モンスターズ/地球外生命体(2010年、イギリス)

【監督】
ギャレス・エドワーズ
【出演】
スクート・マクネイリー
ホイットニー・エイブル

感想(2014年8月13日、DVDにて鑑賞)

新鋭ギャレス・エドワーズ監督が、わずか130万円で製作し話題となったSF映画。



地球外生命体のサンプルを採取したNASAの探査機が、大気圏突入時にメキシコ上空で大破してしまう。
その直後から新種の生物が現れ始め、メキシコの半分が危険地帯として隔離されてしまう。

それから6年後、モンスターの被害を受けるメキシコでスクープを狙うカメラマンのコールダーは、現地で怪我をした新聞社社長の令嬢サマンサの安否確認をすることに。
さらに、病院でサムの無事を確認したコールダーに更なる命令が下る。社長令嬢をアメリカまで送り届けろというのだ。
コールダーとサムは、船でメキシコを脱出するため海岸へと向かうが……。



「GODZILLA」の監督の作品ということで見てみました。
けっこう面白かったです。

全体的に退廃的な雰囲気の中で進んでいく物語。
エイリアンによって被害を受けるメキシコでは、6年の歳月が、人々にそれを日常として受け入れさせるまでになっています。
地元のタクシードライバーは、「危険だけど、家族も仕事もここにあるし…」と。
もう、「危険」よりも「生活」の方が優先度高いわけですね。

そんな、危ない場所だけど活気のある生活圏や、人里離れた山奥を主人公の男女が移動していくという映画です。
エイリアンとのバトルはほとんどなく、主人公2人が異国の地を旅する中で互いに思いを通わせていくという…。
侵略SFじゃなくて、これはむしろロードムービーですよね。

物語がエイリアンによってではなく、男女の関係によって進んでいくので、ぶっちゃけエイリアンものである必要もないのかも。
例えば、脅威がエイリアンではなく、ウィルスとかでも成り立つお話だったかもしれません。
ただ、SFであることで、クライマックスの幻想的な展開が起こるわけですが。

ラストはけっこう感動的な展開になっていて、エイリアンものとは思えません(笑)
でも、ん、ちょっと待てよ?と思ってDVDをリピートすると、冒頭はあんなことになっていて…。
非常に意地が悪いことになってますが、逆にそこは実際的なSF作品ならではで、良いと思いました(笑)