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エスケイプ・フロム・トゥモロー
(2013年、アメリカ)

【監督】
ランディ・ムーア
【出演】
ロイ・エイブラムソン
エレナ・シューバー
ケイトリン・ロドリゲス
ジャック・ダルトン
ダニエル・サファディ
アネット・マヘンドリュ
アリソン・リーズ=テイラー
スタッス・クラッセン
エイミー・ルーカス

感想(2014年9月10日、チネ・ラヴィータにて鑑賞)

冴えない中年男性のジムは、口うるさい妻と言うことをきかない子供たちを連れて、世界的に有名なテーマパークへ泊まりがけで遊びに来た。
しかし、最終日の朝、ジムは会社からの電話でクビを言い渡されてしまう。

せめて夢と魔法の国と謳うテーマパークで現実逃避をしようと考えたジムは、クビのことを伏せたまま家族を連れてパークへと向かう。
しかし、彼は幻想と妄想に溢れた世界へと入り込んでしまい、楽しいはずの家族旅行は悪夢へと変貌していくのだった……。



アメリカ・カリフォルニアのディズニーリゾート内で無許可でゲリラ撮影した映像を使って作られた映画。
そうです。「世界的に有名なテーマパーク」とはディズニーランドのことです。
あくまでも劇中ではディズニーという名称は出てこないので、あらすじにもディズニーとは書きませんでしたが…。

しかし、観てる限りはディズニーランド以外の場所には思えないくらいディズニーを出してます。
ミッキーマウスやドナルドダックが映るカットもありますし、パーク内のアトラクションの名称なども実在のものなんですかね?
要するに、隠す気がないんですね。訴えるなら訴えてみろよ、という姿勢。(昨年の作品ですが、実際まだ訴えられてないようです)



ストーリーを楽しむ映画ではなくて、雰囲気を楽しむ映画になりますね。
ストーリーを説明するとあまり魅力的ではないかもしれません。
子持ちの男性が、若いギャルたちとお近づきになりたくて、子供を連れてパーク内を行ったり来たりする話ですからね(笑)

結婚してても恋はしたい、子供がいても若い女性とお話ししたい…。
そんな中年男の煩悩(ファンタジー)を描いており、端から見てるとなにやってるんだという感じもしますが(笑)
その合間に、魔女が登場したり、謎の施設に囚われたりと、だんだんと妄想/幻想が混迷を深めていきます。

白黒映画という選択はゲリラ撮影での制限が反映されたのかもしれませんが、結果として、白黒の世界がとてもファンタジックに感じられて良かったですね。
私はカラーテレビの世代なので、白黒映画を見て「古さ」を感じません。
他の白黒作品もそうですが、どこかお伽話的な印象を受けるんですよね。

ストーリーを楽しむ映画ではないと書きましたが、この映画が伝えようとしてることはすごく共感できる気がします。
ラストでは、壮大な劇伴が流れる中、開園と同時にパーク内に吸い込まれるように入場する群衆の姿が映し出されますが、つまりはその奇妙さを切り取った映画だと思います。

「夢と魔法の国」「悩みなんてすべて忘れてしまえ」「みんな楽しく笑ってる」
そんなことが本当にあるのだろうか?と、そこまでは言いませんが、「夢と魔法」が本当にあるなら、不気味で怖いことも起こってるかもしれないよね…と、ダークファンタジーの方から切り込んでいった感じですね。

で、これ最後まで見ると単に大衆娯楽を皮肉ってるわけじゃない、というのも分かると思うんです。
主人公のラストシーンとか見ると、まさにダークファンタジー、ブラックユーモアという感じなんですよ。
つまり「夢と魔法の国」に乗っかったラストになってます。

たぶん監督はディズニーランドが大好きなんでしょうね。
ディズニーへのリスペクトをなんとなく感じられる作品です。
そのうえで、監督なりにダークに味付けしたディズニーランド像を描いたということでしょうかね。

※ちなみに大人向けですので、ご家族での鑑賞はオススメしません。





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先着順でうちわ貰えたんですけど、9月で全然涼しいという…。
仙台の秋の訪れは東京より早いというのに、上映は東京の後ですからね…(苦笑)