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JOURNEY TO THE CENTRE OF ME
カヒミ・カリィ

Polydor, 2000, Japan

曲目

The Seventh Wife Of Henry VIII
Mistaken Memories Of Madieval Manhattan
The Lady Of Shalott
Pygmalism
Journey To The Centre Of Me

感想

シンガーソングライター、カヒミ・カリィのミニアルバム「JOURNEY TO THE CENTRE OF ME」。

2000年の三ヶ月連続リリースの第2弾にあたる作品です。
当時高校生だった僕はお小遣いをなんとかやりくりしながら買った覚えがあります。
で、買いに行ったら上のようなジャケットで、レジのお姉さんに渡すのがめっちゃ恥ずかしかったというのは今では良い思い出(笑)
(どっちが表かは今なお不明w)

しかし、高校時代にこういう音楽を聴いてたんだなあ…。
なんか我ながら変な子だったなあ。


ウィスパー・ボイスで知られるカヒミ・カリィのイメージとは一線を画す音楽。
このミニアルバムを含む三部作で、彼女は「もっとパンクに!」ということを意識していたらしいです。
結果として、それまでの渋谷系なノリはまったく排除され、ジャパニーズ・ポップスとしてもかなり異色の作品になってます。

冒頭からゴシックを思わせるオルガンの響き。
全体的に薄暗く鬱々とした曲が多いです。特に#2、#3、#4…。

女性の彫像に恋をしたギリシャの王ピグマリオンの逸話をモチーフにした「Pygmalism」は偏執的というか病的な内容。
でもそれが逆にクセになります。この曲は三部作の第3弾、アルバム「tilt」にも収録されました。

MOMUS(モーマス)というスコットランド出身のアーティストをプロデューサーに迎えて、英国の民族楽器の音なども使われてますね。
お祭りのような#5「Journey To The Centre Of Me」ではバグパイプの上でヴァイオリンが軽快に踊ります。
この曲もただお祭り騒ぎの曲ではなく、途中で「Stop! Go!」のかけ声で曲が止まったり始まったり、一筋縄ではいかないですね。
こういった所でも「よりパンクに」という意図が働いていると思います。


しかし、改めて聴くと本当に異色のミニアルバム。
これが日本のメジャーから発売されたことが驚きだし、ヒップホップ、ミクスチャー、V系ロック全盛の時代にこれを聴いていた自分ってなんなんだろう…(´・_・`)