TOKYO TRIBE(2014年、日本)

【監督】
園子温
【出演】
YOUNG DAIS
鈴木亮平
佐藤隆太
大東駿介
清野菜名
石田卓也
市川由衣
叶美香
中川翔子
染谷将太
でんでん
窪塚洋介
竹内力
ベルナール・アッカ
丞威
高山善廣
松浦新
石井勇気
坂口茉琴
佐々木心音
中野英雄

感想 (2014年10月8日、チネ・ラヴィータにて鑑賞)

さまざまなトライブ(族)がそれぞれの街を暴力で牛耳る近未来のトーキョー。
ブクロを支配するブッパと<ブクロWU-RONZ>のヘッドであるメラは、トライブ同士の均衡を破って勢力を拡大し始める。
そしてメラが執拗に狙っていたのは、<ムサシノSARU>のメンバー、海だった。

海は、メラの仕掛けた罠にハマった仲間を救出するため、ブクロに乗り込む。
しかしそこには、謎の女スンミも囚われていた…。
やがてメラがムサシノSARUに仕掛けた抗争は、トーキョー中のトライブを巻き込む戦いへと変わっていく…。



すごく滅茶苦茶だけど、終わってみると楽しかったような気がする映画(笑)
振り切ってる作品って良し悪しとか超えてしまうんですよね。

ひとつ、振り切ってる!と思わせた要素が、ラップによるストーリー進行。
セリフの半分くらいがラップ…、というか、ミュージカル映画の歌唱部分をヒップホップに置き換えたような感じです。
現役のラッパーや、ベテラン俳優たちがみーんなビートにノッてラップで会話していて、それがこの作品の芸術的側面…最大の魅力だと思います。

逆にこの演出がなかったとしたら…どうなっていたでしょう。
エロと暴力と荒唐無稽なストーリーしか残らなかったのでは…。

もちろんそのエロもやり切ってるんですけどね。
佐々木心音のおっぱいに始まり、全編を通して見えまくりの清野菜名のパンチラ、市川由衣の乳寄せアピールに、巨乳を揉まれる叶美香、鈴木亮平のTバックに、竹内力の自慰…(あれ、最後の方、男じゃね?)
とにかくエロもやり切ってます!

しかし、それだけでは下品な美とギャグの羅列に過ぎず、爽快感を生み出したりはしないと思うんですよ。
ストーリーにしたってハッキリ言ってアホすぎるわけで、それが許される世界観を作り出したのが、やはりサウンド面だったんじゃないかと。

もうこの世界はこうなんだ、と思うしかないわけですよ。
だって対策会議がラップなんですから(笑)

そしてこういう世界なんだと受け入れてしまうと、もう後は普通に感動したりもするわけですよ。
みんなで団結するシーンとかね、グッときましたね、不覚にも。
もしかすると最近のハリウッド映画のヘタな大統領演説より何倍も良いですよ。

でも、あまり感動したとは言いづらい内容の映画ですけどね。
みんな見てみるといいと思います(笑)