狩人と犬、最後の旅
(2004年、フランス/カナダ/ドイツ/スイス/イタリア)

【監督】
ニコラス・ヴァニエ
【出演】
ノーマン・ウィンター
メイ・ルー
アレックス・ヴァン・ビビエ
ケン・ボルトン
デニー・デニソン

感想(2014年10月11日、TV録画にて鑑賞)

ノーマン・ウィンターは半世紀もの間、ロッキー山脈で罠猟を続けてきた<最後の狩人>である。
しかし、森林の伐採によって動物の数は年々減少し、ノーマンは今年限りで猟をやめる決心をした。

そんな折、犬ぞりのリーダーであり、ノーマンがいつも連れ歩いていたシベリアン・ハスキーのナヌークが命を落としてしまう。
心配した友人からレース用に育てられたというメス犬を譲り受けたノーマンだったが、アパッシュと名づけたその犬にナヌークの代わりが務まるとは思えないまま、最後の冬が足早に訪れる……。



実在の狩人ノーマン・ウィンターを本人が演じるという、半分ドキュメンタリー、半分フィクションの映画。
雄大で厳しい自然や、力強くそりを引く犬たちの姿が堪能できます。

これを撮った監督も冒険家と呼ばれるほどの人らしく、そんなわけで映像に妥協のない感じが伝わってきます。
さすがにクマとの遭遇シーンが目を疑いましたが、でも、2000年代の欧州映画のCGレベルではないですよ、あのクマは。
あれは本物の野生のクマだったんじゃないかと思っていますが。

物語そのものはとっても単調というか、ひたすら冬の間の狩人の仕事を映すだけなので、もう物語でもないかもしれないという感じ。
退屈といえば退屈です。スローライフとも違って、憧れるようなライフスタイルでもないしなあ(笑)

ただ、主人公とアパッシュの絆とかを見ると普通に面白いんですよ。
こういうタイプの犬の映画もたまには良いものですね。