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スパイダーマン2 (2004年、アメリカ)

【ジャンル】
SFアクション/アメコミ・ヒーロー
【監督】
サム・ライミ
【出演】
トビー・マグワイア(ピーター・パーカー)、キルスティン・ダンスト(MJ)、ジェームズ・フランコ(ハリー・オズボーン)、アルフレッド・モリーナ(オットー・オクタビアス)、ローズマリー・ハリス、J・K・シモンズ、ダニエル・ギリース、ディラン・ベイカー

あらすじ

グリーン・ゴブリンとの死闘から2年。ピーター・パーカーはスパイダーマンとして日夜悪と闘いながら大学にも通っていた。しかしヒーロー稼業の忙しさゆえに大学は落第寸前。せっかく見つけたピザ屋のバイトもクビになってしまった。そんな中ピーターは、メイおばさんが開いてくれた誕生パーティーでMJとハリーに久々の再会を果たす。しかしゴブリンの一件以来MJとの距離は広がり、スパイダーマンを憎む親友ハリーとの関係も複雑になっていた……。

感想 (2011年2月6日、TV録画にて鑑賞)

スパイダーマン実写映画化2作目。

1作目の魅力に別の視点を与えた感じです。
大学生のピーターは安アパートを借りてバイトをしながら大学に通い、同時にヒーローとして悪人退治もこなさなければなりませんが、両立ができず、次第に生活に支障をきたしていきます。
恋人や友人ともうまくいかない中で、あのメチャクチャな編集長によってスパイダーマンが悪者にされてしまい、大いに悩むピーター。すると不思議なことにスパイダーマンとしての能力が消えていき、普通の人間に戻ってしまいます。
そこで、ピーターがした決断は……。


1作目と同じように“冴えない主人公”をコミカルに描きますが、今回は一人暮らしを始めて社会に出た主人公を描くことで、別の視点からもピーター像を照らし出します。
描かれ方はコミカルですが、それが僕達の実生活に根ざした問題と似ている分、シリアスに切なさが伝わってきて、感情移入度は前作より高いかもしれません。
そして“ヒーロは孤独だ”ということをより味わえる続編だと思います。

そんな中で、ピーターがベンおじさんの死の真相をメイおばさんに打ち明けるシーンは、余計に痛みが伝わってくる良いシーンです。
たしかに「1」ではそこまで話してないんですよね。ピーターはメイおばさんに対してずっと心のなかにわだかまりを残したままだったんですね。
それが、少しでも解消されていくエピソードは良かったと思います。




今回の悪役は“ドック・オク”という科学者、と彼が開発した人工知能アーム。
基本的にスパイダーマンに出てくる悪役はどこか悲哀を抱えているのかもしれないですね。
「1」のグリーン・ゴブリンも、最期のセリフが泣かせますし、このドック・オクもとても哀しい悪役です。人工知能にしたって、生存や実験のために行動していただけですから、その存在理由とか考えると実に切ない。


ストーリーは「1」以上に面白いと思います。
ただ、残念だったのが「1」と同じくMJが悪役にさらわれていったこと。あれは「やってること同じ」と言われても仕方なかったかな。

あとやっぱりキルスティン・ダンストは油断していると全然可愛くないのがどうしても残念。ついでにピーターの下宿先の大家の娘さん(マゲイナ・トーヴァ)も、性格いいのは分かるし、背も高くてスレンダーなのも分かるが、どこか素直にカワイイと言えないんですよね。僕、メンクイ?(汗;
安心して癒してもらえる女性キャラがメイおばさんしかいないんだけど……(笑)いや、ホントに。

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※銀行にトースターを貰いにきたメイおばさん。
前作の記事はコチラ。