ドラえもん のび太の人魚大海戦
(2010年/日本)
【監督】
楠葉宏三
【キャスト】
水田わさび
大原めぐみ
かかずゆみ
木村昴
関智一
【あらすじ】
"架空水"という道具を使って、町を海にして遊んでいたドラえもんたち。そこに、5000年前にアクア星から地球にやって来た人魚族の王女・ソフィアが現れる。人魚スーツを着て海底冒険に繰り出したドラえもんたちだったが、しずかちゃんが何者かにさらわれてしまう。そして、伝説の"人魚の剣"をめぐる人魚族と怪魚族の戦いが始まり……。
【感想】
(2011年2月12日、地上波にて鑑賞)
しばらくドラえもん見てなかったけど(TVも映画も)、なんだかイマイチでしたね……。
いい年してドラえもん映画見て「いまいち」とか感想述べるのもどうかと思うけど(笑)
少なくとも、若かりし頃に見たドラえもん映画はもっと感動できて、その感動を期待して今回見てしまいました。
まず先に僕の勝手な期待をあげさせてもらうと……。
・ドラえもんのひみつ道具が何かの理由で使用不可でなければ、ドラえもん映画じゃない。
・ジャイアンが仲間のために男気あふれる闘いをしなければ、ドラえもん映画じゃ(ry
・のび太がボロボロになりながら何度も立ち上がらなければ(ry
この3つを勝手に劇場版の「お約束」と考えていて、当然今回の「人魚大海戦」にもそれがあるんだろうと思っていました。これなくして、果たして「映画ドラえもん」と呼べるのか……?それぐらい僕にとっては重要な問題です。
正直、過去に見たのはシリーズのどれかと問われれば、まったく思い出せません。恐竜は見てないな……、雲の上の王国に行きましたっけ?そんなうろ覚えの状態です。
でも、上にあげた3つの要素だけは、漠然と、しかし確信を持って「覚えている」と言えます。
例えれば、老舗料理屋の「変わらない味」。いつも同じだけど、また食べたくなる味なんです。
しかし、今回はお約束の味がいつもとちょっと違う。何か物足りない。昔の味を知ってる客としては、「二代目が継いで、味も変わっちまったな……」と言わざるを得ないです。
ドラえもんの四次元ポケットが使えなくなれば、自然とのび太たちは徹底的に追い詰められるんです。追い詰められた状況で、のび太たちが自分たちの知恵と勇気で闘うという構図が出てきます。そこに映画ならではの緊張と感動が生まれるんですが、でも今回はポケットがいつも以上に便利でした。(なんとドラミちゃんの輸送という新たな使い道が発覚します!w)
ジャイアンの男気はほとんど描写なし。むしろ、初めから"イイヤツ"でした。「あのジャイアンが……ウルウル」という感動はありませんね。のび太にいたっては、ラストは傍観者でした?うーん、やっぱりのび太が人一倍活躍してこその「ドラえもん のび太の××」だと思います。それとも最近の子供たちはもう、のび太になんか感情移入しないのかな?
細かい点へのツッコミは我慢しますが、この3点だけはちょっとがっかりな点でした。
割と良かったというか「お?」と思った点。
・架空水で海面上昇。
・架空水で一件落着。
「架空水面シミュレーター・ポンプ」というひみつ道具の説明で、ドラえもんがサラリと「海面上昇の影響を調査するために作られた」とか言っていたのが、目下地球温暖化中の現実にリンクしてるじゃないか!そして架空水で家の2階部分まで水没した町の風景なんて、まさしく「来てほしくない未来」の姿じゃないか!wでも、のび太は楽しく魚と泳いでてゾッとするじゃないかwww
たぶん、何かを訴えたいわけではないんだろうけど(伝えたい事がよく分かりません)、偶然にも訴えるべきこととリンクしていて、大人だけ勝手に好きなように受け取れる微妙なメッセージになっていました。
怪魚族によって海が汚染される話もあったし、もっと海の環境について警鐘を鳴らすような展開・セリフがあってもよかったのでは。ベタだけど、ドラえもんでベタなことしてくれないと、どこでやるのって話です。
絵の感じは、映画独自の書き方で、輪郭が筆ペンで書いたように緩急自在でした。
あの手作り感はいいですね( ´∀`)bグッ!
ぬくもりがあるし、動きを見てると、ただ機械的に少しづつセル画をずらしただけという感じがしないんですね。
絵が動いてる感じがするんですね。絵が、自分の意志で。
けっこう絵は面白いと思いました。
最後に、映画の話じゃなくなりますが(笑)、TV放送で映画の前に流れた「ドラえもんだらけ」という短編。
すごい面白かったんですけど!タイムマシンを使って2時間おきの未来の自分を連れてきて仕事させるという!!そして2時間経つと今度は自分のところに過去の自分がやって来て2時間前に連れ去られるという!!w
昔、「違う時間の同じ人物が出会うと世界が爆発する」みたいな説を聞いた覚えがありますが(ドラえもんで)、
まあとにかくドラえもん、SFしてました!( ´∀`)bグッ!
こういう話は本当に好きだな、僕は。
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