楽園追放 -Expelled from Paradaise-

八杉将司
虚淵玄(脚本)
ハヤカワ文庫JA 早川書房(2014)

感想

少し前に感想を書いたアニメ映画「楽園追放 -Expelled from Paradaise-」の、ノベライズ作品。
ノベライズなので原作小説じゃないです。ライトノベルでもないです。

ただ、内容はけっこうライトな印象。
もともとそんな厚い本じゃないんですが、文字もそんなに所狭しと書かれてないので、サクサク読めました。
やっぱりこのコンテンツは全体的に中学生以上を対象にしてる気がしますね。

SF小説家である著者・八杉将司のツイッターによると、初めてのノベライズで恐々だったらしいです。
実はもっと内容を大きく改変する案もあったけど自分で没にしたんだとか。
たしかに、映画の内容をそのままなぞったような内容でした。

逆に原作である映画との違いは、アンジェラのライバルであるクリスティンが掘り下げられていたことでしょうか。
クリスティンの視点から、楽園に反旗を翻したアンジェラが描かれたり、クリスティンの愛機は漆黒に塗られたアーハンだったり…。
映画では、ベテラン声優陣を起用しながらもポッと出でしかなかったエージェントたちが、そのうち1人だけでもしっかりと描かれたのは良かったですね。