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「ミッション: 8ミニッツ」(2011年、アメリカ)

原題:Source Code  監督:ダンカン・ジョーンズ  脚本:ベン・リプリー  製作:マーク・ゴードン、他  製作総指揮:ホーク・コッチ、他  出演者:ジェイク・ギレンホール、ミシェル・モナハン、ヴェラ・ファーミガ、ジェフリー・ライト  音楽:クリス・ベーコン  撮影:ドン・バージェス  編集:ポール・ハーシュ  製作会社:ヴォンドゥーム・ピクチャーズ、スタジオカナル、マーク・ゴードン・カンパニー  配給:サミット・エンターテインメント、ウォルト・ディズニー・スタジオ  上映時間:93分

【あらすじ】
 シカゴで乗客が全員死亡する列車爆破事故が起こり、事件を解明すべく政府の極秘ミッションが始動。爆破犠牲者が死亡する8分前の意識に入り込み、犯人を見つけ出すという任務遂行のため、軍のエリート、スティーヴンス(ジェイク・ギレンホール)が選ばれる。事件の真相に迫るため何度も8分間の任務を繰り返すたび、彼の中である疑惑が膨らんでいく。



【感想】
(2011年10月29日、109シネマズ富谷にて鑑賞)

SFサスペンスの傑作です♪


「月に囚われた男」のダンカン・ジョーンズ監督の長編第2作。
(「ツキトラ」も面白いです♪レビューはこちら→http://blogs.yahoo.co.jp/yucke0507/26019768.html)

死者の脳髄には死の直前8分間の記憶が残っており、その記憶を元に再現された仮想現実に入り込み犯人探しをする、というミッション。
列車爆破事件の真相を暴けば、犯人による第2のテロを未然に防ぐことができる。

そんなミッションに挑む羽目になったのは、ジェイク・ギレンホール演じるスティーヴンス大尉。
しかし、冒頭の導入からして面白い♪
彼が気がつくと、そこは作戦司令部ではなくシカゴ行きの列車の中。目の前にいる女性と話していた自分だが、話が飲み込めない。わけの分からぬまま鏡の前に立つと、そこには別人の顔が……。

この物語、いきなり仮想現実から始まります♪
脳内パニックの主人公とそっくりシンクロしながら、最後まで混乱させられっぱなしの93分!


同じ時間を繰り返すという点で(あと、大事なところで巻き戻されるというイメージで?)、「バンテージ・ポイント」に似てるとも言われるようですが、両者の大きな違いは、「バンテージ~」は同じ事件を複数の主観で見ていて、「8ミニッツ」は毎回異なる展開をひとつの主観で追ってるんですよね。

これが非常に大事なところで、観客はあくまでも「事情のわかってない主人公の視点」から物語を見るしかないんですよね。
それによって、頭で何度も整理しても、次第に混乱していくんですよ(笑)

例えば、爆破テロは現実で既に起こったことであり、スティーブンスがどんなに仮想現実でそれを回避しても、現実の歴史は変わらないんですよ。
このことは前半で明かされるので、誰でもこの物語が「タイムスリップものではない」ことは分かるんです。
でも、実際に仮想現実の世界に何度も投入されるスティーヴンスの奮闘ぶりは、過去を変えようとしているように見えます。本人も少し勘違いしているフシもあるし。
彼が何度も「列車に戻る」ことで、時間まで戻っているかのように錯覚しました。

これが、もしシミュレーションを管理しているグッドウィンやラトリッジ博士の視点中心ならば、こんな錯覚は抱かないはずです。
彼女らは「第2のテロ」のタイムリミットと戦っていたわけで、かなりイライラしていたはずですが、スティーヴンスにはそれが分からない!(笑)

ちなみにグッドウィンを演じたヴェラ・ファーミガのモニター顔が、未来とも現在ともつかない感じでSF感を醸しだしてました♪( ´∀`)bグッ!


さて、その錯覚を最後まで持ち続けた結果……、ラストは正直「???」でした。
素直に(?)「歴史変えちゃった……?」って思いました。

しかし、ある短いレビューを読んで目からウロコ。
そして監督が伝えたかったこともなんとなく理解しました。

結局はこれ、「ツキトラ」と同じく「弱者による、世界の不条理さへのささやかな抵抗」なんですよね♪
そして、人の良心や優しさが描かれているラストだな、と思いました。
なんだか、満足感で包まれて、1回の鑑賞で2度楽しめましたよ(笑)


でもあの結末なら、それはそれで「電源落ちたら消え去るんか?」という不安が……(^m^;)
あと、量子力学を用いて構成した仮想現実のリアリティや広がりがハンパないのはご愛嬌♪






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