アシャンティ
(1978年、スイス/イギリス/アメリカ)

【監督】
リチャード・フライシャー
【出演】
マイケル・ケイン
ピーター・ユスティノフ
オマー・シャリフ
ビヴァリー・ジョンソン
ウィリアム・ホールデン
カビール・ベディ
レックス・ハリソン

感想(2014年9月27日、TV録画にて鑑賞)

西アフリカの小さな村へやってきた、WHOの英国人医師デイビッドと、アシャンティの血を引く助手のアナンサ。
村人たちの診療を済ませたデイビッドはダンスで歓待を受けるが、その間に湖に出かけたアナンサがアラブ人の男たちにさらわれてしまう。
男たちは、黒人を拉致しては奴隷として他国に売りさばく奴隷商人スレイマンの一味だった。

アナンサが誘拐されたことを知ったデイビッドは、スレイマンがサハラ砂漠を横断しようとしていることを突き止め、同じくスレイマンに家族を奪われた男・マリクと共に追跡の旅に出るが……。



人身売買・黒人奴隷の問題を扱った70年代の映画です。
しかし、内容はあまり深くなく、社会問題はあくまで話の発端に過ぎず、主人公がさらわれた妻を取り返すために砂漠を旅するという単純で単調なエンタメ作品です。

最近は善良なおじいちゃんばかり演じてるマイケル・ケインが、妻のために必死に奴隷商人を追いかける男をアグレッシブに演じています。
妻役には黒人のビヴァリー・ジョンソンという方。
ところが、二人が夫婦という描写が最初なかったために、結局最後までそのことが分かりませんでした。

物語は、国連医師のデイビッドが看護師のアナンサに連れられて、アフリカのある村を訪れる所から始まります。
この時、村を初めて見たデイビッドにアナンサがいろいろ説明するんですが、その台詞から夫婦という感じはしなかったし、アナンサがデイビッドの頬にキスしたのもそういう女性・習慣なんだろうな…くらいに思ってしまって。

その後アナンサがさらわれ、デイビッドは彼女を探すためにツテを頼るんですが、そこでアナンサのことを「私の妻だ」と伝え、相手に黒人と結婚したことを奇異の目で見られます。
このシーンも、アナンサ捜索を円滑に行うためにデイビッドが嘘を言ってるんだと勘違いしてしまって(笑)
ただの職場の同僚を救うためでは協力を得られないと彼が考えたともとれますし…。

一方で、アナンサも奴隷商人に「私の夫は国連の医師なのよ」と、だから自分を解放した方が身のためだと告げるんですが、これも、彼女が自分が有利になるためについたウソだと思ってしまって(笑)
私のまったくの勘違いなんですが、この二人はお互いに相手が配偶者だとウソをつくことで目的を達成しようとしてるんだな…と。

で、最後にはデイビッドがアナンサを救い、二人は熱いキスを交わすんですが、ここに至っても私は「ウソから出た誠で二人は結ばれたんだな~」などと思っていました。
もうどうしようもなく話が分かってないという(笑)

もしかしたら劇中の協力者と同じく、白人が黒人と結婚するわけがない、夫婦であるはずがないという偏見を、私も持っているのかもしれないです。
素直に見れば勘違いはしないのかも。