69f25184.jpg

るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-
巻之二十八 新たなる世代へ

和月伸宏
集英社 ジャンプ・コミックス

あらすじ

奥の手・狂経脈の圧倒的な攻撃力を武器に剣心を追い詰める縁。しかし、人々を苦難から守ることを理念に掲げる飛天御剣流に底はなかった……。剣心と縁、二人の永きに渡る闘いの決着のため、互いの最強の剣が放たれる……。

感想

るろ剣・懐かしレビュー、今回はついに最終巻の28巻です。
剣心と縁の因縁に決着!そして感動のフィナーレへ……。


奥の手の「狂経脈」で剣心を追い込む縁……。
それに対して剣心が放った技は「龍鳴閃」。

神速の納刀術で龍のいななきの如き鍔鳴りを鳴らすという技……。
はっきりいって、常人の聴覚には何の影響もない、技といえるのかすら不明な技。
しかし、狂経脈で全身の神経が過敏に反応する状態にある縁にとっては、平衡感覚を失うほどの効果が(笑)

そして縁が弱体化したところで、再度の天翔龍閃。
決め技こそ奥義でしたが、この闘いの局面を覆したのは紛れもなく龍鳴閃。
この「威力だけを追求しない剣術」という部分に、飛天御剣流の「弱者を守るために剣を振るう」という理念が伺えますね。
そして、不殺を貫く剣心らしいといえば確かにらしい技でもあります。


縁の顛末についてはけっこうニクい演出が……。
かつて剣心を絶望させ落人群に落とした張本人である縁が、今度は彼自身が絶望し落人群に流れ着くという……。
そしてそこで縁を待っていたのは……。

志々雄とはまったく違う終わり方ですが、縁の顛末には剣心の信念がちゃんと反映されていてよかったかな、と。


後半は、取り戻した穏やかな日々の中で仲間たちがそれぞれの道へと旅立っていく別れのパート。
恵は故郷・会津へ、蒼紫・操は御庭番衆の仲間が待つ京都へ。
斎藤が剣心からの決闘を拒否した展開はちょっと寂しかったですね。まあでも、あの展開で剣心と斎藤の死闘が始まったら終わる話が終わらなくなりますからね(笑)

一番すんなり去らなかったのは左之助か……。
この人は最後の最後まで目立ってました。
たしか、後に描かれた後日談ではモンゴルに渡ったとか云々(笑)

最終話は数年経った神谷道場を舞台に、いっぱしの剣士として成長した弥彦の未来に思いを馳せるような気持ちにさせられました。





総括すると、僕にとってこの「るろ剣」という作品は、
「頬に十字傷のある優男、しかしかつては最強の人斬り」というミーハー的な興味から始まって、
志々雄編では強大な悪との死闘というバトル漫画の魅力に取り憑かれ、
人誅編では剣心の過去と物語の根底にあったテーマを少年漫画の枠を超えてじっくり味わうことができた、そういう漫画です。
(でも、劇中の時間で一年も経ってないというのは本当に驚き。濃すぎるでしょ毎日がw)


さて、そんなわけでるろ剣のレビューしてきましたが、今回でこのレビューも終わり。
お付き合いいただいた読者さま、ありがとうございました。(4ヶ月も……w)
そして和月伸宏先生、集英社様、この作品を世に送り出していただきありがとうございました。

現在、和月先生の筆による「キネマ版」なるものがあるようですね。
リブートした、ということでいいのかな?
気になるのでそちらも手にとってみることもあるかもしれません。