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蟲師 (2007年、日本)

感想 (2013年1月22日、DVDにて鑑賞)

大友克洋月間の4本目にして最後の作品です。(結局、月間というほどの期間でもなかった……w)
アニメ化もされた漆原友紀の漫画「蟲師」を、大友克洋監督が実写映画化したものがこの作品。
自然界に溢れ、時に人に取り憑き不可解な現象を起こす「蟲」。
蟲の対処法に精通し、人々を癒しながら旅をする蟲師のギンコの物語です。

主演はオダギリジョー。物静かな青年ギンコを演じます。
不思議な虹を探し、ギンコと道連れになる男・虹郎に大森南朋。
蟲の話を文字にし、代々守ることを宿命づけられた女・淡幽に蒼井優。
ギンコの育ての親で蟲師のぬいに江角マキコ。
キャストはけっこう豪華なんですが……。


結論から言えば、個人的にまったく盛り上がらないまま終わってしまいました。
原作漫画やアニメは人気だったみたいですが、果たしてこの映画はその魅力を伝えることができているのか……。

現代よりも自然が色こく残っていた時代を舞台に、森や山の神秘性を丁寧に映し出し、時に幻想的に描こうという思いは伝わりました。
しかし肝心のストーリーに起伏がなく、どんな物語を語りたかったのかもよくわからない感じ。
そんな独りよがりな映画が130分も続くのはある意味修行です。

説明不足というのが最大のネックで、原作漫画もアニメも見たことがない僕は、中盤で電灯が出てくるまで江戸時代頃の話だと勝手に思ってました。
本編見た後からDVD収録の特報映像を見たら「百年前の日本で……」とか言ってるので、その時初めて時代が判明(笑)本編中には時代を明確に表す台詞も描写もないですからね。よくよく見れば、ギンコたちの服装はボロだけど江戸時代以前ではないよなあ……という程度。
本編よりも特報映像の方が物語を説明してるってどういうことでしょう?(笑)

さらに、同じくDVD収録の予告編を見たら、たったいま見た本編とはとても思えないスペクタクルな編集で、「あ、この映画ちょっと見たいな……」と思ってしまいました。


蟲の描写については、思ったよりも抽象的な造形で、気持ち悪いというほどではなかったです。
虫が苦手な人でも見れると思いますが、問題はストーリーの起伏のなさですね……。

蒼井優ちゃんは相変わらずの素晴らしいカメラ映えに加え、淡幽という魅力的な和装美人の役なので、そこだけたまらなくなったりしますが、本当にそこだけなのでまったくオススメできない映画です。
中盤に彼女のエピソードがあるだけで、物語の結末に深く関わってるわけでもないようだし……。

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なんだか微妙な感じで大友作品の鑑賞が終わってしまったのが悔やまれます。