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ターミネーター3
(2003年/アメリカ)

【監督】
ジョナサン・モストウ
【キャスト】
アーノルド・シュワルツェネッガー
ニック・スタール
クレア・デインズ
クリスタナ・ローケン
デヴィッド・アンドリュース

*感想(2013年3月24日、TV録画にて鑑賞)

<ターミネーター>シリーズの3作目。
誰もが「T2で終わればよかったのに……」と思ってしまう「T3」こと「ターミネーター3」です。
前作T2の公開から12年が経ち、監督も前2作を撮ったジェームズ・キャメロンからジョナサン・モストウへ交代。
生みの親であるキャメロン監督からしてみれば、「シリーズはT2で終わっている」つもりだったらしいです。
しかし、ハリウッドのビジネス・スピリッツが、前2作で予言された未来戦争へと向かってプロジェクトを推し進めます。

結果として、T3はT2の二番煎じと言ってもいい出来になってます。
せっかくキャメロン監督がT2をT1の二番煎じにならないように配慮したんですけどね。

キャストで続投したのはアーノルド・シュワルツェネッガーくらいかな。
成長したジョン・コナーをニック・スタール、彼と共に逃亡することになる女性ケイトをクレア・デインズが演じます。(リンダ・ハミルトンは出てきません!)
そして、今回の悪役ターミネーターはクリスタナ・ローケン演じる女ターミネーター<T-X>。

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物語は前作から10年後の2004年。若者に成長したジョン・コナーですが、人類滅亡を回避した世界ではろくな人生を歩んでいない様子。かつてジョンやサラがスカイネットの叛乱を阻止したなどということは誰も知らず、その経験がジョンに真っ当な人生を歩ませない障害になっているかのようです。
滅亡した世界では英雄となれても、平和な世界では存在意義を見いだせない。存在を抹消し放浪するジョンの姿は、「世界を救った後にやることがなくなった、落ちぶれたヒーロー」ですね。

しかし、そんな平和な世界に再び未来からターミネーターが送り込まれてきます。
女性の姿をした究極のターミネーター<T-X>に襲われるジョン。
彼を救ったのは10年前にサラやジョンと共にスカイネットを破壊したT-800の後継機<T-850>。
T-850はジョンに「滅亡は回避されたわけではなく、予定が狂い先延ばしになっただけだ」と伝えます。

ジョンとT-850にケイト(ジョンの未来の妻)を加えた3人は、ケイトの父親ロバートがスカイネットの暴走を止められる唯一の鍵であることを知ります。
そして、T-Xの暗殺リストの中にもロバートの名があったのでした。



前作で消滅したはずの人類滅亡のシナリオ。
しかし、歴史には定められた結末へ向かい自己修正する能力があるのでしょうか、結局スカイネットは人類に反旗を翻し、未来では人間と機械の戦争が起こってるという……。
堕落した人生を送っていたジョンの下へ、存在しないはずのターミネーターが現れる……という展開。

なあんかこれ、終わった話をぶり返してる気がするんですよね。
まあたしかに未来は不確定なものだから、滅亡の因子をすべて排除したとしても同じことが起こる可能性はあるわけですけどね。

ただ、やってることも同じ内容をぶり返してるようにしか見えないのが残念。
前2作へのオマージュと言えばたしかにそうなんだろうけど、毎回大型車で追いかけられるのには正直飽きました。

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一応、新しい部分として最大の目玉がT-Xという女ターミネーター、通称「ターミネエチャン」の登場なんだけど、ターミネーターという殺人ロボットの性質上、女である必要があまりないですよね。
そもそも初代ターミネーターのシュワちゃんの外見のインパクトにかなうはずもなく。
どうしても「亜種」とか「バリエーション」のひとつにしか思えないんですよね。

いっそのこと「相手を油断させるため」とかいう理由でずーっと全裸(または半裸)でいてくれたら、男性ファンの支持は得られたと思うんですけどね(笑)


終わり方もちょっと釈然としないんですよね。というか、終わり方が一番釈然としない(笑)
T1は未来を変えようとする敵を阻止し、サラとカイルによって未来(ジョン・コナー)を生み出す話。
T2は強大な敵が生み出され滅亡する未来を回避するために、未来を変えようと奮闘する話。
では、このT3はというと、未来は変えることが出来ず主人公たちは滅亡の序曲を手をこまねいて見ているしかない、という結末。

T1やT2と違って鑑賞後にモヤモヤしますね。
あくまで続編T4への繋ぎの作品としての認識で充分なのかも。
T4も見ることによって初めて意味が出てくる作品というか。T4を描くために通過しておかなければならなかったエピソードなんですよね。
その繋ぎのために巨額の制作費を注ぎ込めるハリウッドのビジネス・スピリッツがなによりすごい映画ですね。