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「青の炎」(2003年、日本)

監督:蜷川幸雄  脚本:蜷川幸雄、宮脇卓也  原作:貴志祐介  製作:椎名保、他  製作総指揮:角川歴彦  出演者:二宮和也、松浦亜弥、鈴木杏、秋吉久美子、中村梅雀、山本寛斎  音楽:東儀秀樹  撮影:藤石修  編集:川島章正  配給:東宝  上映時間:116分

【あらすじ】
湘南の高校に通う17歳の少年、秀一(二宮和也)は母と妹の三人で穏やかに暮らしていた。ところがある日、母が10年前に離婚した養父・曾根(山本寛斎)が現われ、家に居座ってしまった。曾根は傍若無人に振る舞い、母ばかりか妹にまで暴行をはたらこうとするのだった。やがて、警察や法律では問題が解決できないと悟った秀一は、自らの手で曾根を殺害する決意を固める。そして、“完全犯罪”の計画を練り上げると、それを実行に移す。恋人の紀子(松浦亜弥)にわずかな不審を持たれた以外、その犯行は完璧なはずだった…。



【感想】
(2011年7月16日、TV録画にて鑑賞)

エンドロールの「山本寛斎」に吹きました(゚∀゚)
ご本人のイメージとまるでちがくて、見てる間まったく気づきませんでした。
完璧にムカつくダメ親父そのものでしたよ。こっちまで殺意いだきそうな……(笑)


たしかこれ、アイドルグループ・嵐の二宮和也“ニノ”と、同じくアイドル松浦亜弥“あやや”の共演ということでも当時話題になっていたはず。
2003年のあややといえば、シングル「ね~え?」の時期で、全盛期だったそうです。まあ、僕にとってはその曲のサビも思い出せなかったほど過去なんですが……(汗;
(♪セクシーなの?キュートなの?どっちが好きなの~?♪っていう懐かしい曲です。……うーん、どっちも好きじゃあ~ッ!)


全体的に冷めた気温が感じられる作品で、湘南の夏なので暑いはずなんですが(蝉も鳴いてるし)、主人公が汗だくだったりしても、その静かなる殺意に背筋が寒くなる映画です。

ニノ演じる秀一は、秀才だけど不良という役柄で、キレる17歳というよりは、天才少年に近い印象。
あやや演じる美術部長の紀子は、冷気をまとっている印象。そのセリフは、実は人間的感情持ってんのかな~ってちょっと疑いたくなってしまう不思議な演技。
巧いとかヘタとか判断付くジャンルの演技ではなかったです(^m^;)


中島哲也監督の「告白」(2010年、日本)ってこれの影響受けてるのかな?
……というのも、映画「告白」の修哉とミズホが、「青の炎」の秀一と紀子にそれぞれ少し似ていて、さらにこのカップルの関係性も似ているんですよね。

秀一も修哉も、無機質で冷たい隠れ家的な自室を持ち、そこで殺人のための実験を繰り返す。自分が秀才だということを理解していて自信家。秀一はテープレコーダーに犯行の証拠を残し、修哉はウェブサイトで自身の罪を吐露する。
紀子とミズホは、冴えないおとなしい女子と周囲に思われているけど、実は別の側面も持っている。そして危険な男と知ってか知らずか惹かれてしまう。
さらに、つかず離れずの関係ながら、どこか一点でつながり合っているという所も、似ているなあ~と。

つい、そんな勘ぐりをしてしまいました。
けっこう面白かったですね。当時見ていたら( `д´) ケッ!だったでしょうけどね?


梅雀さんののんびり捜査がたまらん(笑)