかし、彼らを迎える女主人グレースの様子もどこかおかしい。
子どもたちが光アレルギーだからカーテンは常に閉めておけ、部屋を移動する時は必ずドアを閉めろ、と説明する彼女は神経質そのもの。

そして実は募集広告はまだ出してないことが分かります。
不審がるグレースにミルズ夫人は、自分たちはかつてこの屋敷で働いたことがあり、使用人がいなくなったという話を聞いて来てみたのだと弁明しますが……。とっても怪しいですね……。

こんな風に、序盤の展開から不条理な感じというか、なんか怪しい気配がプンプンしている作品です。
一方で、流血とかグロテスクな描写はまったくなく、画面の陰影や、不条理な会話・雰囲気で不安を煽るような演出の巧さが光っています。

なので、これはホラー作品ですけど、心霊ものなのかサイコスリラーなのか、その判断が付かないまま進んでいきます。
そこもまた秀逸な部分だと思うんですよね。

幽霊の仕業みたいな出来事は多々あるんですが、家政婦は何かを企んでいるような感じだし、女主人はノイローゼ気味で何をしでかすか分からないし、子どもたちだって怪しい病気にかかってるわけですから精神的に健全とは言い切れないわけで……。
登場人物全員が信用できないため、幽霊なんて最初から存在しない、すべては人間の仕組んだ事件だった……という方向に転ぶ可能性もはらんだまま進むんですよ。

で、そんなまったく方向性も見えぬ状態で意外すぎる真実が明かされます。
これがまあ、物語を最初っからひっくり返すような最大級のどんでん返しで、私は思わず笑っちゃいました。

個人的には反則技な気もするんですよね……。
でもまあ、そういう視点もアリなのかなぁ(´・ω・`)
ルール無視でも構わないという方なら、オススメできる映画です。