トランスフォーマー/ロストエイジ
(2014年、アメリカ)

【監督】
マイケル・ベイ
【出演】
マーク・ウォールバーグ
ニコラ・ペルツ
スタンリー・トゥッチ
ソフィア・マイルズ
ジャック・レイナー
リー・ビンビン
ケルシー・グラマー
T・J・ミラー
タイタス・ウェリヴァー
ピーター・カレン(声のみ)
フランク・ウェルカー(声のみ)
渡辺謙(声のみ)
ジョン・グッドマン(声のみ)

感想(2014年8月16日、109シネマズ富谷にて鑑賞)

映画「トランスフォーマー」シリーズ第4作。
ロボットのデザインや登場人物を一新した新シリーズの幕開けです。



人類の存亡をかけたシカゴでの戦いから4年後。
正義と平和のために戦ったオートボットたちは、今やトランスフォーマーを迫害する政府や反トランスフォーマー組織KSIに追われる身となり、散り散りになって各地に潜伏していた。

テキサスで修理解体業を営むケイドはある日、古びて動かないトラックを安価で買い取る。
部品を売って金にするつもりだったが、そのトラックこそ重傷を負って機能停止となっていたオートボットの司令官オプティマス・プライムだった。

KSIに追われる身となったケイドたちの運命は…。
そして突如現れKSIに協力する謎のトランスフォーマー・ロックダウンの真意とは…。



165分(2時間45分)ずっとテンション高い映画。
マイケル・ベイの趣味が止まらないどうしよう!(笑)

いろいろ粗がある映画です。えっ?と思ってる間に次の状況が始まってしまって、説明不足な点もチラホラ。
でも、ストーリーなんて不要だ!と言わんばかりの迫力アクションの連続には黙るしかないです(笑)
良い意味で相変わらずです、この監督さん。

今回は人間側のキャストが一新され、主人公のケイドとオプティマス司令官の出会いから丁寧に描かれました。
司令官の第一声がもう素晴らしく、その人間味に親近感が湧きましたね(笑)

主人公のケイドを演じたのは、マーク・ウォールバーグ。
最近は、父親役が板についてきたような気がするんですが、どうでしょう。
今作では一人娘をつい束縛してしまうシングルファーザーを好演してました。
娘のために命がけなのに、娘の眼中には彼氏しかなかったりとか、その哀愁が笑えます。

娘のテッサ役にはニコラ・ペルツ。
調べたら「エアベンダー」のお嬢さんだったんですね。よくぞ美しく成長なされた…。
前3部作のヒロインみたく途中で降板しないように気をつけてください!

オートボットたちの障害となるKSIのCEO?ジョシュア・ジョイス役にはスタンリー・トゥッチ。
明らかにスティーブ・ジョブスを意識したキャラになってますが、「世界をより良くする」というスローガンのもと、人造トランスフォーマーを開発する野心家です。
後半は(と言っても長すぎてどこから後半だったか分かりませんが笑)彼がかなり目立ってます。
ケイド、オプティマスに続く第三の主人公と言っても過言ではないでしょう。



この4作目をざっくり説明すると、「かつてトランスフォーマーを創った創造主たちが暗躍。鍵となる<シード>を巡って、オートボット、KSI、創造主の手先ロックダウンが世界中で戦いを繰り広げる」って感じでしょうか。

ひとつ興味深かったのは、ほんの一部だけ映った創造主たちの体がヌメヌメしていたこと。
機械生命体を創造した張本人は、有機生命体であったわけですね。
この設定けっこう面白いと思うんですけど、どう面白いのかは説明できません(笑)

あと、巷ではこの映画、ストーリー皆無の内容だと言われていますが、ケイドと娘の彼氏シェーンのやりとりなんてけっこう良かったと私は思います。
娘をまだ取られたくない父親が、娘の彼氏をまったく受け入れようとせず、しかし共に行動するうちに彼氏を認め娘を託す、というよくあるパターン(同監督の「アルマゲドン」とかまさにこれ)が展開されます。
ですが、165分という長丁場の中で何度も父親と彼氏のシーンが挿入されるので、その関係の進展がまったくムリなく、ラストの方では普通に感動できる関係になってるんですよね。

他にも、前3部作よりも各キャラクターをクローズアップした内容になっており、登場する5体の味方ロボット全てが魅力的に描かれてます。
もっと言えば序盤で狩られるオートボットすら丁寧に描いてます。

ユーモアもあるし、戦闘シーンの容赦ない破壊っぷりは、なんかもう…。
とにかく破壊しなくちゃ歩くこともできないのかよ、ってくらい壊してます。
息するのと同じ感覚で壊してます。

問題の上映時間の長さですが、これは実は私はあまり気になりませんでした。
意外とあっさりエンディングになだれ込んだので、「あっここで終わるのか…」と思ったくらい。
あと30分くらいは退屈せずに観れたとおもうんですが、多分これって、戦闘シーンは多いけどお話はそれほど進んでないってことですよね(笑)だからエンディングに物足りなさすら感じるのかも。

とにかく、オプティマスたちオートボットが大暴れ!の内容でした。
マイケル・ベイ作品に期待していたものは全部観られる映画です。