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「スウェプト・アウェイ」(2002年、アメリカ/イタリア)

原題:Swept Away  監督・脚本:ガイ・リッチー  製作:マシュー・ヴォーン  出演者:マドンナ、アドリアーノ・ジャンニーニ、ブルース・グリーンウッド  音楽:ミシェル・コロンビエ  撮影:アレックス・バーバー  編集:エディ・ハミルトン  配給:SPE/スクリーン・ジェムズ  上映時間:89分

【あらすじ】
ギリシャからイタリアへ向かうプライベート・クルーズ船の船上で、アメリカから来た富裕層のカップルたちが豪勢なバカンスを楽しんでいた。しかし、ただ一人、製薬業界の大物トニー(ブルース・グリーンウッド)の妻アンバー(マドンナ)だけは不満を露わにしている。既にトニーとの夫婦仲も冷めている上に傲慢で利己的な彼女はなかなか鎮まらず、特に船員の一人ジュゼッペ(アドリアーノ・ジャンニーニ)に怒りをぶちまけていた。そんなある日、アンバーは洞窟探検に出掛けた友人たちを追うため、ジュゼッペに無理矢理ボートを出させる。だが、その途中、2人はボートの故障と嵐に見舞われてしまう…。



【感想】
(2011年8月7日、TV録画にて鑑賞)

ゴールデンラズベリー賞の5冠達成は「エアベンダー」が初ではなかった……!!
この映画……、作品賞、リメイク賞、監督賞、主演女優賞、スクリーンカップル賞で2003年に最低映画の烙印を押されていました……。(「エアベンダー」は一度きりの部門を増設しての5冠だったから、こっちは真の5冠とも言えます……!)

その事実を知らずに見ましたが、ついでにあらすじも知らずに見ましたが、「流されて…」(1974年、イタリア)のリメイクということも知らずに見ましたが、うん、たしかに納得な出来。
てっきり、クルージングの最中に殺人事件が起こって……というサスペンスだと思っていたら、最終的にはラブストーリーになってました。なんじゃこりゃ(;´∀`)


マドンナ演じる製薬会社の社長夫人アンバーが、筋肉質の体に怖い顔で周りを威圧しまくります。
そして、乗組員として雇われた漁師のジュゼッペに目をつけると、彼を徹底的にいびり倒します。
序盤から金持ちが貧乏人をいたぶる不快な映像がしばらく続きます。ジュゼッペは内心「チクショー!」と思いながらも反抗できません。
この、人をいじめている時のマドンナの顔が本当に恐い(笑)

で、見てる方も充分マドンナに殺意を抱いたところで、「遭難→漂流→無人島」という展開。
社長夫人と漁師が無人島に2人っきりになってしまいます。

クルーザーの上では権勢を振るっていた社長夫人も、サバイバル能力が試される無人島では急におとなしくなり、逆に漁師のジュゼッペはイキイキとしだして……。
これはもしや、立場が逆転して2人が助けあいながら生き延び、和解するという物語か?

……と思ったら、いやいやトンデモナイ!!

立場逆転じゃなくてそっくり反転?
なんとジュゼッペが社長夫人を殴り、蹴飛ばし、「ご主人様」と呼ばせ、レイプ未遂してるじゃないですか!
何ナノこの映画?(・・;)

今度はマドンナが虐げられながら耐える番。
視聴者は、逆に傲慢になったジュゼッペに殺意を抱きながら見る番……?w


やがて2人は惹かれ合っていくんですが(ナンデダ!)、終盤、立場はもう一度逆転。
“待つ男”と“選ぶ女”になってしまって、なんとなく悲恋だったのかなと錯覚するラスト。
悲恋を描きたいなら、もう少し序盤・中盤の描き方というものが……(;´Д`)

マドンナの40代にして鍛えあげられた肉体は凄かったですが、筋肉質なだけでナイスバディというわけではないし、目元のシワも気になって、水着姿にも関わらず、魅力は感じられませんでしたね。
そもそも、この役に筋肉必要だったのか謎だし、監督とマドンナが当時結婚していたことも、ラジー賞の受賞に関係してるんでしょうね……。




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