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サンシャイン2057 (2007年、イギリス)

【監督】
ダニー・ボイル
【出演】
キリアン・マーフィー
真田広之
ミシェル・ヨー
クリス・エヴァンス
ローズ・バーン
トロイ・ギャリティ
ベネディクト・ウォン
クリフ・カーティス
マーク・ストロング

あらすじ

西暦2057年。太陽はその輝きを弱め、やがて死滅しようとしていた。地球上ではあらゆるものが凍てつき、人類の滅亡も時間の問題だった。人類に残された最後の希望は、マンハッタン島ほどもある巨大な核爆弾を太陽に投下し活性化させること。この極めて困難なミッションに選ばれた8人のエキスパートたちは宇宙船イカロス2号に乗って太陽を目指していたが……。

感想 (2013年6月13日、DVDにて鑑賞)

ダニー・ボイル監督の宇宙SF。
ありがちな閉鎖空間でのサスペンス・ドラマを思わせますが、それだけということもなく。
こういうの好きです。



@yucke_super_dry
「サンシャイン2057」
邦題がB級臭漂ってるけど素晴らしい宇宙SF。キリアン・マーフィー主演、真田広之も前半出てます。監督はダニー・ボイル。太陽を活性化させるために核爆弾積んだ宇宙船で旅する。しかしトラブルが起こってミッション困難になっていきます。
posted at 00:27:50


原題はSUNSHINEで、邦題は舞台となる西暦2057年からとって「サンシャイン2057」なんですが、図らずもB級っぽくなっちゃってますよね…(´・ω・`)
タイトルに年数がくっつくのはなんか二番煎じって感じがします。

しかしこの映画はまったくそんなことはなく、むしろ名前で損してます!



@yucke_super_dry
「サンシャイン2057」
水星の太陽面通過を皆で見守るシーンで、このSF分かってるな、と思った。よくあるエイリアン物よりリアルな印象。内容は閉鎖空間の中でのサスペンスというありがちな感じだけど良い。強烈なサンシャインの恐ろしさ。終盤はまさかの珍客がやっぱり出てくるけど笑
posted at 00:34:04


まずエイリアンがいてドンパチしないと気が済まないアメリカのSFアクション映画とはまったくの別物です。
宇宙のロマンを感じられる作品で、そういう意味ではSF小説の名作を読んでいるような感じもあります。
個人的にはアーサー・C・クラークみたいだなーと思いながら見てました。

太陽の前を水星が通過していく現象を描写したり、灼熱の太陽光に魅せられる者、それに飲み込まれる者……。
宇宙服ナシで真空の中を宇宙船から宇宙船へダイブ、というエピソードはクラークの短編小説にまさに同じような内容のものがあるし、人間の感情を汲むことのできない人工知能は、「2001年宇宙の旅」のHALを思わずにいられません。
まあ、とにかくセンスあるSF映画でした。

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終盤のけっこう早い段階で主人公の生還の希望が断たれてしまいます。
もとより死を覚悟したミッションですし、命に代えても完遂しなければ人類は滅亡するしかない…。
そして死の瞬間、驚きと幸福に満ちた表情をする主人公…。
死生観とまではいかないけれど、やはりクラーク的な詩情に溢れる展開だと思いました。

…といってもクラークそんなに読んでないんだけど(笑)
ああ、読書しなければ…。


途中で「サブリミナル効果のように一瞬だけ人の顔のアップが映し出されるシーン」がありますが、「サブリミナル効果のように」であって「サブリミナル効果」ではありませんよね。
そもそも普通に見てて認識できたらサブリミナル効果じゃないですし。
そう書いて気持ち悪がってるレビューがあったのでここに書き添えておきます。

あれは、いつもシャレオツな映像を撮るダニー・ボイル監督一流の演出なのです。