宇宙戦艦ヤマト2199
第9話「時計仕掛けの虜囚」
感想
ヤマト2199第9話はアナライザーにスポットを当てたロボット回でしたね。機械に魂が宿るのかというテーマは、けっこうベタだと思うけどなかなか良かったですね。
「宇宙戦艦ヤマト」でこういうエピソードもやるんだ、というのが驚きでした。
エンケラドゥスあたりで回収したガミラス軍のロボット兵・ガミロイド。
その解析をしていた真田副長や自律型AIアナライザーの視点から描かれます。
そこへ「観測員9号の心」という本や、シーンの合間に挿入される名作SFタイトルを少し変えた言葉なんかが絡んできて、SF好きとしては面白かったです。
ヤマトってSFだったんだよね、と再認識(笑)
「オートマタは電気羊の夢を見るか?」というのもあったけど、これもディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」が元ネタで、これは主人公が自分の存在に疑問を持つ物語。SF映画「ブレードランナー」の原作小説でもあります。
このへんのことは、たまたま僕がディックを知ってたから分かりましたけど、まさしく「わかる人にしかわからない、それでいいアイコトバ」(by 中島美嘉&中島みゆき)になってましたね……。
「オルタ」とアナライザーに名付けられたガミロイド。
この場合の「オルタナティブ」は、ガミロイドがガミラス軍にとって生身の兵士に代わる「代替の」戦力だという意味でいいのかな?
それはともかく、言葉を教わったり、将棋を打ったりして、交流するロボット2体。
もう、こういう描写がある時点で結末はなんとなく予想がつくんですが……。
百合亜「心があれば、機械も捕虜として扱うべきよ」
(百合亜たんカワイイな……)
伊東「心?まさかあなた、あれに心があると思ってませんか」
(むむ、正論か……?)
真田「私には、君に心があるのかさえわからない」
「君には私の中にあるような意識はなく、人間らしく振舞っているだけなのかもしれない」
カッケェーーッ!
真田さんカッコよすぎるー!
でも、一応人間の姿をしている伊東(笑)にそこまで言うことないんじゃー!?
保安部長だって初出動で張り切ってただけだろうしー!?
でも、真田の非礼を責めることも反論することもしなかった伊東保安部長は、自分が冷酷な男だということを半ば自認してるんですよね、たぶん。
普段はわざとチャラく振舞って周囲を欺こうとしている。
それを真田さんはとっくに見抜いていたのかもしれませんね……。
これ面白かったのは、実は、真田さんは機械に魂が宿る可能性を示唆したわけではなく、人間も機械も同じような思考構造を持っているなら両者に明確な違いはないんじゃないか、ということを言ったんですよね。
これがとても興味深い話で、僕がたまたま最近読んだ伊藤計劃の「ハーモニー」というSF小説では、人間の意識というのは様々な感情や損得が会議を開いて行動を決めようとしているその会議そのものだ、ということが書かれてました。
なので、何重にも思考を重ねるある程度高度なAIであれば、いくつかの条件から行動を決定する過程で脳内会議が行われるわけで、「機械にも意識は生まれる」ということになるわけで……。
さらに、最近見てた「攻殻機動隊」では、電脳に宿るゴーストだったり、並列AIのタチコマたちが個性を獲得していく話だったりを見てたので、今回の話と被って色々考えさせられましたね。
意識とは、魂とは、人間とは……?
オルタの視た「女神」が何だったのか、そこが謎のままではありますが……。
もしかして、女神とは森雪のことではなく、もちろん新見女史のことでもなく(失礼;)、イスカンダルのスターシャ系列の誰かなのかも知れないですね。
ヤマトにはイスカンダルの技術が使われてるわけですし、この伏線(?)が今後どう展開していくのかは気になるところです。
(しかし女性陣カワイイな……)
今回主人公は空気でしたね……。
古代くん?誰ですか……?
【今週のED】
今回から新エンディング。
意外に早く、2ヶ月でエンディング変わりましたね。
ガミラス軍の戦闘機が国連軍のよりかっこいい。
キット化されたら買っちゃう……///
こ、この網タイツ少女は!?(*'-'*)
ヒルデたんもまだ充分に活躍してないのに早くも次の美少女投入してきますかー!?
なんだこの女性陣がすごく充実してる「宇宙戦艦」ー!?
しかも萌えアニメじゃないからこっちが油断してるところへーー!!(笑)
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